また見てしまいました。
映画「愛の流刑地」
通称愛ルケ。
もう3回くらい見てる映画。
トヨエツが好きなのか?寺島しのぶが好きなのか?自分でもよくわからない。
でもなぜか好きな映画。
今回はdTVで見ました。
渡辺淳一氏の同名小説の映画化です。
「失楽園」が有名な渡辺氏ですが、
こちらもバッチリな不倫ものです。
そしてもちろん官能描写もバッチリです。
【ストーリー】
かつて恋愛小説の旗手として注目され、今では世間から忘れられた存在である中年作家の村尾菊治(豊川悦司)は、ある朝、情事の果てに入江冬香(寺島しのぶ)を絞殺し逮捕される。事件を担当した女性検事の織部美雪(長谷川京子)は、菊治の漏らす言葉に困惑しながらも真相を追い、疑問を抱えたままやがて裁判の日を迎えるが……。
この小説、日経新聞連載当時からワクワクで読んでいました。(不倫願望は特にありません)
愛を知らなかった主婦と中年作家が出会い激しく愛し合う。
そんな王道の不倫ストーリーですけど…
映画ではトヨエツのどこか少年めいた清潔さが不倫のダークなイメージを打ち消しています。
恋に落ち愛しただけ、という無垢な純粋さを感じます。
寺島しのぶも、あれ、こんな綺麗な人だっけ?と驚くほど艶っぽい。
貞淑な人妻が本物の恋を知り輝いていく様子、好きで好きでたまらないという高揚感、相手を見た途端パッと色付く表情など…
魂ごと恋をしているような演技はさすがです。
もちろん濡れ場の激しさもこの映画の売りですが、そこはかなりこだわって美しく撮られていてロマンチックなエロスに仕上がっています。
生まれて初めて本気で人を愛し身も心も捧げ一体になる究極の性愛。
2人の関係が深まってゆくにつれ女性の肉体と魂は絶頂にまで上り詰め…
ついに女性は最中に首を絞めてくれと作家に懇願する。
人妻であり母親でありながら戻れないところまで来てしまった罪の意識。
今まで生きてきた中で一番幸せ、と強く思えるほどの激しい愛。
そのせめぎ合いの中、いっそこの愛と恍惚の中で死ねたら、と本気で願うようになる。
愛する人に殺してほしいという愛の極致。
「冬香は私を誰にも渡したくないから私に殺させたのです」
裁判での作家の言葉です。
彼女には愛する男を犯罪者にしてでも手に入れたいものがあった。
相手を、そして自分を永遠に縛るには死しかないと考えたのです。
「あなたは死にたくなるほど人を愛したことがありますか」
作家の言葉に、これだ!と共感しました。
激しすぎる愛の果ては死。
まさに昔のJUNE小説によくあったテーマです。
この作品をBLリメイクしたら私の理想を凝縮したやおいになります。
今日は珍しく非BLな話かと思いきや…
結局いつもの腐方向になりました。
いつの日か愛ルケテイストなBL実写が見られる日は来るでしょうか。
※ちなみに映画「失楽園」は、まったく好みではありません
↓愛ルケの主題歌「哀歌(エレジー)」