~新球団の経営諮問委員会にトヨタ、三井住友など12社

 

楽天は24日、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)への加盟申請を

行なったと発表した。加盟申請する新会社の名称は株式会社楽天野球団(仮称)、

代表者には楽天の代表取締役会長兼社長である三木谷浩史が就任し、

10月中旬の設立を予定している。

 

楽天に出店または提携している東北の企業は、ホテルも含めると1,000社以上になるという。
ダイエーの優勝セールに倣って、「優勝キャンペーンとまではいかないかもしれないが、
勝利キャンペーンでも開催できれば」と三木谷浩社長

 

  新球団の所在地は宮城県仙台市を予定、資本金4億円は楽天の100%出資と

なる見込み。パシフィック野球連盟への所属を希望し、専用球場は仙台市の

県営宮城球場を予定。宮城県は楽天の新球団が参加資格を取得した場合、

同球場の優先的な使用につき了承済みだという。

 新球団で注目されるのが、経営諮問委員会(アドバイザリーボード)に名を連ねる委員の豪華さだ。トヨタ自動車会長の奥田 碩氏、三井住友銀行頭取の西川善文氏、

みずほコーポレート銀行頭取の齋藤宏氏、大和證券グループ社長の鈴木茂晴氏、

ウシオ電機会長の牛尾治朗氏、全日空社長の大橋洋治氏、日本航空インターナショ

ナル社長の羽根田勝夫氏、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)社長の

増田宗昭氏、ローソン社長の新浪剛史氏、有線ブロードネットワークス社長の

宇野康秀氏ら12人。政界の重鎮から、野球観戦目的の観光などの展開をにらんだと

見られる全日空、日航両社、メディア展開や販売などで協力関係が築けると思われるTSUTAYAチェーンのCCC、ローソン両社、インターネット配信事業を手がける

有線ブロードネットワークスなど、財界の大物というだけでなく、

委員会メンバーを見ることで今後の展開も想像できるような錚々たる顔ぶれだ。

経営諮問委員については、今後地元経済人にも依頼していく予定だという。 

 

24日午後、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長が東京都内で記者会見し、申請に至った経緯などを公式に説明した。同社が球団経営に乗り出す意図について三木谷社長は、「意味はいろいろあるが」と前置きした上で、「楽天はインターネット
ユーザーの若い世代には認知度は高いが、非PCユーザーへの知名度も重要。
(球団
経営により)楽天のブランドを浸透できる」「コンテンツとしてプロ野球は魅力的」「楽天という会社は見た目は派手だが、やっていることは地味なマーケティング
活動。そのノウハウで球団経営を成功に導ける」という3点を挙げた。


 インターネットビジネスにおいてプロ野球を活かす具体的な方法としては、
「ブロードバンド放送」「グッズ販売」「チケット販売」がある
という。
ブロードバンド放送では、有線ブロードネットワークスとの合弁会社である
コンテンツポータルの「ShowTime」で放映を行なう。
なお、三木谷社長が所有するサッカーJ1のヴィッセル神戸では、グッズ販売の半分がすでにインターネットに
よるものにシフトしてフトしている
という。

 

本拠地予定地をライブドアと同じ仙台とした理由は、40km圏内に100万人の人口がなければビジネスが成り立たないことを挙げ、その点で仙台は「マーケットとして
一番魅力的なエアポケット」
と表現した。一部で報じられていた長野については、「10~14試合を長野で開催したいと述べたのは事実だが、本拠地という形で
話をしたことはない。大半の試合を宮城球場で行ない、できるだけ東北を中心に
展開するのが望ましい」
としている。
 
 三木谷社長は、「楽天は今まで20社以上を買収したが、1社たりとも売却したことはない。(球団経営も)やるのであれば短期的なものでなく、20年、30年続ける」
と強調。採算については、「4年目からなんとか黒字に持って行ければ十分」
との
考えを示した。なお、経営諮問委員会のメンバーはここ1週間で依頼したものだが、「驚いたことに、ほぼ即答で承認いただいた」という。三木谷社長は、「いずれの
メンバーも現在のプロ野球のあり方に一家言ある方ばかり」とその理由を分析。自社球団経営のみならず、プロ野球全体のビジネスモデルの変革に意欲を見せている。

 

楽天球団誕生!ライブドアに勝った

 

2004年11月3日付 日刊スポーツ東京版1面

 

 2004年11月2日、プロ野球オーナー会議はパ・リーグ新球団として

楽天を正式承認しました。日刊スポーツは3日付け1面でこれを報じています。

 ◇ ◇ ◇

 プロ野球のオーナー会議が2日午後、東京都内のホテルで開かれ、来季から仙台市を本拠地とするパ・リーグ新球団としてIT関連企業「楽天」(三木谷浩史社長=39)を全会一致で正式承認した。同業種「ライブドア」(堀江貴文社長=32)との争いに勝った。球団名は「東北楽天ゴールデンイーグルス」で、会社名は「楽天野球団」。三木谷社長は都内で会見し、急務の選手獲得に絡み、オリックス・近鉄合併で

行われるプロテクト(優先保有選手)について、選手の意向の尊重などを訴えた。

激動を経たプロ野球新時代に若きオーナーが乗り込む。都内本社で参入承認の知らせを聞いた三木谷オーナーは、喜びよりも責任と使命を強く感じたという。会見で強く語ったのも「改革」だった。まずは、今月8日に迫った分配ドラフトに異議を唱えた。選手獲得に影響する合併球団のプロテクトやFAに質問が及んだ時だった。

三木谷 プロテクトは(合併で縮小する)6対5(11球団)を前提に認められたことで、今度は6対6(12球団)に戻るのだから、柔軟性をもってやるのが筋。できるだけ選手の意向を尊重すべき。FA選手獲得についても、新規の球団に配慮して欲しい。

 

 同ドラフトは今季オリックス、近鉄に所属した選手のうち合併球団が25人を優先的に確保。以後、楽天、合併球団が交互に20人ずつ選んでいく。「選手の意思」とは、プロテクトに難色を示す近鉄礒部や岩隈らを示唆したのは明白だった。

選手獲得が急務の要望でもあるが、合併で迷惑を被る選手の救済をも求めた。

田尾監督が補足した。「楽天の監督という立場を離れたとしても、戦力均等を考え、ほかの10球団の協力をいただきたい」。マーティ・キーナートGMも「エキスパン

ション(拡張)・ドラフトを実施していただきたい」と願った。同制度は米大リーグで新規参入球団があった時、他球団から数人ずつ選手を選べる形式だ。

新球団でもファンにできるだけレベルの高い野球を提供できる。今季途中までの

縮小傾向とは正反対の、球団数増加の土壌をつくる改革案でもあった。

 

 楽天首脳はそろってFA取得の期限短縮と補償金の撤廃、ドラフトの完全

ウエーバー制度の導入など次々提案した。どれも、既存球団の経営を圧迫する、

人件費高騰を招いた。それにより得をした老舗球団への提言でもあった。

 

 三木谷オーナーの打ち出す球団の骨格は、若さゆえの熱さだけではない。例えば、この日発表した全陣容では監督、コーチの人数は13人と12球団最少人数にとどめた。巨人の20人、阪神の22人に比べれば少数精鋭に徹して、スリム化を図った。首脳陣のコストを抑えることが得策とは言い切れないが、資金力に頼った人集めは排除した。初期段階で監督就任要請した掛布雅之氏の希望した年俸、契約金が楽天側の予算と

3倍近くかけ離れていると知ると、あっさり撤退した。メンツのマネーゲームに

発展することを避け、方向転換できる柔軟性を併せ持つ。パに黒字球団はないが

「最低4年で黒字経営に転じたい」と高い目標を掲げたのも、チームの強化とともに

身の丈に合った健全経営こそ最大の改革だと信じるからだ。

 

 三木谷オーナーは「楽天かライブドアかが重要ではなく、東北、宮城にチームが

できることが重要。企業中心ではなく仙台が誇れるチームをつくるのが我々の

ミッション」と力強く語った。使命感があふれ出た。

 

 ◆三木谷浩史(みきたに・ひろし)1965年(昭和40)3月11日、兵庫県生まれ。

明石高-一橋大商学部。日本興業銀行入行後、91年に米ハーバード大経営大学院に

留学し、経営学修士取得。95年11月に同行を退職しコンサルティング会社クリムゾングループを設立。現会長兼社長。97年にインターネット商店街「楽天市場」を開始。00年分の高額納税者番付では約93億円の創業者利益を上げ初登場で2位に入った

起業家。

 

5ヵ月で球場を探せ!? 楽天イーグルス創業で体現した

「無理」を実現する力 楽天イーグルス創業で学んだこと#01 蛯谷敏  

 

 転職サイト「ビズリーチ」などを運営する巨大スタートアップ、ビジョナル。

『突き抜けるまでと問い続けろ』では創業後の挫折と奮闘、急成長を描いています。フードデリバリーのスタートアップ、スターフェスティバルCEO(最高経営責任者)を務める岸田祐介さんは、プロ野球球団、楽天ゴールデンイーグルス創業メンバーで、南氏とともに球団の立ち上げに奔走しました。三木谷浩史・楽天グループ代表、島田亨・USEN-NEXTホールディングス副社長、小澤隆生・ヤフーCOO(最高執行

責任者)の薫陶を受けた岸田さんが、当時のエピソードを振り返ります。

 

5ヵ月で球場を探せ!? 楽天イーグルス創業で体現した「無理」を実現する力

ビズリーチ創業者の南壮一郎さんと一緒に、楽天イーグルス創業時に

働いたスターフェスティバルCEOの岸田祐介さん

 

――楽天イーグルス時代、南さんとともに、球団立ち上げに奔走しました。

岸田祐介さん(以下、岸田)当時、2004年11月に楽天のプロ野球参入が決まったのですが、開幕は翌年4月。我々の準備期間はたった5ヵ月ほどしかありませんでした。

 

 三木谷(浩史・楽天グループ代表)さんから出た指示は、まず何としてでも

開幕に間に合わせて欲しいということが一つ。もう一つが、球団の収支を黒字化してほしいと言われていました。当時はそれが難しいことなのかどうかも分かりません

でしたが、もうやるしかないので、必死でしたね。

開幕に間に合わせるとはどういうことか。当時、楽天イーグルスには球場もなかったんです(笑)。仙台を拠点にすることは決まっていましたが、実際にどの球場にするかは何も決まっていませんでした。その上、選手もいません。監督も、コーチも

いない。球団職員だっていません。あったのは、まとまった資金だけ。

これを使って5ヵ月で球場を用意して、選手を集めて、監督を呼んで、スタッフを

組織して、野球ができる状態にする必要がありました。その上、黒字化にするなら、プロ野球の試合を興行して、お客さんを呼んで、お金を払ってもらえるようにしないといけません。チケットを売って、球場で飲食を買ってもらって、「楽しかったね」と満足して帰ってもらう必要があった。この状態をたった5ヵ月でつくるため、

チームづくりの担当と事業づくりの担当に分かれて一気に走り始めました。

僕や南さんは事業側に配属されて、あとはもうとにかくやるぞ、という感じでした。

 

――球場はどのように探したのですか?

岸田 球場といっても、そうそうあるわけではなくて、仙台駅近くに候補が見つ

かったんです。当時は高校生が練習で使っているような、築年数も30年を越えている

古い球場でした。立地としては、もうここしかないという感じでしたが、お客さんを入れてプロ野球の試合をするには改修しないとダメだと判断しました。そこでデベロッパーを探して、球場を一度解体して、新しくつくってほしいと声を掛けました。

主要な建設会社には声を掛けたと思います。その結果、デベロッパーからは、「建て直すことはできます」との返事をもらったんですが、「問題があります」と。「来年4月にはどうやっても間に合いませんと」と。「そこを何とか」と頼み込むんですが、大手デベロッパーをもってしても「来年4月には絶対に間に合わない」と言うんです。

 

――困りましたね。

岸田 だけど、お察しのように、「はい、そうですか」で許される状況じゃないわけです(笑)。それで、「できないじゃなくて、できる方法を考えてくれ」と必死に

食い下がりました。そうしたら唯一、その中でできる方法がありますと言ってくれたのが、鹿島建設さんだったんです。彼らはとても賢くて、一度に全部解体して建て

直す時間はないけれど、半分つぶして増築すればできると言うんです。それで最初のシーズンを乗り切ったら、2年目に追加工事をして、さらにシーズンが終わったら、

3年目にも工事をしていく。そうやって、数ヵ年計画で球場をつくり直そうという

プランを持ってきてくれました。もう「これだ!」とみんな大喜びで(笑)。

結果的に、プロ野球参入初年度から、自分たちの球場を用意することができました。

 

 みんな「できない」と言うけど、「頭を使えばできるじゃない」ということを

ここで経験しました。
(2021年8月12日公開予定記事に続く)

ぐんぐん成長する事業の育て方が学べる!

 ビジョナル創業者、南壮一郎氏の事業家としての原体験は、プロ野球球団

「東北楽天ゴールデンイーグルス」立ち上げにありました。

 楽天イーグルスでともに働いた、楽天グループ代表の三木谷浩史氏、USEN-NEXTホールディングス副社長の島田亨氏、そしてヤフーCOO(最高執務責任者)

小澤隆生氏――。錚々たる事業家たちから学んだエッセンスが、南氏の

ビジネススタイルに影響を与えています。

 

5ヵ月で球場を探せ!? 楽天イーグルス創業で体現した「無理」を実現する力

 本書『突き抜けるまでと問い続けろ』では、彼ら3人から教わった

 

経営メソッドを生かして、「ビズリーチ」を立ち上げていく様子を描いている。

 

・立ち上げるビジネスはどう見つける?
・優秀な仲間はどう集める?
・サービスが「普及しない」の壁はどう乗り越える?
・営業とエンジニア、どうやって一体化していく?
・話題のCMはどんなふうに生まれた?

 起業したいけれど、何から始めていいのか分からない。
 どうやって仲間を見つければいいのか見当がつかない。

 そんな起業の悩みから、急拡大する組織の中で生まれる多様な課題(部門間の

軋轢や離職者の急増、組織拡大の壁)を、ビズリーチ創業者たちがどう乗り越えて

きたのかがリアルに描かれています。

 波瀾万丈の創業ノンフィクションを読むことで、事業を立ち上げ、

成功するために必要なエッセンスがふんだんに学べます。

 

 

【楽天】三木谷氏、オーナー会議が「現場から完全に

舐められている」「現場のNPBで覆る」

スポーツ報知 

 

 プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの三木谷浩史オーナーが23日、

自身のツイッターで、プロ野球オーナー会議が「現場から完全に舐められている」と発信した。

 

 三木谷氏は「オーナー会議でオッケーとなったことが、現場のNPBで覆る。

全く権限の無いオーナー会議だとは思っていたが、現場から完全に舐められている」とツイートした。さらに、ネットユーザーから「オーナーはこの2ヶ月の給与と

これから無観客での試合が行われるために収入が激減しますが、選手に給与を

払い続けるんですか??MLBみたいに、交渉するべきです。選手だけ痛みなく、

高額所得を得るのは違うと思います」とリプライ(返信)を受けると、

三木谷氏は「ま、それが普通の感覚だとは思いますよ」と応じていた。

 

 

三木谷社長、楽天球団の打順に口出し、

試合中に電話し “現場介入” 堀江氏が証言
文=Business Journal編集部  2023.11.09 13:15 2022.08.13 05:00


 楽天の会長兼社長である三木谷浩史氏が、プロ野球球団・東北楽天ゴールデン

イーグルスの打順にまで注文をつけたり、試合中に球団サイドに電話をかけるなど

して “現場介入” していると堀江貴文氏が明かし、話題を呼んでいる。

 

三木谷社長、楽天球団の打順に口出し、試合中に電話し現場介入堀江氏が証言の画像1

     楽天グループの三木谷浩史会長兼社長(撮影=編集部)

 楽天は東北楽天ゴールデンイーグルスを運営する楽天野球団、プロサッカー

クラブ・ヴィッセル神戸を運営する楽天ヴィッセル神戸を連結子会社として

保有しており、いわゆる “オーナー” 的な立ち位置にあるといえる。

楽天イーグルスは今年のペナントレースでパ・リーグ3位、ヴィッセル神戸はJ1で

18位となっているが(8月8日時点)、特に楽天イーグルスは2013年には球団創設

9年目にしてパ・リーグ初優勝と日本一を達成し、19年には球団創設15周年を

迎えて多くの地元ファンを獲得するに至っている。

 そんな人気球団を擁する楽天の三木谷社長の “現場介入” ぶりを、実業家の堀江貴文氏が暴露している。堀江氏といえば、ライブドア社長だった04年、パ・リーグの

新球団創設をめぐり楽天と激しく争い、敗れたことで知られているが、現在はプロ

野球の独立リーグ、ヤマエ久野九州アジアリーグの「福岡北九州フェニックス」の

オーナーを務めている。8月4日にネットで生配信されたフェニックスの試合中継に

出演した堀江氏は、楽天野球団の元社長、立花陽三氏から聞いた話として、

以下のように語った。

「三木谷さんみたいにさ、( 自分は )現場に口出さないから。

いや、スッゴイ口出すらしいよ、三木谷さんは。だって俺さ、楽天球団、

長いこと社長やってた立花陽三って仲良くてさ。大変だったらしいよ、

打順まで言うらしいよ。試合中に電話かけてくるらしいよ

「(視聴者からの『 三木谷さん、サッカー口出しますか?』という質問に対して)

めっちゃ出すらしいよ

 ちなみに、楽天とは携帯電話事業やネット事業などで競合関係にあるソフトバンクグループもプロ野球球団・福岡ソフトバンクホークスを保有しているが、

同社会長兼社長の孫正義氏についてはこう語った。

「孫さんは金を出すけど口出さないって、内川( 聖一選手/現東京ヤクルト

スワローズ )さんが言ってた」

監督が1年で交代    スポーツ紙記者はいう。

「三木谷さんが現場に結構口を挟むという話は噂レベルでは以前からあったものの、打順にまで意見をするというのは驚き。そこまで口を挟むオーナーなど、全12球団のなかで三木谷さんくらいでは。あのナベツネ( 読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆の渡邉恒雄氏 )だって、そこまでやらないだろう。

 初代監督の田尾安志やその次の野村克也監督、星野仙一監督の頃までは、そこまで口を出すことはなかったといわれているが、星野監督が去って以降は1年で交代させられた監督が3人もおり、三木谷浩史さんの現場介入が背景にあったのかもしれない」

 ちなみに今回の堀江氏の生配信内で視聴者から「三木谷さんの情報解禁お願い

します」とリクエストされ、堀江氏が「僕は怖くてできません、そんなこと」

語る場面もみられたが――。

「以前、ある人物がYouTubeの動画内で、三木谷さんが飲み会中に携帯電話から

ヴィッセル神戸の選手起用についてクラブ側に指示を出していたという話を

語っていたが、真偽は定かではないものの、今回の堀江氏の話を聞くと

“さもありなん”と感じる」(週刊誌記者)

 スポーツ事業でもきっちりと結果を求める三木谷氏の経営者としての

厳しさが垣間見えるエピソードとなったようだ。
 

 

渡邉恒雄「たかが選手」発言にライブドア堀江貴文参入、

ハンバーグ食べながら楽天・三木谷浩史

「よし、やろう」…いま明かされる球界再編の舞台裏

posted 2024/05/18 17:00

 

渡邉恒雄「たかが選手」発言にライブドア堀江貴文参入、ハンバーグ食べながら楽天・三木谷浩史「よし、やろう」…いま明かされる球界再編の舞台裏<Number Web> photograph by JIJI PRESS近鉄、オリックスの合併問題など球界再編問題を協議したプロ野球オーナー

会議後に会見する(左から)田代和近鉄オーナー、渡邉恒雄巨人オーナー、

根来泰周コミッショナー、宮内義彦オリックスオーナー

 

鷲田康Yasushi Washida   photograph by JIJI PRESS

 

 世に蔓延る “こたつ記事” は、スポーツ紙のネット配信ではもはや稼ぎ頭となっている。

 

各紙はこたつ専門部署を設けて、毎日、テレビやブログ、ネット記事をパトロール、それを拡大再生産する専門記者も置く。そして記事を書くためのベースであるはずの取材、事実検証という作業は一切なく、「誰かがテレビでこう言っていた」

「誰かのブログでこう書いてあった」という話を拡大再生産していくのである。

お金(経営)のためなら面白くて、アクセス数さえ稼げればいい。

発言やブログの記事内容が間違っていようが、それは発信者の責任。

それを検証もせずに再生産した側は知らぬ存ぜぬ、ほっかむりを決め込むのである。

 

 ノンフィクションの世界も同じである。最もベーシックであるはずの取材と

検証という作業がないまま、とにかく過去物を掘り起こして、つなぎ合わせた

だけの “こたつノンフィクション” が平気で出回っている。

「キミはその話の裏はきちんととっているのか?」

 

 スポーツ紙の記者時代に取材に行くと、必ずこう迫ってきた取材対象がいた。

読売新聞の元社会部記者で、同社広報部長、巨人の代表などを歴任した山室寛之氏

である。山室氏とは広報部長から巨人の代表時代が筆者の取材対象で、取材が甘いとそうして追い返された。同社を退職後は野球史家、ノンフィクション作家として

活躍。あのとき筆者に迫った言葉通りの丹念な取材と資料の掘り起こし、

そして検証作業には、同業者として一目も二目も置く存在である。

 

 その山室氏がライフワークとして取り組む野球史シリーズ。『 1988年のパ・

リーグ 』に続く第5弾は球界再編騒動が起こった2004年が舞台だ。タイトルは

ズバリ『 2004年のプロ野球 野球再編20年目の真実 』(新潮社刊)である。

 

球界再編の流れを変えた渡邉恒雄オーナーの発言

 

 2004年という年は長嶋茂雄監督の下、アテネ五輪で初めてオールプロによる日本代表チームが結成され、その後の侍ジャパンの礎が築かれた年だ。そしてグラウンド外では、ダイエーの身売り騒動、近鉄とオリックスの合併を機に球界再編問題が勃発。その後のプロ野球界にとって、まさにメルクマールとなる年だったと言える。

 

 近鉄とオリックスの合併問題に端を発し、当時の西武・堤義明オーナーによる

「もう一つの合併」発言で、にわかに球界は10球団1リーグ制への移行が現実味を

帯びていった。その流れに反旗を翻したのが古田敦也会長(ヤクルト)を中心とした選手会労組だった。

プロ野球構造改革協議会を終え、報道陣に囲まれる労組日本プロ野球選手会の古田敦也会長 ©︎JIJI PRESSプロ野球構造改革協議会を終え、報道陣に囲まれる労組日本プロ野球選手会の

古田敦也会長 ©︎JIJI PRESS

 

 ただ、経営サイドも決して一枚岩ではなく、1試合1億円と言われた巨人戦の

放映権料を巡る各球団の思惑もあり虚々実々の駆け引きが展開される。

一気に再編を進めようとする経営サイド。しかしその流れを変えたのが

当時の巨人・渡邉恒雄オーナーによる「たかが選手」発言だった。

球界再編問題を協議するプロ野球オーナー会議のため会場入りする西武・堤義明オーナー(左)と巨人・渡辺恒雄オーナー ©︎JIJI PRESS球界再編問題を協議するプロ野球オーナー会議のため会場入りする西武・堤義明

オーナー(左)と巨人・渡辺恒雄オーナー ©︎JIJI PRESS

 

ライブドア・堀江貴文社長の参入

 

この「たかが発言」が大きく報じられたことで、世論は一気に選手会擁護へと

傾いていく。そしてそんな中でライブドア・堀江貴文社長が近鉄買収に

名乗りを上げて……。

 

 9月18日に選手会が「合併の凍結」「新規参入への門戸開放」を求めて

史上初のストライキに突入し、事態はクライマックスを迎える。

しかし実はその裏で水面下では楽天が新規参入を決断。

セ、パ6球団による2リーグ制維持へと事態は静かに進んでいたのである。

 

 本書ではそうした騒動の経過を数々の関係者の証言や資料の検証で

背景までも掘り起こしていく。

   中でも焦眉は楽天参入の裏舞台だった。近鉄とオリックスの合併問題が表面化した直後から近鉄買収に名乗りを挙げたライブドアは、選手会からも「ホワイトナイト」としての期待を集め、一つの世論を形成するほどに広がりを見せていた。

近鉄買収に名乗りを上げ、NPB審査小委員会の第2回ヒアリングに臨んだ“ホリエモン”ことライブドアの堀江貴文社長(当時) ©︎JIJI PRESS近鉄買収に名乗りを上げ、NPB審査小委員会の第2回ヒアリングに臨んだ

“ホリエモン”ことライブドアの堀江貴文社長(当時) ©︎JIJI PRESS

 

しかし、その一方で……。

「状況を変えるにはどこかが参入表明して、パが6に復帰するほか策はないと思った」

「ライブドアは参入を表明していた。実行委(12球団実行委員会)は合併を承認する。パは5球団になる。ライブドアと選手会顧問弁護士が親密なことは分かっている。球界のアレルギーを考えればライブドアが入ってもうまくいかない」

 

ハンバーグを食べながら、三木谷氏「よし、わかった」

 

   本書で当時の状況をこう振り返ったのは、読売新聞グループ本社代表取締役社長の巨人・山口寿一オーナーだった。当時は読売新聞グループ本社社長室次長兼法務部長としてグループ全体の事業計画や全体の危機管理などを担当していた。

 

 ストを目前にした9月6日、山口オーナーは旧知のビジネスコンサルタントの井上智治氏に「球団の赤字体質に耐えられるしっかりしたオーナー企業はないでしょうか」と相談。そこで出てきた企業が「楽天」だったという。山口オーナーの記憶では9月10日に楽天本社を訪れ、三木谷浩史社長と井上氏らでランチミーティングを行った。そこで山口オーナーはハンバーグを食べながら球団の収支構造などを説明すると

「まだハンバーグを食べ終わらないくらいのタイミングで三木谷さんが

『よし、わかった。やろう』と言った」。山口オーナーが井上氏に新規参入球団を

相談してからわずか4日。電撃的な参入の裏側が克明に明らかにされている。

東北楽天ゴールデンイーグルスの新入団発表。事務所開きに出席した楽天の三木谷浩史社長(右)と藤井黎仙台市長 ©︎JIJI PRESS東北楽天ゴールデンイーグルスの新入団発表。事務所開きに出席した

楽天の三木谷浩史社長(右)と藤井黎仙台市長 ©︎JIJI PRESS

 

プロ野球史上初のストライキ決行へ

 

  当時、筆者も再編問題を取材していたが、取材の感触としては、とにかくライブドア参入には読売新聞関係者を中心に、拒絶反応が強かった。堀江社長が参入を表明した直後に当時の渡邉オーナーが「オレが知らない人は入るわけにはいかない。

プロ野球というのは伝統がそれぞれある。金さえあればいいというもんじゃない」と発言。これも多くの批判を浴びることになった。

 

 後に巨人関係者から聞いた話では、当時すでに読売新聞の社会部がライブドアの様々な不法実態を把握し、同社の球界参入は非常に危険だという指摘があった。

2年後には粉飾決算など証券取引法違反で堀江社長は逮捕されるが、このときはまだ

司直の手が入る前のことだ。水面下でその危険性を知った渡邉オーナーが、

「新規参入にはオーナー会議の承認が必要」という規定を盾に、「オレが知らない

人は入るわけにはいかない」という “不規則発言” で牽制したということだった。

 

 楽天が参入を決断した直後の9月17日には、選手会とNPBの交渉は些細な感情の

もつれ、言葉のいき違いで決裂。選手会は翌18日から2日間にわたってプロ野球

史上初のストライキを決行して、球界は混乱の極みを見ることになる。

事態収集のためには、山口オーナーが語るようにどこかが新規参入して、パ・リーグを6球団に戻すしか道はなかったはずだ。だからこそライブドアではない、

新規参入球団を探さなければならなかったのである。

 

 ソフトバンクが実質的には外資の「コロニー」が保有していたダイエー球団を

買収して、この年の12月24日には「福岡ソフトバンクホークス」が誕生。

大混乱の末に球界は現在に至る2リーグ12球団体制が確立されることになる。

新球団名「福岡ソフトバンクホークス」と球団ロゴマークを発表するソフトバンクの王貞治監督と孫正義社長 ©︎JIJI PRESS新球団名「福岡ソフトバンクホークス」と球団ロゴマークを発表するソフトバンクの王貞治監督と孫正義社長 ©︎JIJI PRESS

 

球界再編20年目の真実

 

 あれから今年で20年が経過しようとしている。

「プロ野球にとって2004年という年は空前絶後の危機の年だったが、危機はさまざまな動きが複雑に絡み合いながら進行したため、発言の真意やものごとの因果関係が

とてもわかりにくい。世論と報道が過熱したあの年、球界の深層で何が起きていた

のか。本書で曲がりなりにも謎解きができているとしたら、5年余の間に多くの方々

から貴重な話をうかがえたことによる」

 

 山室氏はこう謝辞を述べて本書を締め括っている。

 丹念な取材と資料の掘り起こし、そして検証作業を尽くした本書は、

まさに「20年目の真実」を伝える「決定版」と言えるだろう。

 

『2004年のプロ野球 球界再編20年目の真実』(山室寛之著/新潮社刊) *書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

『 2004年のプロ野球 野球再編20年目の真実 』(山室寛之著/新潮社刊) 

 

 

ライブドアの堀江さんが近鉄を買収しようと動いた結果、断念し、新しい球団を

作ることを考え、球場などを探したり、いろんなことを調べていた後に、楽天社長の三木谷さんが山口オーナーに口説かれ、急に名乗り出てきたのが分かりました。

 

そして、1週間で各業界の重鎮を集めて、新規参入球団に向けて急ピッチで、

いろんな事を考え、計画案を出した結果、楽天の三木谷さんに決まり(勝った)

お金はあっても、いろんなこと(提案)で悩まなければいけないことが多かった。

そして、期日が決まっているので、そのために行動しなければいけなかった。

本当に苦労したと思います。でも、いろんな人の話や知恵を出してもらい、

この難局を乗り越えてこられた。

 

選手にしても、近鉄のエースだった岩隈投手が本当ならオリックスへ移籍するはずが

奥さんのお父さんが楽天のコーチに決まり、岩隈投手が楽天に行きたいと言って、

そのお願いを球団が叶えた。選手の意向を汲んでくれたんですね 照れ おばあちゃん 虹

 

三木谷さんは、「お金はあまり出さないけど、口は出す人」

孫さんは「金を出すけど口出さない」、本当に占い師の母が言うように真逆 爆  笑 おばあちゃん

( 星野監督は、三木谷さんに口を出さない条件で監督を受けたとTVで観ました )

これからも、このスタンスを貫いてほしいです パンチ!パンチ!

 

ナベツナは、いつも言葉は悪いけど本質を突いていますね。

堀江さんは、2年後に粉飾決算など証券取引法違反で逮捕されました。

占い師の母が「5年後、10年後を見なさい」と言っていました 笑ううさぎ おばあちゃん

 

1988年南海と阪急の2球団が身売りされ、ダイエーとオリックスに決まり、

偶然にも2004年、1球団が吸収合併し、1球団が新球団できましたが、

オリックスが近鉄を吸収合併。そして、ダイエーがソフトバンクに買収された年 びっくり

 

選手会のストもあり、プロ野球界は激動な1年だった 物申す パンチ!パンチ!

 

 

いろいろありましたが、あまり変わらない。特にブログ書いている時 物申す パンチ!パンチ!パンチ!むかっ

 

 

いつもありがとうございます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました 愛飛び出すハート