四十九日にタイのお寺で徳を積む*ワット・ファランポーン | + つれづれ in タイ・バンコク +

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2014年04月からタイ・バンコクに移住しています。
しごとは現地採用、1人暮らしです。
遊園地でも旅行でも1人でどこでも行けちゃう派。
でもインドア。手広くちょっぴりオタクです。

祖父が他界して四十九日となった12月23日。

さすがに日本には帰れないので、
タイのお寺でそっと供養してきました。



訪れたのは、
地下鉄MRTサムヤーン駅から歩いてすぐの
「ワット・ファランポーン」というお寺。



ちょっぴりチャイナ感がある雰囲気なのは
中華街が近いからなのかな(◎・ω・◎)?

ワット・ファランポーン



仏教国タイランドに数多あるお寺の中から
ワット・ファランポーンを選んだのは、

かいしゃから近かったのと、
タイ人の子にオススメされたから。

タンブン(徳を積むこと)を大切にするタイ人の中でも、徳を積むためのお寺として有名なんだとか。

お寺の別名も「泰國義徳善堂」。

漢字からも分かる徳を積むお寺感。


このお寺を進めてくれた子いわく、
徳を積んですぐにお願いごとをするから、
お願いごとが叶いやすいと有名
なのだそうな。


願いごとを叶える目的で行う「善」は、
日本だと「偽善」感があるかもだけど、
タイは少し違うかな、と思っています。


タイの「タンブン」は、現世や来世を良くするために徳を積む面が多分にあって、「自分の願いのために良いコトをする」のが当たり前な文化。

まさに「情けは人の為ならず」で、
自分のために他へ情けをかけられるのがタイ。

若いタイ人の子と話していても、良いコトをしたときの冗談のひとつとして「タンブンポイントが500ポイント貯まるくらい、今日は良いコトをした乙女のトキメキ」なんて言えるくらい。


なので、
お願いごとをするために徳を積みにいく
というのは、自然な流れなのかも(*´꒳`*)




そんな徳を積むためのお寺では、

お願いごとを金の薄い板に書いたり。




願いごとを書いた紙を燃やしたり、
ロウソクとともにお供えしたり。


細かいコトはよくわからないけれど、
見よう見真似で、書いたり南無南無したり。


お願いごとを書く紙は全てタイ語なので、
いったい何をどこに書けば…と迷っていても
その場にいるタイ人が教えてくれたり。

わーお、めっちゃ助かる〜!
タンブン追加ポイントあげちゃう〜!キラキラ



さて、どんな風に徳を積むかと言うと、
単純に寄付金としてお金を払う。


寄付金を払うための窓口があって、
お金を払うと領収書的な紙ももらえます。

100バーツ≒350円札を寄付する人が多かったかなあっていう印象。



この時に書いた願いごとの紙は、

のりを塗って、


用意されている空の棺桶に貼ります


この棺桶は、
身寄りのない方を葬送するために使われる
のだとか。



じーちゃんは、
ささやかながらもしっかりと葬儀を行って、
子どもや孫たちに見送られて、
そうして旅立っていきました。

そして幾日か経ってからも、
四十九日の節目として、
こうしてその後の幸いを願う人がいます。


でも、この世界には、そうしたコトもなく、
1人で旅立っていく人が
まだまだたくさんいるのだろうな、と
改めて思いました。




きっと他にもいろいろな徳の積み方があるのだろうけれど、このタイミングでこのタンブンは、すごくグッとくるものがありました。

じーちゃんのあの世での平穏を願うつもりで行ったのだけれど、じーちゃんだけでなくて、もっともっとたくさんの人が、現世でも来世でもあの世でも、平穏であらん事を、と願ってやみません。




タイのお寺とはもちろん宗派が違うし、四十九日の本来の法要とは違うけれど、こういうのは遺された側の気持ちの整理のための形式だと思っています。

信心とは別の、願いや祈りのようなもの。

ばいばいね、という気持ちとともに、
幸いを願ってきた、そんな年末でした。