こんな記事を読んだ。全文引用します。

「老朽水道管、引退の朝に破裂 実習生が継ぐ現場、更新計画は見えぬまま」

【松風区】

松風区青葉台ニュータウンで8月28日朝、45年間水道管の修理に携わってきた配管工、荒木辰造さん(66)の最終出勤日に、敷設から47年が経つ口径150ミリの配水管が破裂し、区道約20平方メートルが冠水する事故が起きた。駆けつけたのは荒木さんと、来日3年目のインドネシア人技能実習生、レイナ・プトリさん(24)の2人だけだった。

午前6時すぎ、住民の通報で現場に着いた2人は、噴き上がる水の中で止水栓の位置を探した。「最後の最後にこれか」と苦笑いする荒木さんに、レイナさんは「先生、まだ教えて」と声をかけ、泥だらけになりながら1時間半かけて漏水を止めた。荒木さんは「これで本当に終わりだと思うと複雑だ」とぽつりと話した。

荒木さんが勤めた「松風水道工業」によると、区内の配水管は総延長62キロのうち4割超が法定耐用年数の40年を超える。桑田実社長(59)は「現場作業員12人のうち5人が実習生。彼らがいなければ夜間の緊急対応は回らない」と明かす。

レイナさんの在留期限は来年3月までの7カ月。夜勤と早朝出動が続き、月の残業は平均38時間に上る。「日本のインフラを守る仕事は誇りに思う。でも続けられるかは自分では決められない」と語った。

全国水道管路更新率研究会の統計では、2024年度時点で全国の水道管の更新率は年平均0.6%にとどまり、現在のペースでは全面更新に150年以上かかる計算になる。松風大学の桧原久仁子教授(水道工学)は「人手不足を実習生が埋めている自治体は少なくないが、制度は数年で帰国する前提で、技術継承の仕組みが追いついていない」と指摘する。区上下水道課の三雲隆之課長(54)は「更新計画の前倒しは財源の制約で難しい」と話す。年間予算2億3千万円のペースでは、区内全域の更新完了まで60年以上かかる見通しだ。

レイナさんは来月、特定技能への移行試験を受ける予定だ。合格すれば最長5年、松風区での就労を続けられる。「合格したら、次は自分が新しい実習生に止水栓の場所を教えたい」とレイナさんは話すが、老朽化した配水管の更新工事は、いまだ具体的な着工時期が示されないままだ。」

45年間配管工をしてきた人の最終出勤日の朝に、47年前の水道管が破裂して、実習生と2人で1時間半かけて漏水を止めた、という記事を読んだ。「先生、まだ教えて」という実習生の言葉と「これで本当に終わりだと思うと複雑だ」という本人のコメントが並んでいるのが印象的だった。

全国の水道管の更新率は年平均0.6%で、今のペースだと全面更新に150年以上かかる、という数字も出ていた。150年って、ちょっと想像できない。