2020年4月11日(土)。

東京都をはじめ7都府県にコロナウィルス対策の「緊急事態宣言」が発出されてから、初めての週末です。

私は過去に自分の居住地で「非常事態宣言」、「夜間外出禁止」などありましたが、日本でこのような事態になると思ったことはありませんでした。

昼食は、近所のカレー屋さんから「チキンカレー/ナン」と「チキンビリヤニ」をテイク・アウェイしました。

野川の桜。「ソメイヨシノ」はほぼ終わりです。

かわって「八重桜」がきれいに咲いていました。

「水木しげる邸」近くの公園。自筆でしょう。

そして、「八幡神社」。ここは下石原宿の鎮守社ですが、あの「猫娘」の住んでいる所なのです。

1967(昭和42)年9月「別冊少年マガジン」初出の「猫娘とねずみ男」。ねずみ男が「長寿教」というインチキ宗教を立ち上げて、老人たちを相手にお金をまきあげます。閻魔大王から鬼太郎の家に「ねずみ男を退治せよ」という手紙が届くと、鬼太郎は「そんなに人類のために奉仕していたら、しまいにはベトナム和平にも手を出さなきゃならなくなる」とドライに躊躇しますが、目玉おやじから「ほら、あの調布の中華そば屋の横の神社の下に住んでいる猫娘」に相談するよう促されます。「鬼太郎は、調布にいくと、妖怪どおしの、合図の口笛を吹いた」。それがここです。

この神社は、つげ義春の「李さん一家」(1967年6月)で、「わがボロ家の庭は、隣接の神社の境内と境界線がおぼろげなため、しばしば見知らぬ人が迷い込んで来る」と述べられている「隣接の神社」でもあります。

現在は、しっかり境界線は柵で囲まれているのですが、こんな感じの雑木林が続いていたのだろうと思います。

そして、「猫娘とねずみ男」にて「調布の中華そば屋」として出てくる「中華料理八幡」。ここで、鬼太郎は猫娘にラーメンを2杯おごって、ねずみ男を懲らしめる手伝いを依頼します。

また、つげ義春の漫画では、「李さん一家」の続編にあたる「蟹」(1970年1月)において、李さんが「庭をへだてた隣家の中華そば屋の下水に」蟹がいたことを発見して、主人公の「ぼく」に報告してきますが、その中華そば屋でもあります。

そして何と言っても、この「八幡」(改修前)の2階につげ義春が住んでいて、屋根の上で昼寝していた時に見た夢が「ねじ式」だったということです。こんなものすごい由緒のある店ですが、未だ調布市の文化財指定は受けていないようです。

甲州街道沿い「調布市立第一小学校」横にある「若松稲荷神社」。水木しげるは、ここによく立ち寄っていたそうです。私は、この神社に南国の風情を感じるのです。