重い。
…重すぎます。
NHKドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る」
ラノベ風タイトルから腐女子とゲイ男子のわちゃわちゃ恋模様かと思いきや…
なにこれ。
全然違うやん…
内容死ぬほど重いです。
5話まで見ました。
ゲイの男子高校生が悩みまくります。
なぜ僕はゲイに生まれてしまったんだろう。
普通の人生が良かった。
結婚して子供を持って、そんな普通が欲しかった。
女の子と付き合ってみたけど。
やっぱり女には勃たない。
やっぱり普通にはなれない。
もう疲れた。死のう。
そこまで思い詰めるドラマです。
重いヨォー
でも…
これこそがゲイの真実なのでしょうか。
BLはきれいごと。本物のゲイはこんなに苦しい。
そんな腐女子へのメッセージなのでしょうか。
ツライです。
ツライけど長年腐女子をやってきたなら見なきゃいけない気もします。
まずBLと本物のゲイの決定的な違い。
ゲイの多くは性に目覚める思春期に「女ではなく男に欲情する自分」に気づく経験をするようです。
これはBLではほとんど描かれることのない描写。
なぜならBLは「男が好きなんじゃない、お前だから好きなんだ」という「性別を超えて好きになる」描写が一般的だから。
現実のゲイでこのような恋の落ち方はほぼありえないということです。
まず前提として男に欲望を感じる。だからこそゲイ、なのです。
そしてそれは頭でどうこうではなく体が勝手に反応する、ということなのです。
男に欲情して女には決して勃たない。
それが純くんのいう「ゲイに生まれてしまった」ということです。
純くんのセリフに「僕は亮平と付き合いたいと思ったことは一度もない。だけど、亮平と(セックスを)したいと思ったことは何度もある。」というのがありました。
たしかにこれも女性には理解できない感覚です。
女にとっては「付き合いたくないけど抱かれたい」と思う男なんていません。←いたらごめん
女と男では欲情のメカニズムがまるっきり違うのでしょう。
だから女性が「自分がもし女友達に告白されたら…」と置き換えて想像することも無意味です。
「男に性的に興奮する男」に対してノンケ男性が無意識に感じる居心地の悪さ。
女性はきっと本質的には理解できないと思います。
体の作りが違い性欲の感じ方も違う別の性別だから全てを理解することは不可能かもしれない。
でも私はドラマの中で同級生の小野くんが純くんに言った「気持ち悪い」は許せません。
自分の子供なら殴ると思います。
人としてダメです。
心に根ざす差別意識や無意識の嫌悪感。
難しい問題ですが…
いろいろな人がそれぞれに幸せになれればいい。それを他人がとやかく言う必要ない。
そういう単純なことじゃないのかな。
原作を最後まで読んでいないのでこのドラマの着地点がまったく見えません。
救いのあるラストだといいな、と思います。