4月、中学生になり、大きめの真新しい制服を身に着け、同級生数名で通学する姿を時々見かける。

 

新社会人になり、お決まりの濃紺スーツをぎこちなく着ているフレッシュマンを見ると「がんばれ!」と励ましたくなる。

 

 

 

 

人生にはこのように「着替え」の時期が何回か訪れる。

 

会社も同様だ。会社にとっての服は「取引先」である。会社の規模が大きくなるにつれ、その着替えが迫られる。

 

今月、創業期より大変にお世話になった顧問先(取引先)に解約の通知を行った。

 

ものすごくつらい仕事だった!

 

これまで、何回かこのような「着替え」に出くわしてきた。先方(取引先)に問題が起きたわけではない。当方の事業エリアが広がったり、従業員数が増えた結果、顕在化したミスマッチ(取引先の変更)である。

 

当社の成長を支えてくれた”戦友”との別れである。当然、熟考する。数か月かけて思い悩む。実は今回は4~5年悩んだ。

 

このことを嘘偽りなく正直に伝えた。言葉が震えた。

 

先方は「仕方ないことです」と想像したより落胆することなく受け入れてくれた。大人の対応だった。

 

「長い間ありがとうございました」

 

別れ際、深く頭を下げた。

 

これ以外の言葉は見当たらなかった。