薔薇のマリア X.黒と白の果て (角川スニーカー文庫 182-14)/十文字 青
¥720
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どうすればいいだろう。

どうすればきみは僕を見てくれるだろう。

きみがきみだってわかってくれるだろう。


「僕は、きみがどんな姿でも」

「それでも、僕は、きみを」

「嫌いには、ならない。アジアン、きみのことを嫌いになんか、なれないよ」



……お、おめでとうアジアン!!!!!


も、なんか読んでて泣けた泣けた!!!

薔薇マリは切ない話が多いんですが、今回のはもう、アジアンが前2巻分こっぴどく精神的に虐められっぱなしだったので辛かったんですよ!!

だがしかし!!!

いつもウジウジ悩んでは助けられっぱなしのマリアローズが、ついにアジアンを救う側になった瞬間!!

なんだか私の脳内でチャペルの祝福の鐘が鳴り響きました…!!

おめでとう、アジアン!!!(何度でも!)


前巻のラストで、旧友モーガンが敵側のメンバーとなって現れ、アジアンが自らその対戦相手に名乗りを上げ、始まってしまった「セブンス・ゲイム」。

フェイヤンとユリカ。ピンパーネルとジンワンとマリア。ベティ。ヨグ。

ルヴィー・ブルームの目論見は外れ、順調に戦いに勝利してゆく一行。

しかし案内人アクゼルこと「ダクゼル」との戦いは凄惨を極め、さらに待つルヴィーとの戦いは大人と子供ほどの実力の差があった。

激しく傷ついてゆく仲間達。

そしてルヴィーとの戦いの中、暴かれてゆく自身の「正体」に、精神的に壊れてゆくアジアン。

絶望的な状況の中、マリアを突き動かした想い。

「アジアンがアジアンじゃなくなってしまう」

止める声を振り切って救いに走ったマリアに、アジアンは応えることができるのか。

ルヴィーとの死闘の結末は、如何に…!?


てなカンジで進んで、セブンス編は終わりとなりました。

あああ…アジアンLOVEな私にとって、セブンス編はたまらなく悶えたシリーズでした!

青センセ、本当にありがとう!!!

今回も、バトルシーンはただのバトルではなく、個々の心情が丁寧に書き込まれておりました。


ユリカのマリアへの思いには泣かされました。

「あなたから学んだことがたくさんある」

そうか、そんなにマリアとの出会いでユリカの気持ちは変わったのか。

よかったよなぁぁ。

しかも、なんだかだいぶフェイヤンとイイカンジになっちゃってます!!

でもフェイヤンのポジティブ思考には、巻き込まれたら大変だとは思いながらも、ちょっと惹かれるものもあり。

だけどあまりにもラブだ!たぶん薔薇マリ一番のラブ具合だ!!


ジンワンは一途な男であることが判明。

そして意外にも純情な男であることも判明。

どうしよう、確かに変態なんだけど、いい奴に見えてきた…。

そして短編を読むことで深まるピンパーネルの「戦う意味」と「強さ」。

こちらも本当に一途な男です。

なんか、マリアと妙に合うみたいなんだけど、どうなのよ、仲良しなの?

ほっこりするな、このコンビは。


ベティと戦った「踊り羊」のクルオは、どうやらなかなかイケメンらしいことも発覚。

しかも女に手も早いようだ。

そんなクルオに思わず嫉妬(?)したアジアンが可愛く、

それを見てドキっとしちゃったベティ姐さんも可愛く、

更にそんな2人を見て嫉妬(?)したマリアも可愛かったです。

四角関係成立ですね!!


そしてヨグの謎がちょっとだけ明かされました。

なんだろね、ヒトではあるけど亜種だったんだ。

そういう意味では、アジアンとかトマトクンとかと繋がるカンジなんでしょうか。

どうやらちょっと深い部分まで知っているらしいし、そんな彼がアジアンの側についているってのは、果たして幸運なのか否か。

でも「僕らの頭領を苦しめるために」戦いを仕組んだルヴィーに怒っている彼の気持ちは本物だと思うので、それだけで十分なのかなと思います。

にしても、どうもアジアンはヨグの正体をうっすら感じているみたいですねぇ。


ルヴィーとの戦いの中で、トマトクンの正体の一端も明かされています。

次のシリーズはそちらが主体になるのかな?

前シリーズでの「ソオル」との繋がりも明らかじゃないし、この持っていきかたは伏線ですよね。


んでもってアジアン!!!

冒頭に書いた一文は、コミック2巻のアジアンのセリフへの返答のようだ…!!

さんざん嫌がっておきながらも、アジアンの存在に助けられっぱなしのマリア。

初めてアジアンを失うかもしれない場面で、それを「イヤだ」と確信したマリア!

アジアン、おめでとう!!(また!)

というかですね、さんざんチラチラ見せられてきたアジアンの出生が明かされたり、マリアに見られたくなかった身体の秘密まで明かさなくちゃならなかったり、もうホントアジアン祭り!!

「ジャシュギシュ」と「アルカーディア」と「タナトゥス」と「ヤヌゥ」。

「ウルクハンド」が出てくれば、夢の中編に出てきたキーワードが揃うのですが…。

出てこなかったね…。

つーか、奥の手をまだ隠しているってことでスネ、アジアンは…。

すげぇな、本気でトマトクンとやりあっても、いい線いけるんじゃなかろうか。

「ヤヌゥ」でなんでもどーにかなりそう。

まぁ…そんな自分をアジアンは隠しておきたかったみたいですが、マリアに肯定され、ベティに見守られ、ダリエロには褒められちゃって(笑)

アジアンは幸せ者だな!!!


そしてラストのラスト!!

なんっだこのLOVE!!!!!

嬉しすぎるぞチクショウ!!!


この2人は、どうやらなにかで繋がっているみたいなのですが、

それが引き裂かれないことを祈っています。


しかしな…

読めば読むほど深まるな…

マリアローズって、何者なんだろう…。





PLUTO 6―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (6) (ビッグコミックス)/浦沢 直樹
¥550
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早いものでもう6巻になりました。

今回、ついにプルートゥの正体が明らかになります。

そして1巻から自身の抱える謎と共にストーリーを進めてきた、ゲジヒトにも大変な事が…!!


先日「地上最大のロボット」をちらりと見たのですが、なるほどという展開でした。

もちろん浦沢版は原作をなぞっているのだから、展開は同じようになるのでしょう。

ってことはアトム復活かぁぁ~。

天馬博士、頑張れ!

ふふふ…実は渋くて好きなのですよ。

歪んだ愛情表現とか、ダメ男なカンジがたまりません。

でも、ここまでストーリーを引っ張ってきたゲジヒトが倒れたのは痛い…!!

もう!!撃たれたシーンとか、奥さんとのシーンとか、涙なしには読めなかったよ!!


ロボット物のお話には必ず登場する「3原則」とか、「感情」についての問題。

やっぱりここでも描かれています。

人工知能に愛や憎しみの感情は必要なのか…感情があることで、逆に不都合は生じないのか。

これから科学技術が進歩して、本当にアトムやドラえもんのようなロボットが登場するかもしれない未来、

絶対にぶつかるであろう問題ですよね。

果たしてロボットは「道具」なのか「生命」なのか?

絵空事じゃなく、みんなが社会問題として考える時代は、きっともうすぐそこです。


まぁ正直、ロボットより先にガンダムとかレイバーのようなモノの方が、先に現実世界に登場する気はしますけどね!!!

というか、登場しなきゃでしょ!?

明らかに便利だよ、工事現場とか災害救助とかの面で。

いいなー!!工事現場で思い資材をレイバーで担ぐ!!

たまんないな、きっと乗りたくなるな!!

…レイバーって言って分からない人、手を挙げて!!?


挙げた人は「機動警察パトレイバー」を、アニメでのマンガでもいいから御覧なさい。


絶対面白いんだから…!!!


あれ?

「PLUTO」の話はどこへ?


ともかく、衝撃の展開で終わった6巻。

7巻では更なる展開が予想されます。

楽しみだ…!!

浦沢直樹は引っ張るのが上手すぎる~!!!


保留している記事があるのにもかかわらず、それらを全て吹っ飛ばして書いちゃいます!


あざの耕平、新シリーズ開始!!!???


えらいこっちゃの大ニュースです!!

「BBB」の新刊の感想も(うっかり)まだだと言うのに!!!

まだ詳細は分かっていないのですが、GA文庫の公式サイトに刊行予定で上がっています。

そう、GA文庫です。


「神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎」

あざの耕平/カズアキ


ぎゃーーーー!!!!!

願いは通じた!!全国のあざの信者の願いは届いたのだよー!!!!

「神曲奏界ポリフォニカ」のアンゾロジー的な短編集「ぱれっと」に寄稿されたあざの先生の「ダン・サリエルと白銀の虎」の一篇が、ついに一冊の文庫として独立する事に…!!

つーかもしかしたら…シリーズ化!?


「ポリフォニカ」は一つの世界観を複数の作者さんが多面的に描いていくと言う、「シェアワールド」ノベルらしいのですが、失礼ながら他のシリーズは読んだ事がなくて…。

イメージカラーでシリーズの通称が表されているようなのですが、興味があるのは「黒」だったりしつつも手は出せていない状態で(イラスト目当てです。BUNBUNさん大好きだ)。

てなことで私は、パレットはあざのん目的で読んだんですが、とっても面白かったんですよね。

他の作者さんも良かったんですけど、なんというか…そう、単独シリーズにしても十分通じるレベル、完成度だなと思って、ぜひ続きが読みたいと思っていたのです。

そ、し、た、ら!!!!!

みんな、きっと、考えた事は同じだったんだね…!!!


シリーズ的には「銀」になるのでしょうか?


銀髪の眼鏡美形で、天才と呼ばれているヴァイオリニスト「ダン・サリエル」。

その素顔は完璧主義者の超どS短気男。

メイド姿の精霊「モモ」と契約しているが、サリエルは美しく雄々しい虎の姿の精霊「コジ」を気に入り契約を申し込む。

しかし「コジ」には、契約はしていないものの既に気に入った人間がいた。

それが、内気ながらも素晴らしい才能をもったチェロ奏者「アマディア」だった。


サリエルのステキさにKOです。なんつーか、あざのんの台詞回しはホント絶妙。

どSっぷりが露わになる時の口調にトキメく私はMなんでしょうか。

いやいやいや、あの流れる台詞に魅了されなかったら、損です。

そこそこの量の物語を一気に読ませる手腕はさすが。

これが、一冊丸々で読めるなんて夢のようです!!!!!

しっっかーーーも!!!

イラストが「カズアキ」さんなんですけどーっっ!!??

ああもう…なんて組み合わせなの…カズアキさんの描く長髪眼鏡美形…(目つき悪し)(二重人格的)。

ドタバタメイド…勇壮な白銀の虎…天然系田舎っ子…。

想像するだけでたまらんな、オイ!!!

あざのん、グッジョブ!!!

「BBB」も残すところあと2巻らしいので、そろそろ次回作の準備してるのかな?

なーんて考えていたところのニュースでした。

ズバリだなチクショウ。


すんごく楽しみです!!!!!


9月発売予定、早く予約しなくちゃ~!!!