薬局からマスクの入荷予定の情報が入ったので、開店の30分前に行って並んだ。

開店までに20人ほどの列ができていた。

だが、マスクは手に入らなかった。入荷のトラックが到着せず、入荷も未定だという。

 

 ネットで調べると、マスクの多くは上海で生産しているようだが、中国国内の需要のため、

現在、日本への輸出が出来ないという。

深刻なのは医療機関や消防署だという。医療機関には在庫があるが、来週以降の入荷が未定ということで困惑しているようだ。

日本政府は中国に100万個のマスクを送ったという。人助けは、いずれ巡り巡って返ってくるので悪いことではないが、ちょっと考えてしまった。

 

 なかなかテレビで、新型コロナウイルスについて見ることがないのだが、今朝、見ることができた。外務省副大臣の話や、コメンターも頭の切れる良い人をそろえた、よくできた番組だと思った。

 

 テレビで十分な内容が伝えられているので、ド素人の私は、彼らが口にできない点で、疑問に思うことを書いてみたいと思う。(ド素人の意見であることをご理解ください)

 

箇条書きにすると

1.感染の発生源について言及しない

2.中国で増えていることの分析がない

3.急増のサインについての指標がない

あたりだ。

やはり、中国に忖度していると考えていいのだろう。

 

掘り下げてみよう。

 

1.感染の発生源について言及しない

 

 既に私は、なぜ感染源を海鮮市場に決めつけるのかという疑問を提起した。

【バイオハザード in 中国】 これは、これまでのデータを総合すれば当然の疑問だ。

既に東洋経済ジャーナルは、複数の感染源を示唆した記事を書いている。

新型肺炎の感染源「華南海鮮市場」以外に複数か

(引用はじめ)

新型コロナウイルスに感染した野生動物は偶然1カ所の販売ブースに持ち込まれたのではなく、同時期に多数の販売ブースに搬入された可能性を示唆している

(引用おわり)

 

2.中国で増えていることの分析がない

 

 国民を不安にさせないためには、この部分に対する分析は必要だと考える。

1月16日に日本で感染が明らかになったとき、中国のネットでは、なぜ中国では武漢以外で発生しないのだろうかという疑問や愛国ウイルスだという発言が書き込まれたという。

 責任ある人がこのあたりをコメントするには、あと1か月程度、日本での様子をみる必要があると思う。

 私は感染確認に時間がかかるのと、感染キットの不足があると思っている。

中国では北京に送って4~5日かけて検査していたという情報もある。

感染の確認が遅れ、隔離などの対応が遅れることで、感染者が急増しているのではないかというのが私の予想だ。このあたりの事実関係を確認して、日本と中国の違いをはっきり伝えれば、日本人も必要以上に心配しなくて済む。それを専門家がパニックになるなとか、何を恐れているのだろうといっても、伝わらないのだ。

 もし、私の予想が正しければ、感染拡大の異常な速さは、症状の出ていない人ではなく、隔離の遅れた症状のある患者が主な原因と考えることができる。極端に不安を持つ必要がないのだ。

 そして中国でのみ死亡者が出ている点だ。海外での感染者がいずれも症状が軽いと考えると、これも、患者の急増に伴い、発見の遅れをはじめ治療が遅れたためではないかと予想できる。

このあたりは、海外の感染例が少ないため、まだ何とも言えないのだろう。

 

3.急増のサインについての指標がない

 

 どれくらい増えたら危険なのか。それが分かればやみくもに身構える必要もなくなる。

ただ、政府から今の段階ではそれほど危険はないと漠然と言われてもわかりにくいのだ。

これも、責任のある立場では言いにくいことだ。

私は前の記事【新型コロナウイルスと今後(1)】で、中国では確認された患者数が50人を超えたあたりから、増加の傾向が見てとれると書いた。当時、武漢でしか感染確認は出来ておらず、1人目の感染者が見つかってから、45日ほど経過した時点だ。

 だから、45日後、今から一月後に日本の1都市で、チャーター便での帰国者を除いて、50人の感染者が出るようであれば、日本も中国と同様の道をたどる心配をしないといけない。だから、このあと1か月の感染者の推移を観察するために、前回、記事を上げた。

 

最後に、一つ苦言を言っておく。

それは、BBCやその他のメディアの悪質な報道についてだ。

ワシントン・タイムズが、「中国科学院武漢病毒研究所」についての記事をあげてから、

ネット上の偽情報に注意という記事の中で、ワシントン・タイムズを批判するものを見かける。

 

私も、今の情報の範囲で生物化学兵器とまでいうワシントンタイムズは、言い過ぎであり、その点の指摘は評価している。しかし、記事の内容がずさんなのだ。いずれの記事も、「可能性がある」という説明、確定した根拠がないことを批判しているだけだ。もし批判するなら、示された内容を批判すべきだ。

例えば、ワシントンタイムズの記事が指摘した、感染ルートとして矛盾しないというのは、根拠になっていないなどと言うべきなのである。

 悪質な点は、感染源は海鮮市場であると断定したり、ウイルスに人工操作はないと断定することで、記事を補強している点だ。まだ、感染源に対しても、ウイルス操作していないことも、「仮定」でしかなく、断定できる根拠は何もないのに、事実として刷り込もうとしているのである。

 そこまで言うのであれば、まず自身が根拠を示すべきである。ウイルス関連の専門知識があることをひけらかし、仮定でしかないものを断定して記事にするのは極めて悪質であると言わざるを得ない。

 

(追記)2020/2/2 17:40

フィリピンで初の死者が出たようです。

新型肺炎、中国以外で初の死者 フィリピン 武漢出身の男性

上の2であげた死亡率の仮説は成り立たなさそうですね。

 

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【バイオハザード in 中国】

【新型コロナウイルスと今後(1)- 感染の推移】

 

 

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