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ピエール瀧被告(4月4日、東京都江東区の警視庁東京湾岸署 )ピエール瀧被告(4月4日、東京都江東区の警視庁東京湾岸署前で撮影 ) Photo:JIJI

 

 コカインを使用したとして麻薬取締法違反の罪に問われたミュージシャンで俳優のピエール瀧=本名・瀧正則=被告(52)の判決公判が18日、東京地裁で開かれ、

小野裕信裁判官は懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡した。ところで、瀧被告を摘発したのが警察ではなく、厚生労働省だったことはご記憶と思う。実は瀧被告の初公判があった5日、大麻取締法違反の罪で起訴されたKAT‐TUNの元メンバー田口

淳之介被告(33)を摘発したのも同省関東信越厚生局麻薬取締部(マトリ)だった。

一方、女優の酒井法子さん、元プロ野球選手の清原和博さん、ミュージシャンの

ASKAさんを摘発したのは警視庁組織犯罪対策部(ソタイ)である。薬物犯罪の

摘発という共通点はあるが、そもそもマトリ、ソタイとはどんな組織なのだろうか。

(事件ジャーナリスト 戸田一法)

ストレス解消で高い代償

 まずは瀧被告の判決内容だが、起訴状通り、3月12日ごろ、東京都世田谷区の

自宅とは別のマンションでコカインを吸引したと認定された。

 

 小野裁判官は「ミュージシャン中心の活動から映画やドラマにも活動の幅を

広めたため私生活が圧迫され、ストレスを解消するため映画を観たり音楽を

聴いたりしながら使用していた」などと指摘した。その一方で、主治医の指導に

従い治療のプログラムを受けていることや既に大きな社会的制裁を受けていることを理由に、執行猶予を付した。判決の言い渡し後、小野裁判官は「芸能界に復帰できるかどうかは分かりませんが『薬物を使用していなくてもいいパフォーマンス』と

思われるように願う」と説諭した。

 

 瀧被告は判決言い渡しの間、何度もうなずきながら聞き入り、言い渡し後は

裁判官席と検察官席に向かって頭を下げた。控訴はしない方針と言う。

判決公判の後、瀧被告は「多くの皆様に多大なるご迷惑とご心配をかけて

大変申し訳ありません。二度とこのようなことを起こさないよう戒めます」と

するコメントを出した。

 

 5日の初公判では黒いスーツ姿で入廷し、小さく一礼した瀧被告。

人定質問で本名を名乗り、職業を尋ねられ「ミュージシャンでしたが、

事務所を解雇されて無職です」とやや早口で答え、罪状認否では起訴内容を

「間違いありません」と全面的に認めた。

検察側は冒頭陳述で「20代の頃からコカインなど違法薬物を使用するようになった。ミュージシャンとして多忙になり、ストレスを発散するためだった」と指摘。

その上で「常習性がある」として懲役1年6月を求刑していた。

瀧被告は被告人質問で「いつかやめなければ、と。自分に甘かった」

「多くの人に迷惑を掛けて申し訳ない」と反省の弁を口にしていた。

 

【補足】朝日新聞

被告人質問で瀧被告は、「ミュージシャンが中心だったが、最近は映画やドラマなど多様な仕事が来るようになった。ありがたいことだが、時間的、精神的に追い詰め

られた」と、薬物をやめられなかった経緯を説明。早朝に家を出て深夜に帰る生活の中、薬物以外にストレス解消法を見いだせず、「非常に自分が甘かった」と述べた。

 

 逮捕を受けて出演番組やライブが中止になったことについては

「僕を信用してくださった皆さんに申し訳ない気持ち」と謝罪。

今後も音楽活動は続けたいとし、「バンドもやらせてもらえたら」と語った。

今は専門機関で治療を受けており、出廷した担当医は「依存症には当たらない軽症。やめられる可能性は非常に高い」と証言した。瀧被告も家族や友人の存在に触れ、「なんとしてでもここから先やっていかなければ」と語った。 

 

 

ピエール瀧被告にコカインを譲り渡した女、起訴内容認める「2度と、こういう犯罪には関わりません」

スポーツ報知 

 

 テクノユニット「電気グルーヴ」のメンバーで俳優のピエール瀧被告(52)にコカインを譲り渡したとして、麻薬取締法違反の罪に問われた横浜市の無職・田坂真樹

被告(48)の初公判が25日、東京地裁(楡井英夫裁判官)で開かれ、田坂被告は起訴内容を認め「もう2度と、こういう犯罪には関わりません」と涙ながらに語った。

 

 検察側は懲役2年6月を求刑し、弁護側は執行猶予を求めて結審した。

判決は28日に言い渡される。

田坂被告と瀧被告との関係性が明らかになった。2人は20年以上前にクラブで

知り合い、当時の関係性について、田坂被告は「週に2、3回遊んだり、

旅行に行っていました」。互いに結婚し、子供ができた後も年に1、2回食事を

したり、ライブで会う間柄だった。

 

 瀧被告にコカインの代理購入を頼まれたのは7、8年前。

手を染めたきっかけは、海外の密売人を紹介され、瀧被告から「荷物を取ってきて

ほしい」とお金を渡されたことだった。それ以降、瀧被告には「外国人から連絡が

来たら、俺に教えてくれ」と告げられ、薬物売買の窓口に。

これまで数十回に渡り、薬物の受け渡しを行っていた。

 

 被告人質問では、弁護側から「どうして長い期間、危ない橋を渡ったのか」を

聞かれ、田坂被告は「瀧さんみたいな有名人と仲がいい優越感と、ライブチケットも取ってほしかったので」とポツリ。「止(や)めたり、頼みを聞かないと

(瀧被告に)うざがられたり、連絡が来なくなると思った」と続けた。

検察側からも同様の質問が飛び、「瀧さんのことが好き。友人として大好きだった

ので、関係を続けていこうと思いました」と回答。「止(や)めさせるのが友人では?」と聞かれると、「ミーハーな気持ちが勝ってしまいました」と力無く語った。

 

 瀧被告との連絡手段はLINE。隠語でやり取りした。3月の犯行時には、田坂被告が「週末に飲み会がしたいと思っています。お店を探していますが、来ますか?」と

メッセージを送り、瀧被告は「行く行く。月曜じゃダメ?」などと返答した。

起訴状によると、3月11日に横浜市内の自宅近くのコンビニの駐車場で、

瀧被告にコカイン6グラムを15万円で譲り渡したとされる。

 

 麻薬取締法違反(使用)の罪に問われた瀧被告は、18日に東京地裁で

懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を受けた。自身の公判で

「(田坂被告の)連絡先は消去し、今後連絡を取ろうとは思わない」と話した。

ピエール瀧容疑者逮捕で協議中だった映画

「麻雀放浪記2020」公開が決定

2019年3月20日 11:08  映画.com

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 ピエール瀧容疑者が麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたことを受けて「公開を協議中」とアナウンスしていた映画「麻雀放浪記2020」だが、配給の東映が3月20日、劇場公開が正式に決定したことを会見の場で発表した。

1984年に和田誠監督で映画化された阿佐田哲也のベストセラー小説「麻雀放浪記」を、主人公が1945年から2020年にタイムスリップするという大胆なアレンジを加えて映画化した本作。劇中で瀧容疑者は、第三次世界大戦が勃発したことで開催中止となってしまった東京オリンピックの組織委員会会長の役を演じている。

東映の多田憲之社長は「『麻雀放浪記2020』の劇場公開を正式に決定したことをご報告させていただきます」と声明文を読み上げると、「劇場公開については、中止または延期、編集した上での公開、ノーカットでの公開など議論が重ねられましたが結論に至らず、配給担当の弊社の判断で、4月5日、ノーカットのままで公開することにいたしました」と明言した。

理由として「あってはならない罪を犯したひとりの出演者のために、作品を待ちわびているお客さまに、既に完成した作品を公開しないという選択肢は取らないという結論に至ったということでございます。現状、ほとんどの映画は劇場公開からスタート致します。劇場での上映は有料であり、かつ観賞の意志を持ったお客さまが来場し観賞するというクローズドなメディアでありますので、テレビ放映またはCMとは性質が異なります」と説明。さらに公開に際し、「お客さまに対しては劇場公開時にポスター、および上映前のテロップで、逮捕されたピエール瀧容疑者が出演していることを明示致します」という旨を明かした。

ただし、製作委員会に参加する企業もさまざまな立場があると切り出した多田社長は、「いろんな意見があり、現在でも議論は続いてる状況。今後、製作委員会を降りる企業さんも出てくるかもしれない。また、劇場さんも(今回の決定を)ご存知ない状況。どういうリアクションが返ってくるかまだ分かりませんが、ここは公開するという強い意志を持っております」とコメント。さらに出演者の不祥事により、公開自粛、延期、再撮影などを余儀なくされ、影響が甚大である現状については「それは映画会社だったり、製作委員会の判断だったと思いますが、東映としても個人としてもちょっといきすぎだなという印象は持っていました。スタッフが総力をあげて作ったものをボツにしていいのか、はなはだ疑問に思っておりました」と言及しつつも、「ただそれが東映に起こるとは思っていなかった。当事者になったということで、かなり悩みました。東映もいち株式会社なので、コンプライアンスがあります。でも映画会社の責任としてここは公開したい。そういった思いを社員に伝えました」。

一方、本作のメガホンをとった白石和彌監督は「『凶悪』という映画から何度もご一緒してきて、映画を一緒に作ってきた仲間が犯罪を行ったということに大変驚きましたし、直近で言うと『麻雀放浪記2020』がどうなるのかと。瀧容疑者に対して押さえられない憤りを感じました」と正直な思いを吐露。逮捕を受けた対応について「出来上がった映画を再編集するとか、再撮影も覚悟していましたが、監督の気持ちはどうなんだと、東映さんから聞かれて。何とか編集しない形で、ベストな形で公開したいというのが正直な気持ちです。この映画に関わったみんなそうですが、禁止薬物には反対の立場で、絶対に犯してはいけないという思いがあります。ただし、個人が犯した罪と、作品そのものには罪がないんじゃないかという話をして。東映さんをはじめ、委員会の判断もあって、公開できたことにホッとしています」と付け加えた。

さらに瀧容疑者に対しては「僕を監督として大きく引き上げてくれたひとりだと思っていて。僕自身、彼が持っているキャラクターや男っぷりの良さなど、いろんなことに男惚れをして。お仕事をさせていただきました。瀧さんのスタッフやファン、家族がどういう思いをしているかというのは言葉にできない。今はバカヤローとしか言いようがない。これからどういう人生を歩むか想像できないですが、自分の罪をちゃんと反省して、まずは治療をして。人として歩いてほしいなという気持ちしかないですね」と複雑な心境を吐露した。

 

 

ピエール瀧もハマった「コカイン」を吸い続けた人の末路

 

危険薬物を使用した人の「本当」の姿

 

「本当に限られた時間で、1人でストレスなどの解消をしなくてはいけず、ほかのものを見つける時間がない中、違法薬物に簡単に手を出してしまったのは非常に甘かったと思います」

2019年3月、コカインを使用した疑いで関東信越厚生局麻薬取締部に逮捕されたミュージシャン・俳優のピエール瀧(当時51)は、公判でコカインを使用した理由を問われ、こう答えた。

瀧氏の逮捕後、「KAT-TUN」の元メンバー田口淳之介、プロスノーボード選手の國母和宏が大麻取締法違反の容疑で、また女優の沢尻エリカが合成麻薬MDMAなどの所持の容疑で、次々に逮捕された。

有名人の薬物逮捕ラッシュとなった2019年。「コカイン」「大麻」「MDMA」など危険薬物に手を出すと人はどうなってしまうのか。テレビでは報道されない薬物中毒者の「本当」の姿を読み解く。第1回目は「コカイン」。その効果と危険性について迫る。

マイルドで短時間で醒めるため、バレにくい

「鏡の上に取り出したコカインを、テレホンカードなどでしっかりと粉末にしつつ、細い筋(ライン)を作る。それをストロー状に丸めた紙幣で鼻から一気に吸い込む。いわゆる“スニッフィング”というやつですね。

すると、徐々になんとも言えない軽やかな多幸感に包まれてくる。いきなりガーンと来て倒錯してしまう覚醒剤に比べると、コカインの効き目というか味わいは非常にマイルド。お酒で言うとシャンパンによく例えられるのもよく分かる。ただですよ。覚醒剤の刺激に慣れている人にとっては、その軽やかさが物足りなく感じられる。ドラッグカルチャーを体験取材していた当時、覚醒剤に慣れていた僕にとって、コカインはソフトすぎましたね」

そう語るのは、90年代のドラッグカルチャーを取材し、自身のドラッグ体験をノンフィクション小説『SPEED スピード』(96年、飛鳥新社)にまとめた作家の石丸元章氏だ。石丸氏が言うコカイン服用時の“軽やかな多幸感”は、どんなメカニズムで引き起こされるのだろうか。日本薬科大学の船山信次教授が語る。

「コカインは覚醒剤同様アッパー系のドラッグです。両者の脳内における作用機序には複雑なところがありますが、端折って言えば、覚醒剤が、快楽の伝達物質ともいわれるドーパミンの放出をうながす作用が強いのに対して、コカインの方は主として放出されたドーパミンの再吸収を阻害する作用が強いために、精神の高揚を引き起こすとされます。また、体内に摂取したコカインはすみやかに分解されるために、その作用のピークは15〜30分ほどと非常に短いのも特徴です」

覚醒剤と比較すると効き目がマイルドで、かつ短時間で醒める。この特性ゆえ、社会生活と両立しやすいコカインは、70年代以降アメリカのセレブを中心に愛されてきた。

「覚醒剤の場合、注射によって体内に入れるケースが多いのですが、コカインの場合は注射痕が残らない“スニッフィング”が主流。それゆえ、バレにくいという利点もあります。ピエール瀧さんは、音楽だけではなく俳優業もこなし、さらに家族も持っていましたよね。覚醒剤では、こうはいかなかったでしょう。ただ、僕がドラッグシーンを取材していた20年ほど前はコカインの方が圧倒的に高かったので、貧乏人にはなかなか手が出せなかった」(前出・石丸氏)

石丸氏によると、1g当たりのコカインの国内の末端価格は、20年前で6〜7万円程度。現在は4〜5万円前後が相場だと言うが、もっと安く売られてるという報道もある。コカインの原料であるコカは南米でしか採れないので、コカインを日本に持ち込もうとすると、自然と南米経由のルートになる。太平洋を隔てた日本への密輸は容易ではないのだ。

しかし、2019年2月の東京税関による報道発表によると、2018年に東京税関が押収したコカインの摘発件数は、前年の約3倍に増加したという。日本国内に持ち込まれるコカインの量が増えたために、価格が落ち着いてきたということだろうか……。

 

日本でコカインを使用するのは特殊な人物

 

粉末のコカイン。写真は2016年のリオ五輪時に出回ったもの/写真 アフロ    粉末のコカイン。写真は2016年のリオ五輪時に出回ったもの / 写真 アフロ

 

「覚せい剤に関しては、北朝鮮や中国で作って、コリア系/チャイナ系のヤクザが

受け取り手になり末端の売人が捌くという太いルートが確立されています。

2017年には、茨城沖で瀬取りによって持ち込まれた約480kgもの覚醒剤が押収され、話題になりましたよね。

一方、コカインは北朝鮮でも中国でも作れない。どのぐらいの量のコカインが日本に運び込まれているのか、はっきりしませんが、何百kgという単位のコカインは上がったという話は聞きません。やはり、いまだに大きなルートがないのだと考えられます。僕がドラッグシーンを取材していた当時は、懇意にしている末端の売人を通して購入するというのが一般的で、その辺りの事情は今も変わってないはずです」(前出・石丸氏)

さらに、コカインに比べて、覚醒剤の方が圧倒的に流通している日本においては、コカインの需要そのものがそれほど多くないという。あえて、効き目が薄く、そして高価なコカインを選ぶ物好きは少ないというところだろう。そもそも、コカインがそれほどポピュラーではない日本においては、ドラッグ愛用者でさえ、本物のコカインを見分けることは容易ではない。

吸いすぎると鼻の穴が…

「2010〜2011年頃、『六本木で、半グレ集団が自ら供給したコカインを1g当たり1万5千円ほどの価格で売っている』という噂が出回ったことがありました。コカインをキメた若者たちが一晩中踊っているらしいという話だったのですが、取材してみると、全くのまがい物でした。コカインとは呼べない純度の低いものに覚醒剤を混ぜて、それをコカインと称して売っていたんです。コカインに入ってるはずのない透明な結晶が入っていたなんて話も聞きました」(前出・石丸氏)

自分が服用しているドラッグが、一体何なのか分からないというのは危険極まりないが、本物のコカインも決して安全ではない。前出の船山教授によると、その危険性はコカイン最大の特徴である効き目の短さに由来するという。

「一度コカインを吸引してしまうと、脳はその快感が忘れられなくなる。コカインは精神的依存性が、覚醒剤やモルヒネ同様に高いので、効果が切れたらすぐに欲しくなってしまう。さらに、耐性(与えられた用量での反復投与に起因する、薬物効果の減少)も覚醒剤並みなので、一度の摂取量も徐々に増えていってしまうんです。

さらに、長期間に渡って鼻からコカインの吸引したことによって、鼻の穴の間にある壁が無くなり、鼻の穴が一つになってしまった、なんて恐ろしい事例もあります。強力な血管収縮作用に伴う局所の血流障害で、鼻腔粘膜や周囲組織が壊死してしまったんですね」(前出・船山氏)

コカインの危険性はこれだけではない。コカインの吸引を数ヵ月続けると生じる幻覚妄想状態であるコカイン精神病と呼ばれる後遺症も報告されている。コカインが切れると、皮膚の下で、虫がはい回るような感覚に襲われるのだという。

“手軽”なイメージに釣られて、ストレス解消のつもりで手を出したら最後。人生が破綻してしまう可能性が大いにある、危険な薬物なのだ。

 

 

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由に

なり得るのかと」狂気と狂気のTwitterショー

LIFE 

  • 奈々村久生

    奈々村久生  編集者・ライター

    文筆業。「キネマ旬報」「クイック・ジャパン」等にて執筆中。 …

昨年、結成三十年、二人体制になってから二十年を迎えた電気グルーヴ。

この節目の年に二人は厳しい試練を受けることになる。

3月にピエール瀧が逮捕され、有罪判決を受ける事件が起きた。

石野は当時一貫して、石野流でピエール瀧をフォローする発信をSNSで続け、

その動向も注目を集めた。あの一件は二人の関係に何をもたらしたのか。

インタビュー後編では事件後の二人の心境に迫る。(写真=南阿沙美)

インタビュー前編:「瀧がもう一人いれば……」電気グルーヴ、言葉にできない二人の関係

 

  • 何が関係解消の理由になり得るのか?

2019年、ピエール瀧が麻薬取締法違反の容疑で逮捕された3月12日は、

「電気グルーヴ30周年“ウルトラのツアー”」の最中で、三日後と四日後に控えていた東京公演は中止となった。ミュージシャンとしてはツアーを完走できなかったことになる。第一報を聞いたとき、石野はそれをどのように受けとめたのか。

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由になり得るのかと」 狂気と狂気のTwitterショー

石野 それはもちろんびっくりしますよ。びっくりはしましたけど、それで何かが変わるということはなくて。ただやることが増えたという感じ。それぐらいです、本当に。

もちろん、チケットを買って待っていてくれたお客さんに対しては悪いなと思いましたけど、起きてしまったことはどうしようもない。それより何より、瀧が個人で対処したり負担したりしなきゃいけないことが、まずとんでもなく大変じゃないですか。

ピエール瀧 僕としてはもちろん、電気グルーヴとしてやりかけていたことが色々とできなくなったわけですから、えらいことになっちゃったなあという気持ちはありましたけど……いや、でも、その瞬間はそこまで落ち着いていないというか。大変なことになったなというのが、とりあえず最初だったので、それを考えられるようになったのはもうちょっと後のことですかね。そんなに冷静じゃいられないですよ、やっぱり。手錠ですもん、だって。手錠って黒いんだ、という圧倒的な現実が目の前にあるので。

石野 でもそれがこっちにとってまで尾を引くことはまったくないというか。

ピエール瀧 もちろん反省は何よりしているんですけど、そこで日々下を向いて、反省していますという姿勢をずっと見せ続けても、解決にはならないというか。少なくとも僕のまわりの人たちや、電気グルーヴのお客さんたちは、そういうことを求めてはいないだろうと。中にはそうじゃない人たちもいるかもしれませんけど。だからといって、すみません、すみませんと頭を下げて、こういうインタビューでもあまり口を開かずにじっとしているよりは……。

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由になり得るのかと」 狂気と狂気のTwitterショー

石野 急に暴れ出す?

ピエール瀧 それこそ記事には書けないだろうな!(笑)。でもあのとき真っ先に表に立ってフォローしてくれたのは彼(石野)だし、この関係性としては前と変わらないというか。あれから電気グルーヴとして活動していない間も、わりとずっと二人で会って、同じようにじゃれ合ったりしていたので。いろんなところで批判を受けましたし、今も批判がなくなったわけではないでしょうけど、こちらが萎縮していたところで彼が喜ぶわけではない。彼のためにもと言ったらアレですけど、僕がずっと下を向いていたところで何も状況は改善しないし、前にも進めないので。

石野 逆に問いたいんですけど、相手の逮捕ということが、友達関係から始まった仲を解消するきっかけや理由になり得るんだろうかと。

たとえば第三者を傷つけたり、直接の被害者がいる場合だったらまたちょっと事情は変わってくるかもしれないけれど、そうではない。だからいいじゃないかなんて言うつもりはまったくないけど、少なくともこの二人の関係性ということにおいては、それによって変わりはしないですよね。そこで「電気グルーヴ解散するんですか?」と聞かれてびっくりというか。解散するわけないじゃないですか。それで解消するようなやぼな関係性ではやっていないし、意識したり無理してそうしているわけでもない。それができるからこそ一緒にいるんだし。

卓球のツイートが唯一の楽しみだった

ピエール瀧の逮捕から二週間と置かずに石野はTwitterでのアクションを開始。メディアに向けたツイートや、コメントへのリプライにも、時には強烈な皮肉の効いたユーモアを交えつつ積極的に応じた。メンバーが不祥事を起こしたら、相方もしおらしくしているべきだという風潮も、ないとは言えない中で続けた発信だった。

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由になり得るのかと」 狂気と狂気のTwitterショー

石野 自分がしおらしくする必要をまったく感じなかったんですよ。べつに無理してやっていたわけでもないんですけど、それができたのは「狂っている」からじゃないですかね? もともと狂った人だと思われていると、そういうときはかえって楽なんです。むしろそれに対して攻撃してくるほうに狂気を感じるというか。SNSでのやり取りは公である以上、オーディエンスがいるものですけど、攻撃する側は一対一のやり取りだと思い込んでいて気づいていないんです。

ピエール瀧 自分がステージ上にいることに。

石野 こっちはショーとして自覚した上で発言しているから、自分のやっていることに対するリスクはまったく感じていなくて、むしろメリットを感じていました。好きでやっているんですよ、本当に。人はそれを「狂っている」とも言うんでしょうけど。で、そこでのやり取りをまた瀧に報告したいんですよ。一人でため込んだり吐き出したりしているんじゃなくて、それを共有できる相手がいるんです。

ピエール瀧 当時は裁判もあるし、あまり外にも出られなくて、家にずっといたんですけど、唯一の楽しみが朝起きて卓球のツイートを見ることでした。

娯楽を提供するのが電気グルーヴの役割

事件を受けて、電気グルーヴが過去にリリースしたCDは回収・出荷停止、動画の閲覧やサブスクリプションサービスでの配信も一時中断された。しかし石野によるツイート合戦や、1997年から続く長寿連載「電気グルーヴのメロン牧場」(「ROCKIN’ON JAPAN」)で当時の心境をそのつど言語化(石野の単独回も含め)していくことによって、電気グルーヴというものが続いている印象は強くあった。

そしてこの12月には、中止となった「電気グルーヴ30周年“ウルトラのツアー”」以来、約1年9カ月ぶりのライブ「FROM THE FLOOR ~前略、床の上より~」を開催する。ピエール瀧の活動復帰後、電気グルーヴとして初のライブは、コロナ禍におけるファンクラブ限定の配信ライブという形になった。

 

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由になり得るのかと」 狂気と狂気のTwitterショー


石野 この状況でほかに選択肢がないという事情ももちろんあるんですけど、コロナ以前には戻れない中で、やり方を考えていくしかないですよね。うちらも初めてやることなので今はまだわからないですけど、うーん、正直、お客さんがいないと面白くないなという思いはありますよね。そもそも音楽を始めた原点がそうだったみたいに、周りに誰かがいないと。

ピエール瀧 こいつの家に集まっていた時代もそうでしたし、ライブをやったりフェスに出たりしているときも、基本的に僕らは娯楽用のバンドなので。目の前にお客さんがいて、みんなが娯楽を楽しんでいる場で、こっちも娯楽を提供して、楽しいよね~と共有する。そういう役割だと思うんですよね、僕らの存在意義って。

もちろん配信でも、モニターの向こう側でそれぞれに楽しんでもらう環境はあるでしょうけど、それを「共有」するという感覚が、実感としてともなうのが難しいなーというところに戸惑いはあります。でも今それを言ってもしょうがないので、とりあえずやってみて、反応を見るしかないですね。

石野 うちらとしては、こっちのやっていることに対して、お金を払ってくれる人たちへの対価をちゃんと大事にしたいんです。ファンクラブに入ってくれるのは明らかにお客さんじゃないですか。その人たちを特別扱いしたいんです。優しいでしょ?(笑)。ライブがきっかけでファンクラブに入ってくれる人たちが増えれば、去年独立して立ち上げた個人事務所の活動資金も潤うんですよ。

ピエール瀧 うちのファンクラブは月単位の更新なので、ライブを見たいときだけ入会する人たちがいてもいいですし。

石野 そうそう。でもそれは大事なことですよ。お客さんとファンは違うと思うんですよね。捕まる前の瀧が街中で「ファンです」と声をかけられることはよくあったんだけど、ファンを名乗ることは誰にでもできるし、手のひら返しで離れていく浮動票にアピールするよりも、固定票を入れてくれる「お客さん」に向けてきちんと届けたい。ね?

 

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由になり得るのかと」 狂気と狂気のTwitterショー


ピエール瀧 うん、そうですね。

石野 嫌いなら嫌いでいい、アンチには理解できない魅力が俺たちにはあるぜ!という揺るぎない自信があるんです(笑)。しかも根拠のある! でもこれが活字になると強烈なんだろうなあ。そういうときはね、メロディーに乗せたほうがいいんですよ。

 

もはや「友達」ですらない

2019年3月、「サウンド&レコーディング・マガジン」(リットーミュージック)に掲載されたインタビューで、長く活動を続ける秘訣(ひけつ)を問われたピエール瀧は「オマエの卓球を探せ! そして仲良くやれ!」という答えを残していた。

それを聞いた側としても、この一年ほど、その言葉が骨身にしみたことはない。自分か相手のどちらかが窮地に陥ったとき、何はともあれ味方でいてくれる人、味方でいたいと思える人が、自分にはいるだろうか。その答えこそが、二人の関係そのものである。

石野 結果的に、電気グルーヴにおける瀧のパートは「瀧」でしかないんですけど、それをもうちょっと大きな目で見ると、自分にとっての父親、母親、妹、おいっ子といった続き柄と同じような並びに「瀧」がいて。もはや「友達」ですらない(笑)。友達よりも近いし、かといって恋人という感じでもないし。

ピエール瀧 同僚でもないし。

石野 ビジネスパートナーというほどドライな関係でもないし。やっぱり「瀧」なんですよね。

「逆に問いたい。今回の逮捕が関係解消の理由になり得るのかと」 狂気と狂気のTwitterショー

※このインタビューは、11月17日の「鬼日」(電気グルーヴの楽曲「カフェ・ド・鬼」に由来する記念日)に行われたものです

インタビュー前編:「瀧がもう一人いれば……」電気グルーヴ、言葉にできない二人の関係

プロフィール

電気グルーヴ
1989年、石野卓球とピエール瀧らが中心となり結成。1991年、メジャーデビュー。1995年頃より、海外でも精力的に活動を開始。2001年、石野卓球主宰の国内最大級屋内ダンスフェスティバル“WIRE01”のステージを最後に活動休止。それぞれのソロ活動を経て、2004年に活動を再開。以後、継続的に作品のリリースやライブを行う。2015年、これまでの活動を総括したドキュメンタリームービー「DENKI GROOVE THE MOVIE?-石野卓球とピエール瀧-」(監督・大根仁)を公開。2016年、20周年となるFUJI ROCK FESTIVAL‘16のGREEN STAGEにクロージングアクトとして出演。2020年8月、約2年半振りのシングル「Set you Free」をリリース。

 

 

ピエール瀧さん出演映画への助成金不交付は「違法」 

最高裁判決「公益害される具体的危険ない」

2023年11月17日 22時10分

 

 薬物事件で有罪が確定した俳優の出演を理由に、映画への公的助成金を不交付とした決定の妥当性が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(尾島明裁判長)は17日、「薬物乱用の防止という公益が害される具体的な危険があるとは言いがたい」として決定は違法と判断した。不交付を妥当とした二審・東京高裁判決を破棄し、

原告の製作会社側の逆転勝訴が確定した。裁判官4人による全員一致の結論。

文化芸術作品への公的助成金を巡り最高裁が判断を示すのは初めて。(太田理英子)

◆「表現内容を萎縮させる恐れがある」警告

映画への助成金を巡る訴訟の上告審判決後、「歴史的判決」などと書かれた紙を掲げる原告側の弁護士たち=17日、最高裁前で(木口慎子撮影)

映画への助成金を巡る訴訟の上告審判決後、「歴史的判決」などと書かれた紙を掲げる原告側の弁護士たち=17日、最高裁前で(木口慎子撮影)

 映画は、製作会社「スターサンズ」(東京)が手がけて2019年9月に公開された「宮本から君へ」。完成と同時期の同年3月、出演者のピエール瀧さんが薬物使用の疑いで逮捕され、7月に有罪が確定。文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」(芸文振)は、国の補助金が財源の助成金1000万円の交付を内定していたが、「公益性の観点から相当でない」として不交付を決めた。

 判決は、公益性を考慮すること自体は認める一方、芸術的な観点から助成がふさわしい活動に対し、公益性を理由に助成金を交付しない事態が広まれば「公益は抽象的な概念で、助成対象の選別基準が不明確にならざるを得ず、表現内容を萎縮させる恐れがある。表現の自由を保障した憲法21条の趣旨に照らしても看過しがたい」と問題視。交付判断で公益性を重視できるのは「重要な公益が害される具体的な危険がある場合に限られる」との判断枠組みを示した。

 その上で、今回は芸文振が助成金を交付してもピエール瀧さんが直接利益を受ける立場にはないことなどから「助成金を交付しても芸文振が『国が薬物犯罪に寛容で

ある』との誤ったメッセージを発したと受け取られることは、出演者の知名度や役の

重要性にかかわらず、想定しがたい」と認定。芸文振の不交付決定について

「重視すべきでない事情を重視し、社会通念に照らし著しく妥当性を欠いた」と

指摘し、日本芸術文化振興会法に定められた助成金交付に関する理事長の裁量の

「逸脱、乱用に当たり違法」と結論付けた。

 

 

 一審・東京地裁判決は、公益性を理由にした交付の適否の判断は

「運用次第では自由な表現活動の妨げになる恐れがある」として決定が違法と判断。二審判決は「決定は薬物乱用の防止という公益の観点でされたもので適法」と

原告側の請求を退けていた。

 

この年、薬物で逮捕された芸能人が本当に多くいましたが、執行猶予が付き、

今は改心をして仕事を始めていて、頑張っているのをTVで観ます。

これからも同じ過ちを犯さずに、心身ともに健康で仕事頑張ってほしいです笑ううさぎ虹パンチ!パンチ!

 

 

純ちゃんに嫌な事をしてこないで! 咳や嗚咽をさせないで、口臭を持って来ない、

体を動かしにくくしない、人の言葉を言わさない、人の感情を持って来ない、

思考低下させないで!体などを痛くしない。 トイレ関係も。脅さないで!  プンプン 爆弾

 

【ボートゲームの禁じ手】を使わないで!

いくつかのゲームには、ルールで定められた禁じ手が存在する。

禁じ手を打った(指した)場合、即座に負けとなるのが一般的である。

スポーツやゲームのように明確な規制で禁じられたものではなく、

「使うべきではない」とされる手法についても「禁じ手」と呼ばれることがある。

 

※このルールを違反した時点で、ゲームオーバー及びゲームアウト! プンプン

その技術を使わないで!

 

TV等の撮影やスタッフに付いて行って、ロケや取材等の邪魔をしないで ムキー パンチ!パンチ!

束縛、嫉妬や執着、妬み、依存、あの三女が遠隔でコントロールするの止めて パンチ!パンチ!パンチ! 中枢神経を触って来ない。頭を重くしないで!人の感情やパワーを抑えない、

 口のろれつが回らないようにしない。唇を痺れさせない。人をコントロールしないで パンチ!

全責任は、お母さん達に取ってもらう。 もちろん本人にも取ってもらう!

人のPCやスマホにハッカーになって侵入してこない、フリーズが出たので止めて パンチ!むかっ

長女のパワーを使わない! 上記に書いていることは、みんなのことを指す 物申す パンチ!パンチ!パンチ!

 

3つの約束やルール、個人的に約束した事、日本の常識は必ず守って。

アミューズ同様、みんなに対しても約束など厳守して パンチ!パンチ!パンチ!

( 私の言うことを聞く・命関係は打ち止め・引退関係・契約書など、反故にしない )

契約書を読んで!約束を破るとペナルティーが、母との勝負を忘れないでムキー爆弾パンチ!パンチ!パンチ!

 

 

いつもありがとうございます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました 愛飛び出すハート