「The半導体」アーム 黒子の進化(3)日本新聞 

 

 スティーブ・ジョブズ氏( 写真㊨ )と孫正義氏の個人的な関係が

 アーム買収のヒントとなった

 

英アームは、1990年代前半にシャ―プをはじめとする日本の電機大手との契約を

テコに、半導体の頭脳の中枢にあたる「アーキテクチャー」の設計に特化するという事業モデルを軌道に乗せた。急成長に向かう転機は97年に訪れた。

アームにとって3番目のライセンス供与先だった米半導大手テキサス・インスツルメンツ( TI ) がアームの技術を採用するCPUを、当時は世界最大の携帯電話機メーカー

だったフィンランド・ノキアに納入することになった。この年に米半導体の老舗、

アナログ・デバイセズからアームに転じたリチャード・グリセンスウェイトは

こう証言する。「その頃、アームはまだ100人ほどの小さな会社で、それほど

もうかっていたわけじゃない。でも、低消費電力の設計はあらゆるガジェットに

使える。その行く末を見てみたいと思いました」

テクノロジーの世界地図

やがてスマートフォンの時代が始まると、アームが創業期に描いていた

エレクトロニクス産業の水平分業は世界的な規模で広がっていった。

例えば、米アップルのiPhoneはシリコンバレーでデザインされ、台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)が持つ中国の工場などで作られる。米クアルコムはその頭脳にあたるCPUを供給するが同社もまた工場を持たず、台湾積体電路製造(TSMC)などの

ファウンドリーに生産を委託している。さらにクアルコムにCPUのアーキテクチャーを提供しているのがアームだ。

 

 

複雑に入り組んだ相互依存関係は、時に米中の経済摩擦など地政学的なリスクと

隣り合わせという現代のテクノロジーが持つ潜在的な脆弱性の原因となっていく。

アームも2020年前後には売上高の4分の1を占める中国合弁で現地の経営者と対立するお家騒動を経験したばかりだ。22年にアーム最高経営責任者(CEO)に就任した

レネ・ハースも「私にとっての(中国事業を巡る)頭痛のタネは地政学全般に

関わることだ」と話す。

七面鳥小屋から始まり、やがてテクノロジーの世界地図の上で語られる存在にまで

のし上がった半導体の黒子。そんな存在にじっと目を付けていたのがソフトバンク

グループ会長兼社長の孫正義だった。

孫はソフトウエアの仲卸業を手始めに、ブロードバンドや携帯電話へと「本業」的な事業を次々と変える独特の経営でソフトバンクを一代で大企業に成長させてきた。

「変身」のたびに「僕はまるでフーテンの寅さんみたいに新しいマドンナに

恋い焦がれて飛び出して行っちゃう」と言う。そんな孫が「10年来のマドンナ」と

言うのがアームだった。

 

 アームは孫氏にとって「長年の恋人だった」( 買収合意直後の2016年7月 )

 

きっかけは盟友と呼ぶスティーブ・ジョブズとの対話だった。06年に英ボーダフォン日本法人を2兆円規模で買収して携帯電話に進出する少し前のことだ。

孫はシリコンバレーにあるアップル本社を訪れた。

「最強のマシン」のスケッチ

このとき、孫は一枚のスケッチを持参していた。アップルが音楽のあり方を

変えた携帯プレーヤーのiPodとケータイを融合させたものだ。

孫は目前に迫るモバイル時代を勝ち抜く「最強のマシン」の姿を考え抜き、

ジョブズにぶつけた。するとジョブズは孫のアイデアをバッサリと切り捨てた。

「おい、そんな醜いものを俺に見せるなよ。それに君は携帯事業の資格を

持っていないだろ」、「それは、いずれ手に入れる」

「でも、今は持っていない。だから話はここまでだ」

けんもほろろだが、ジョブズはこう付け加えた。「でも、最強のモバイルマシンを

つくるというアイデアには賛成だ。それを言いに来たのはマサが初めてだな」

こんなやり取りがきっかけとなり、孫は携帯事業に参入すると、すかさずジョブズが世に送り出したiPhoneを日本で独占販売することに成功した。

実は、ジョブズは孫にもうひとつ貴重なヒントを与えていた。

「そのマシンを見たらおまえはパンツに漏らすぞ」

どんなマシンなのかはまだ見せられないが、とんでもなく驚くぞという。

そこで孫はまた考え抜いた。

美しさにこだわり抜くスティーブだったらどんなマシンをつくるだろうか。

まさか電池の部分だけがガマガエルのおなかみたいにボコッと出っ張った醜いもの

ではあるまい。じゃ、そのCPUには何が求められる」

頭に浮かんだのがアームが得意とする省エネ技術だった。そしてスマホを中心に

生まれる巨大なアプリの生態系(エコシステム)だ。スマホ時代にこそ低消費電力を磨き続け、膨大な数のソフトウエア会社との深いつながりを持つアームが真骨頂を

発揮すると考えたのだ。

この発想は社内でさえ理解されたわけではない。それは16年7月に孫が電撃的に3兆3000億円でアームを買収すると発表する3カ月ほど前のことだ。孫が後継者と期待したニケシュ・アローラがアーム買収に猛反対した。二人の議論は平行線をたどり、

白黒を付けるため役員陣を前に孫とアローラがプレゼン対決を開くことになった。

 

 アーム買収はニケシュ・アローラ氏がソフトバンクグループを

 退任する発端ともなった(2022年)

 

この知られざるプレゼンバトルの場に出席したある幹部はこう証言する。

「ニケシュのプレゼンは公開情報やコンサルタントの資料を組み合わせただけの

浅いものでした。孫さんとは熱量が違った」。結局、この対決が引き金となって、

アローラは買収発表直前の6月末に退任を決めたという。

 

これを読んで、孫さんが後継者としていた人がアーム買収に猛反対したのなら浅い物じゃなく、もっと自分なりの考えや買収額が高いと思ったのか?などを説明しなかったのか、不思議というより阻止したかったとしか考えられないし、ソフトバンクを

これ以上大きくしたくなかった?後継者を育てなくてはいけないのに プンプン パンチ!パンチ!

 

占い師の母に後継者を育てて欲しいと、母が亡くなった後、私たちが困るからと

言ったら「そんな人はいない。育てて育つもんじゃない」と言われました おばあちゃん

 

それと同じで、ジャニー喜多川さんの後継者として滝沢秀明くんがいたのに 物申す パンチ!パンチ!

 

見えぬシナジー

「通信の会社」と見なされていたソフトバンクによるアーム買収は、世界のテック業界を震撼させた。今ではチーフアーキテクトとして技術陣を率いるグリセンスウェイトも、早朝にベッドの上で見たテレビのニュースで知ったと語る。「そもそもソフトバンクという会社自体、知らなかった」。水面下で孫が、バカンス中で地中海を航海していた当時のアーム会長をマルマリスというトルコの小さな港町に訪ねて極秘交渉に乗り出していたことは、ほんの一部の首脳陣にしか知らされていなかった。

こうして長年のマドンナを口説き落とした孫は、その後に巨大ファンドを設立し、

数々のAI(人工知能)スタートアップに投資していった。孫が創業当時から描いて

いた「群戦略」を形にするためだが、それから8年がたった今も課題が残る。

群戦略は出資先の企業同士が緩やかな連携を築き「戦略的シナジー集団」を形作るというグループ像が重要になる。だが、群れの中核に位置するアームと、430社を超える出資先スタートアップとの間では、いまだにこれといったシナジーを生み出せていない。これはハースやグリセンスウェイトをはじめアーム首脳陣も認めるところだ。

いま、アームはAI時代の半導体の頭脳を握るべく動き始めた。そこで孫が誇るAI

スタートアップの群れとどんな未来を描けるか。米カリフォルニア大学バークレー校の学生時代に雑誌に掲載された一枚の半導体の写真が人生を変え、情報産業に

身を投じることになったと語る孫にとって、経営者人生の答え合わせともいえる

挑戦が始まっている。=敬称略

(編集委員 杉本貴司)【「The半導体」アーム 黒子の進化 】

 

アーム、AI時代の生態系に先陣「暗躍」のスカウトマン

「The半導体」アーム 黒子の進化(4) 2024年1月12日 2:00

 

 スパコン「富岳」にはアームベースのCPUが採用されている

 

「2位じゃダメなんでしょうか」

かつて民主党政権時代に行われた事業仕分けというと、参院議員の蓮舫の言葉と

ともに記憶している人も多いだろう。蓮舫が疑問視したのは当時開発中だった

スーパーコンピューター「京」だった。なぜ、そんなに世界一にこだわるのか。

この言葉ばかりが一人歩きした感があるが、約1200億円もの国費を使うのだから

きちんと説明せよという指摘には理がある。ただ、現場の研究者たちの中には反感を覚える者も多かった。1987年に富士通に入社して以来、ほぼスパコン開発一筋だった新庄直樹もその一人と言える。「競争なんで、一番を目指すのは当然」と話す。

「京」の教訓

曲折を経て2年後の2011年6月に京は世界一の性能と認定される。開発メンバーに

とっては留飲が下がるというものだ。新庄も「そりゃ、うれしかったですよ」と振り返る。ただ、ひたすら性能にこだわってきた京はこの翌年に本格稼働すると、全く

違う問題とぶつかった。世界一の性能の割には、思ったほど使われなかったのだ。

問題は頭脳にあたるCPUの「アーキテクチャー」と呼ぶ中核部分の設計にあった。

京で採用されたスパークはUNIXの覇者として知られた米サン・マイクロシステムズが開発したもので、同社と提携した富士通は長年このアーキテクチャーを採用してきた。ただ、その上で動くOS(基本ソフト)の問題もあり、利用者にとってはアプリが使いづらいという問題が生じていた。開発途中にサン・マイクロがオラクルに

買収されてCPUに対する方針が微妙に変わったことも響いた。

京の教訓が生かされたのが、この後に開発がスタートした「富岳」だ。

CPUについては初期から「やっぱりアームがいいんじゃないか」という意見が出た。結局、英アームのアーキテクチャーがスパークに替わって採用されたのだが、

当初は議論が割れたという。

 

 新庄氏は先端技術開発本部長として次世代プロセッサー開発の陣頭指揮を執る

 

当時のアームはサーバー向けのシェアはほぼゼロで、王者インテルに何度も挑戦しては跳ね返されていたからだ。連載第1回で触れた米アマゾン・ドット・コムの「AWS」を突破口とする以前のことだ。ただし、アームには強力な武器がある。

広範なパートナー企業からなるエコシステムだ。新庄も京の失敗で「やっぱり仲間がいないと駄目なんだ」と痛感させられたと語る。

「キラー・スマートフォン」

今から振り返れば、当時は大きなパラダイムシフトの渦中にあった。

京が世界一となった11年は、スマートフォンが爆発的に普及し始めた頃だ。手のひらに収まるコンピューターを中心に、アプリの経済圏が無尽蔵に増え始めていた。

この頃、新庄はこんな言葉を聞いた。「これからは〝キラー・スマートフォン〟だ」

この言葉には深い意味がある。新庄が研究者人生をスタートさせた1980年代後半は、大型コンピューターからパソコンの時代へと移り変わろうとしていた。その頭脳は、並列搭載された多数のマイクロプロセッサーがメインフレームなどに取って代わる。この当時にコンピューターの世界でささやかれたのが「キラー・マイクロ」という

言葉だった。当時と同じような構造転換が起きつつある。キラー・スマートフォンとはつまり、スマホのCPUを並べれば高性能コンピューターが完成するという意味だ。その中核を握るのがアームだった。

 

こうしてアームベースで完成した富岳は、京をしのぎ性能面で「四冠」を達成する。ただ、最大の違いは単純な性能ではなく使い勝手だった。スマホのような生態系を

確立し、京と比べて3倍近いペースで利用の幅が広がった。

スパコンがアームで進化したわけだ。1000社のライセンス供与先と1500万人もの

エンジニアからなるアームのエコシステム。アームが持つ半導体の設計技術は今や

世界に広がり、半導体のプラットフォーマーの地位を築きつつある。巨大な生態系は自然発生的に広がっているわけではない。エコシステムを広げる仕組みが存在する。

エコシステムのスカウトマン

「あなたを我々のイノベーターに選出したい」

エッジAI(人工知能)のシステムを手掛けるイデイン(東京・千代田)最高経営責任者(CEO)の中村晃一が一通のメールを受け取ったのは18年のことだ。差出人は

アームの関係者だったが、イデインはアームのライセンス供与は受けていない。「1500万人」の生態系の外にいるはずなのに、そのリーダー役に抜てきしたいと

いう。聞けば、日本人でイノベーターに選出されるのは初めてのことだった。

 

 中村氏はアームの「イノベーター」に選出され、

 イデインは「AIパートナー」に認定された

 

イデインは当時、創業して3年ほど。今ではエッジAIシステムの「アクトキャスト」を160社ほどに納入し、その顧客リストには大手コンビニなどが名を連ねるが、

この当時はまだ本格的に事業が立ち上がる以前のことだ。他社からの受託開発などで資金を回していた。そんな名もなきスタートアップの経営者に白羽の矢を立てた

きっかけは、ある小さな会合だった。

一枚の基板の上にチップなどが載る超小型ワンボードコンピューターのラズベリーパイ。そこにAIの利用に欠かせないGPU(画像処理半導体)が搭載されるという内部

資料が公開されると、中村はそれを高速で動かすためのソフトウエアを自作した。

これを中村はプレゼンしたのだが、この会合に送り込まれていたのがアームの関係者だった。いわばエコシステムの「スカウトマン」だ。ラズベリーパイにもアームの

半導体が採用されている。「アームのデバイスで画期的なものをつくる

コミュニティーに、ぜひ加わってもらいたい」。こう言って中村を口説いた。

その後、イデインは当時35社目となる「AIパートナー」にも認定されている。

スカウトの網の目はさらに広がっている。アームが22年に発足させた「デベロッパー・プログラム」。アームから派遣されるエキスパートから直接、助言を得られるというものだ。エンジニアたちをエコシステムに引き込むのが狙いだ。

世界中にテクノロジーの目利きたちを張り巡らせることで、中村のような

イノベーターを発掘し、エコシステムの構築に当たっているのだ。

 

 超小型コンピューターのラズベリーパイは、アームの前身である

 英エイコーン・コンピューターから関わっていた(写真は2013年)

 

スマホで「黒子」の地位を築いたアームが今直面するのは、AIが世界中に行き渡る

時代だ。あらゆるモノにネットワークが通うIoTが普及すれば、我々の生活の至る

ところに半導体という頭脳が埋め込まれることになる。アームでIoT事業を束ねる

ポール・ウィリアムソンは「クラウドが人間の脳にあたるとすれば、IoTとは地球

全体の神経系を意味する」と話す。

そうなれば現在とは比較にならない膨大なデータが生まれる。クラウドだけでは処理しきれなくなるため、神経系の末端で情報を処理する必要がある。いわゆるエッジ・ヘビーコンピューティングの時代が、もうすぐそこまで来ているのだ。そんな時代の黒子の座を射止めるには、スマホ時代とは桁違いのエコシステムが必要となる。

「エッジ×AI」の到来を見据えた陣取り争いはすでに始まっている。

アームは、そんな次世代のプラットフォーマーとなるべく動き始めている。

AI半導体で強みを持つエヌビディアとの合併を画策したのもそのためだ。

各国当局の反対で頓挫したが、アームCEOのレネ・ハースは「エヌビディアと

やろうとしていたことは我々だけでもできる」と言う。

水面下で繰り広げられるデータの世紀を巡る新たな攻防。

かつて半導体で栄華を極めた日本企業の影が薄いのは、さみしいばかりだ。=敬称略

(編集委員 杉本貴司)=この項おわり

 

 

やっぱり技術者が良い物を開発しても、組む相手を間違えると上手く機能しないし、

使い勝手が悪く、利用者の立場に立ってもっと考えられたのが富岳で、今のスパコンが10倍の機能を備えているとニュースで観ました。

 

スマホの低消費電力か?映像画面を良いのを選ぶのかは利用者が決めること。

この機能が良いのはシャープで、SONYも。若い人は iphone が主流。

 

孫さんもジョブスと出会ってボーダーフォンを買収した。先を読むのが上手いので

成功を収められましたが、ここまで来るのに紆余曲折したと思います。

北尾さんたちをへッとハンティングして、ここまで大きくしたのが分かりました。

自転車操業だとTVで言ったいましたが、小さな会社なども買収して技術を残している。お互いにとっていい関係であり、相乗効果だと思います 照れ虹

 

 

純ちゃんに嫌な事をしてこないで!咳や嗚咽をさせないで、口臭を持って来ない、

体を動かしにくくしない、人の言葉を言わさない、人の感情を持って来ない、

体などを痛くしない。トイレ関係も。しつこく言ってこないで。脅さないで! プンプン 爆弾

 

【ボートゲームの禁じ手】を使わないで!

いくつかのゲームには、ルールで定められた禁じ手が存在する。

禁じ手を打った(指した)場合、即座に負けとなるのが一般的である。

スポーツやゲームのように明確な規制で禁じられたものではなく、

「使うべきではない」とされる手法についても「禁じ手」と呼ばれることがある。

 

※このルールを違反した時点で、ゲームオーバー及びゲームアウト!プンプン

その技術を使わないで!

 

束縛、嫉妬や執着、妬み、依存、あの三女が遠隔でコントロールするの止めて ムキー パンチ!パンチ!パンチ! ( あの三女、お互いを似ているように近づけようとしないで )

 

ここからは、今までと同じなので省きます。

 

全責任は、お母さん達に取ってもらう。もちろん本人にも取ってもらう!

人のPCやスマホにハッカーになって侵入してこないで、エラーが出たので止めて パンチ!むかっ

長女のパワーを持って来ないで!使わないで!

上記に書いていることは、みんなのことを指す 物申す パンチ!パンチ!パンチ!

 

3つの約束やルール、個人的に約束した事、日本の常識は必ず守って。

アミューズ同様、みんなに対しても約束など厳守して パンチ!パンチ!パンチ!

( 私の言うことを聞く・命関係は打ち止め・引退関係・契約書など、反故にしない )

 

 

いつもありがとうございます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました 愛飛び出すハート