今回のブログはアルコール度数43%です。
お酒は二十歳になってから。
季節外れの暖かさで汗が一向に引かない背中が気になりながら、7日の夜は半年ぶりに柏Studio WUUのOpen Micに参加してきました。
今回は"勝手にCMソングシリーズ"の新作として、ウイスキーのCMソングが完成したので披露しました。
この曲の説明をするにあたり、私がウイスキー好きになった簡単な経緯を語りたいと思います。
いきなりですがお酒が大好きでおなじみのポップル。
二十歳になりたての頃、まだ甘いお酒しか飲めなかった私が、キリンの缶チューハイ「氷結」を初めて飲んでその美味しさに感動し、「銀と青のキリン」というCMソングを書きました。
しかし2年ぐらい経つと毎回のように甘いお酒を飲むのもマンネリになり、甘くなくて口に合う他のお酒を探していたとき、当時ファンになりはじめた山崎まさよしが、過去にTOWER RECORDとサントリーとのコラボで、ウイスキー山崎の魅力を山崎まさよしが語るキャンペーンがあったことを偶然知る私。(このときすでにキャンペーンは終わっていたのだが)
そして2016年の秋、山崎まさよしが好きだから山崎蒸溜所へ行くという(ある種の聖地巡礼のようなノリで)実際に山崎蒸溜所の工場見学に行きました。
そこで麦芽から原酒の蒸留、樽詰め、熟成、ブレンド、という一通りの工程を見学したあと、最後の試飲コーナーで貴重な原酒2種類と山崎の飲み比べをしました。
下の画像に写っている左2つは原酒なのでやはりツンとアルコール臭があったのですが、その原酒を味わったあと山崎を炭酸水で割って飲むと・・・
「コーラで割らなくても美味しい!」
恥ずかしながら山崎を初めて飲んだ一口目の感想がこれでした(笑)
というのも、それまでの私はスーパーで売られている2l入って2,000円程度の(ウイスキーとスピリッツを混ぜた)安いウイスキーを、(ハイボールだとアルコール臭がキツくて飲めないので)コーラ割りにして飲むことしか知らなかったので、本物のウイスキーの味に感動して衝撃が走ったのを覚えています。
平日だったこともあり、個人でこの工場見学に来ていたのは私以外みんな外国人で(団体だと他の日本人もいた)、一人でいる私を気に留めてくれたサントリーのガイドのお姉さんが、試飲中に話しかけてくれたのはいい思い出w
このような体験をした私は22歳にして本物のウイスキーの味に魅了されたと同時に、ウイスキーがいくつかのロマンに満ち溢れているお酒である点にも惹かれていったのです。
■世界中にあるウイスキーで世界旅行気分
キリンのホワイトホースのホームページにこんなわかりやすい地図がありました。
・・・偉そうに言っている私はもっぱらサントリーの角がメインなのですが(笑)、たまに海外のデュワーズやジョニーウォーカーのレッドラベル、最近だとホワイトホースなど、それぞれの個性を味わう楽しみは幸せそのものです。
■無数の個性からひとつの味を作る
私は工場見学をしてしばらく経った頃、YouTubeにアップされていた某公共放送の「プロフェッショナル 〜仕事の流儀〜」という番組で、サントリーのチーフブレンダー輿水精一さんの仕事をたまたま拝見しました。(現在は削除済)
その仕事を簡単に説明すると、ブレンダーは蔵から作業場に原酒(樽で熟成させたウイスキーの元となる酒)を持ち込みます。原酒は仕込んだ年代も熟成させた年数も、味も香りも違うため全て味見します。
原酒にはクセが強いものや弱いもの、香りがあまりないものや強いものなど、どれも個性が強すぎて単体では飲むのが難しい味。
しかしブレンダーはそれらの個々の特徴を把握したうえで、原酒同士の良い個性が引き立つように何度も果てしない試行錯誤をして完成形のウイスキーを創り上げるのです。
また常に最高のコンディションで仕事をするため、ブレンダーは日々の生活でも体調や嗅覚を常に一定に保つために気をつかっていることも知り、本当に大変な仕事なのだと感じました。
YouTubeを見ながら片手に山崎のハイボールを持っていた私は、思わず背筋を伸ばして敬意を払ったのは言うまでもない(笑)
私はこの原酒のバラバラの個性を活かしてブレンドを施しウイスキーを完成させる仕事に、我々の人間社会を重ねたのです。
1人でできることは限られているが、皆が手を取り合って協力することで、生まれや育ち、価値観などが異なる老若男女が、社会において調和してこの世界を作っている。
今回の歌で伝えたかったことのひとつです。
ウイスキー作りにおけるこのような点に私はロマンを感じ、よりウイスキーが好きになったのです。
■歌いたかったこと
さて、前置きが非常に長くなりましたが、新曲のタイトルは「ときの響」。(曲名をクリックして歌詞ページへジャンプ)
言うまでもなく時間をかけて熟成された原酒が響き合う様からきています。
コード進行とテーマは約1年前からあったのですが、煮詰まってしまったのもあり半年ほど寝かせて、2019年に入ってまた手を付けたところ突破口が見つかり、自分の中でOpen Micを締切と決めて一気に書き上げました。
大阪の山崎蒸溜所、そして北海道の余市蒸溜所を見学して感じたことをもとに、原酒作りに必要な水と麦芽。そして原酒の熟成に必要不可欠な蔵の環境(ここでは森)と時間。
これらを主体に(妄想で作ったCMの映像と合わせながら)、ゆったりとしたときの流れを感じられるようなイメージでサビから作りました。
またDメロではあの有名な、石川さゆりの「ウイスキーが、お好きでしょ」のアンサーパートを、ノリと勢いで作って入れてみました。
余談ですが歌詞にもあるとおり、ハイボールにはレモンを入れないでほしい派ですw
ここだけの話、このDメロが一番歌っていて気持ちがいい部分だったりします(笑)
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案の定Open Micの3日前まで埋まっていない歌詞を書いていたことと、まだ体に歌が染み込んでいなかったので結構ふらふらした歌い方だった(いつものことかw)とは思いますが楽しく歌えました(笑)
そのあと休憩タイムにカウンターでスコッチウイスキーのハイボールを頼もうとしたところ、2種類の銘柄があって迷ったのですが、私のウイスキー愛が認められて(笑)、なんと試飲してから選ばせてもらえてとっても嬉しかったです!(^^)
最近は新しい常連さんが増えはじめている(?)Open Micですが、このブログでおなじみのTFUさんや鈴木悠平さんとも久しぶりにご挨拶できてよかったです。またこの日は音楽活動を始めたばかりの19歳の女の子が、初々しく歌う姿も見られて初心を思い出す夜でした。
今年はOpen Micをひとつの締切と自分の中で定めて、この「ときの響」のように作りかけで眠っている曲を、また趣味として肩肘張らずに作って歌っていこうと思っていますので乞うご期待。
PS
遅くなりましたが今年もよろしくお願いしますm(_ _)m
あと前回のOpen Micで歌った、タイトル未定のカルピスCMソングの歌詞も公開しましたのでこちらからどうぞ。
See You!!