【タイトル】
パッチギ!
【概要】
2004年の日本映画
上映時間は119分
【あらすじ】
舞台は1968年の京都。高校2年生の康介は、日頃から喧嘩ばかりしている朝鮮高校へサッカーの親善試合を申し込みにやって来ると、そこでフルートを演奏していたキョンジャーに一目惚れする。
【スタッフ】
監督は井筒和幸
脚本は井筒和幸/羽原大輔
製作総指揮は李鳳宇
音楽は加藤和彦
撮影は山本英夫
【キャスト】
塩谷瞬(松山康介)
高岡蒼佑(リ・アンソン)
沢尻エリカ(リ・キョンジャ)
【感想】
井筒和幸監督の代表作の一本。タイトルの「パッチギ」とは韓国語で「突き破る/乗り越える/頭突き」の意。高校生の有り余るエネルギーがアクションに昇華され、井筒和幸節のやや仰々しい演技(リアクション)も決して悪くない。
康介が在日韓国人のキョンジャに一目惚れして…というのは往年のミュージカル映画「ウエスト・サイド物語(1961)」を思い出す。悲しい出来事は起こってしまうが、最終的に彼らが結ばれる結末はフリの効いた落とし方、沢尻エリカ演じるキョンジャの「アホ!」の一言が見事である。
同じ国で同じ人間として生きながら誰もが感じる不平等や差別。音楽や異性に興味を持ち始める高校生が主人公が、それらでもってその壁を乗り越えようとする姿には感動があるし、個人のレベルで仲良くなれるというメッセージにはそこまで説教臭さも感じさせない。
【音声解説】
参加者
├井筒和幸(監督/脚本)
├李鳳宇(製作総指揮)
├阪本順治(映画監督/かつて井筒和幸監督作品「二代目はクリスチャン(1985)」の助監督を務めていた)
上記3名による対話形式の音声解説。役者の印象についても多く語っており、登場した小さい役の役者にまで言及している。主演した塩谷瞬ら多くの俳優らが井筒監督には苦労させられたようだが、特に沢尻エリカ、光石研、桐谷健太あたりは絶賛だった。京都のロケ地、撮影時の苦労、どこまでが実話なのか、時代考証など楽しそうに語っており、本作の理解を深める上でこの音声解説の視聴はお勧めしたい。
【関連作品】
「パッチギ!(2004)」…シリーズ1作目
「パッチギ!LOVE&PEACE(2007)」…シリーズ2作目
取り上げた作品の一覧はこちら
【ソフト関連】
<DVD>
言語
├オリジナル(日本語)
音声特典
├井筒和幸(監督)、阪本順治(映画監督)、李鳳宇(プロデューサー)による音声解説
映像特典
├メイキング・オブ・パッチギ」
├予告編
├テレビCM
├スタッフ&キャストプロフィール(インタビュー付き)
<DVD(2枚組/プレミアム・エディション)>
言語
├オリジナル(日本語)
音声特典
├井筒和幸(監督)、阪本順治(映画監督)、李鳳宇(プロデューサー)による音声解説
映像特典(Disc1)
├メイキング・オブ・パッチギ」
├予告編
├テレビCM
├スタッフ&キャストプロフィール(インタビュー付き)
映像特典(Disc2)
├「パッチギ!プロジェクト」
├「京都井筒学校」
├「舞台の上からこんにちは」
├「イムジン河水清く」
├「パッチギ!用語解説」
├フォトギャラリー
封入特典
├レプリカ台本 カットされたシーンやセリフも入っている、撮影に使用された台本のレプリカ!
├特製フォトブックレット