風船を追いかけて
友達とはしゃいでる私を
少しあきれ顔で見てた君

君の前で私は
いつの日も少女だった
落ち着いてるふりして
心が弾むのを止められない
そんな毎日だった
きっと今だってそうだ
君に再会したらきっと

そして
あの頃は気付かなかったけど
君は昔から
私の前で
ずっと大人だったんだね

光。
みつめる。
ささやかな反抗。

君を思い出さなかった。
あの日とおんなじ光の中でも。
君を想わなかった。
苦しくもなかった。

一瞬。
君を忘れてた。

私の脳が。
私の心を守ろうとしてる。
ささやかな反抗。

夢があるようで
夢じゃない話を
あなたがしてくれたことがあった

「僕の手が
水をつかまえたんだ
どれだけ考えてもわからなかったのに
考えるのをやめたとき
この手は水をつかんでた」

あなたはすいすい泳いで
どんどん遠ざかっていった
嬉しいことがあるとすぐにはしゃぐから

ほら
私はいつもあなたを見失う

泳ぎ疲れたら
たまには戻るのよ