2024年6月30日(日)。天気曇り時々雨。蒸し暑く、風の強い一日でした。

京王線「千歳烏山駅」。西口は、小さな半地下の改札です。

東京郊外の昔ながらの商店街の佇まい。狭い路地と電信柱。

パンセで有名な千歳烏山の老舗菓子店「たちばな」は、京王線高架化工事の影響で京王線の北側に移転しています。

「旧甲州街道」から「寺町通り」への入口。

「旧甲州街道」の「千歳烏山駅北口」バス停は、マンションの1階から小田急バス「吉02吉祥寺駅行き」が発着する特異な構造ですが、今日はここからではなく、

「旧甲州街道」沿いの「千歳烏山駅」バス停から、関東バス「烏01久我山病院行き」に乗って、

「寺院通一番」バス停まで行きました。バスが通るには、狭い道幅ですね。運転もたいへんです。

4年前、コロナ禍が拡大しつつある時期に、臨済宗大徳寺派の寺院「瑞泉山高源院」に行きました。久留米藩主有馬家の菩提寺でした。この辺りは、関東大震災後に、都心部で被災した寺院がまとまって移転してきて、千歳烏山の寺町と言われる一帯には、26の寺院があるそうです。今日はそのうちのいくつかを訪ねてみようと思いました。

寺町の中で最も「千歳烏山駅」に近い位置にある、日蓮宗の寺院「玄立山妙高寺」。天保の改革で有名な水野忠邦の水野家(岡崎藩→唐津藩→浜松藩→山形藩)の菩提寺です。浅草から移転してきました。

中央高速の高架下を越えていきます。

真言宗豊山派の寺院「金剛山悲願寺多聞院」。元は新宿(角筈)にあり、戦災で焼け出されて移転してきました。寺町で最も新しく移転してきた寺院です。

境内には石造りの涅槃図があります。奈良の「壺阪寺(南法華寺)」から贈られたもので、インドで製作されたものだそうです。

浄土真宗大谷派の寺院「野篠山林松院乗満寺」。関東大震災で被災し、上野から移転してきました。

浄土真宗本願寺派の寺院「鳥越山常栄寺」。関東大震災で被災し、「築地本願寺」から別れて移転してきました。

浄土真宗本願寺派の寺院「弥勒山源正寺」。やはり「築地本願寺」から別れて移転してきました。

日蓮宗の寺院「妙祐山幸龍寺」。関東大震災で被災し、湯島から移転してきました。元は浜松、そして駿府にあり、2代将軍秀忠ゆかりの寺院で、江戸移転後も徳川家の篤い尊崇を受けました。

浄土真宗大谷派の寺院「桜田山存明寺」。元は「桜田門」の辺りにあったそうです。関東大震災で被災し、麻布富士見町から移転してきました。

浄土宗の寺院「向旭山源良院」。関東大震災で被災し、浅草から移転してきました。

日蓮宗の寺院「自然山妙揚寺」。元は谷中にあって、国鉄の線路拡張の影響を受けて移転してました。

日蓮宗の寺院「常徳山玄照寺」。備中国庭瀬藩主だった戸川家の菩提寺です。関東大震災で被災し、白金から移転してきました。

境内は、たいへん落ち着いた雰囲気でした。

顕本法華宗の寺院「法立山常福寺」。関東大震災で被災し、今戸から移転してきました。

浄土真宗大谷派の寺院「白鳥山西蓮寺」。当初はやはり「桜田門」の辺りにあったそうです。震災後の区画整理事業のため、三田から移転してきました。

浄土真宗(単立系)の寺院「高柳山順正寺」。震災後の都市開発のため、千駄ヶ谷から移転してきました。

「寺町通り」の石材店に掲げられている「寺町」の寺院案内。