【作品#0817】ブロークン・アロー(1996) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

ブロークン・アロー(原題:Broken Arrow)

【概要】

1996年のアメリカ映画
上映時間は108分

【あらすじ】

アメリカ空軍のパイロットであるディーキンスとヘイルは核弾頭を搭載したステルス爆撃機による低空飛行の模擬演習を行っていた。すると、ディーキンスは核弾頭を強奪するためにヘイルを殺そうとする。

【スタッフ】

監督はジョン・ウー
音楽はハンス・ジマー
撮影はピーター・レヴィ

【キャスト】

ジョン・トラヴォルタ(ディーキンス)
クリスチャン・スレイター(ヘイル)
サマンサ・マシス(テリー)
デルロイ・リンドー(ウィルキンス)
ボブ・ガントン(プリチェット)
フランク・ホエーリー(プレンティス)
カートウッド・スミス(ベアード国防長官)

【感想】

翌年に「フェイス/オフ(1997)」でもタッグを組むジョン・ウー監督、ジョン・トラヴォルタ主演のアクション映画。そのジョン・トラヴォルタは当初ヘイル役でオファーを受けたが、ディーキンス役に興味を示したことでクリスチャン・スレイターがヘイル役を演じることになった。また、ヘレン・ハントはテリー役にオファーされたが「ツイスター(1996)」への出演を優先して断っている。そして、クリスチャン・スレイターとサマンサ・マシスは「今夜はトーク・ハード(1990)」で共演して以来の共演となった。また、本作の脚本を執筆したグレアム・ヨストが執筆した「スピード(1994)」のヒロインを演じたサンドラ・ブロックと本作のヒロインを演じたサマンサ・マシスは親友である。

また、本作のサントラは評価され、特にジョン・トラヴォルタ演じるディーキンスが画面に登場する時に流れるギターのメロディは、デュアン・エディによる演奏である。

スピード(1994)」のグレアム・ヨストが執筆した脚本というのは本作の展開を見ていると納得がいく。戦闘機、車、電車とアクションの舞台を移していくところやラストが電車であるところ、女性キャラクターが巻き込まれるところ、また男女のコンビと男の悪役という組み合わせなどは「スピード(1994)」と同じである。

公園監視員のテリーは「私ってバカ」と言いながら危険に身を投じていく。それでも理解できないのはディーキンスらが乗るモーターボートにテリーが隠れ、ヘイルがその場に残って軍と連絡を取るところである。ヘイルは一般人のテリーがいるから攻撃できないと大佐に話しているが、まるでテリーを人質として敢えてモーターボートに隠れさせてヘイルがディーキンスを直接やっつける動機を作っているようにも見える。だとしたらヘイルもなかなか悪いやつだぞ。

核弾頭も1基は地下で爆破させている。国の連中が地下での爆破だから大丈夫と言ったり、心配するテリーにヘイルが飛んでいる蝶を見てもし放射能を浴びていたら死んでいるだろうと言ったりして一応は観客を納得させようしている。いくらなんでも大丈夫なわけ無いだろうに。これほどの事態になっているのに実際に現場まで出向いて動いている人間が少なすぎるわ。これは物語を最後まで進めるうえで仕方のないことだったのだろうが、せめて核爆発はさせるべきではなかったわ。犯人側の本気度で言えば、ちょうど同年の「ザ・ロック(1996)」におけるエド・ハリス演じる軍人とは比べ物にならないのだが。

とにかく爆発に次ぐ爆発。何回爆発させたら気が済むのかと思うくらいに爆発のオンパレードである。一つのアクションシーンで爆破を入れるのが条件になっていたのではないかと思うほどである。特にヘリコプターは墜落しすぎ。終盤のトンネルに気付かず壁に激突して爆破するのはさすがに間抜けすぎ。

ただ、アクションシーンはジョン・ウー節が徐々に開花してきた印象で迫力満点である。爆破だけでなく、銃撃戦や格闘シーンはなかなか見ごたえがある。ツッコミどころを無視したアクションてんこ盛りでB級アクション映画として見れば申し分ない出来。



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