『リバー』
奥田英朗(著)
同一犯か? 模倣犯か?
群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見。十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。
かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。
十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか───
人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説!
登場人物もページ数もめちゃくちゃ多い事件捜査モノの小説。
警察サイドだけでも群馬県警と栃木県警と警視庁の人間が出てきて混乱しますが、ちゃんとキャラが描き分けられるし、なんなら「この人群馬?栃木?」と分からなくなっても読み進められるところに著者の力量を感じます。
推理モノというより様々なキャラに焦点を当てた群像劇で、めちゃくちゃページ多いけど最後までサクサク読めます。
ネットでは「結末が消化不良」とのレビューがありますが、大事件にしてはむしろまとまってるほうでしょう。
タイトルの「リバー」も、群像劇の継続を意味してると思うし。
そういえば、表紙の書体だけはちょっとどうかと。
おもしろゴシックよりベタな極太明朝のほうがしっくりくるはず。
最後に、誤記を2ヶ所ほど見つけました。
P.172『知っての通り平野は用意周到な男だ』
→平野じゃなくて池田
P.350『午後、今日子は松岡を自宅に訪ねた』
→松岡の自宅を訪ねた
オレでなきゃ見逃しちゃうね。
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