やなせたかし | + つれづれ in タイ・バンコク +

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つれづれなるままに。

2014年04月からタイ・バンコクに移住しています。
しごとは現地採用、1人暮らしです。
遊園地でも旅行でも1人でどこでも行けちゃう派。
でもインドア。手広くちょっぴりオタクです。

ドリーミング, やなせたかし, 魚住勉, 近藤浩章, 大谷和夫

アンパンマンたいそう


  もし自信をなくして くじけそうになったら

  いいことだけ いいことだけ 思い出せ

  (アンパンマンたいそう 作詞:やなせたかし より一部引用)


私ね、この歌すっごく好きなんです。とても前向きな歌だと思うのね。

自信をなくすことなんてさ、いっぱいあるじゃないですか。そこからくじけそうになることなんて、いっぱいある。エントリーシートが落ちたときとか筆記試験で落とされたときとかね。うん。・・・泣。

でもさ、くよくよしてても仕方ないんだなあと、思うのね。それはまあ思うんだけどさ、現実問題そんな簡単に立ち直れる訳じゃないじゃない。だからこそ「いいことだけ思い出す」んだろうなあ、と。決してね、「悲しいことを忘れる」んじゃなくて、「いいことを思い出す」んですよ。いいことを思い出して、楽しい気持ちになって、そこからまた笑顔でスタートできるってさ、実はすごく難しくて、とても強いことだと思う。

くじけそうになったときは、この歌をひっそり思い出します。すっごい元気がもらえる。

でね、この歌の終わりってね、

  きみは優しいヒーローさ

で締めくくられてるのね。歌詞は引用という形を取ってるので、残念ながら全文載せることはできませんが、歌の流れからすると、アンパンマンって特別な存在だからヒーローなんじゃなくて、むしろ誰でもヒーローになれるんだなあ、と。この考え方がすごく好きです。

(ところで何で「アンパンマンは君さ~」とかなのにばいきんまんだけ「ばいきんまんはお前だ~」なんだ。カレーや食やあまつさえてんどんやはみがきまんさえ「君だ~」と言われてるのに、何で、何でばいきんだけ「お前」呼ばわりなの・・・)



ドリーミング, やなせたかし, 大谷和夫, 神谷明, 浅倉京子, 藤原いくろう, 中尾隆聖, 近藤浩章
アンパンマンのマーチ/かいけつ

それから、「愛と勇気だけしか友だちいないのかよ!」と各方面から突っ込まれてるアニメOP曲「アンパンマンのマーチ」ですが、やっぱり色々な説が飛び交ってるんだけどね、私この曲にすっごい共感しちゃうんだよ。

ていうかね、多分アンは友だちっていう次元じゃないんじゃないかと思うのさ、カレーにしろ食にしろ。むしろさ、「友だち」ってすごくチープな言葉だと思ってるので、それすらも越える何かがきっと彼にはあるんじゃないかと思うんだよね。

恐らく作詞したやなせたかしさんはそこまで深く考えて歌詞を作ってはいないんじゃないかと勝手に思ってるんだけど(キャラ設定とかも結構いい加減なトコ多いし・・・;)、でもこの歌の歌詞を考えるとさ、本当にヒーローって何だろう、正義って何だろうって考えさせられる。

「何の為に生まれて何をして生きるのか」だなんてさ、答えられないじゃない。でもそれを答えられないなんてそんなのは嫌だと言って、行動に起こすんだよ彼は。

みんなの夢を守るために、例え胸の傷が痛もうとも恐れずに、彼は微笑んで飛んで行くんだよ。

自己犠牲と言えばそれまでだけどさ、彼は決して正義をふりかざすことはしなくてね、例えばばいきんまんに対しても、「やめるんだ、ばいきんまん!」って言うのね。「やめろ!」って、言わないのね。最後は問答無用のアンパンチだけどもさ。


ミッキーてさ、すっごいキレイな言の葉を奏でるでしょう?

世界中のみんなが幸せでありますように、とか、平和でありますように、とか。それってすっごく大切なことだと思うのね。だからこそミッキーはみんなのスターであって、人気者なんだなあと思う。もちろん私も彼のこと大好きですよ。ミニーさんには負けるけどね。

でも、ミッキーとアンパンマン、私はアンを支持するなあ。

言い方は悪いけど、ミッキーは言葉だけなんだよね。だからこそとてもキレイな存在。憧れ。

一方アンは決して言葉にしなくて、ただ黙々とやるべきことをやっている。ばいきんだって敵なのに、自分を犠牲にしてでも助けるんだよこの人。むしろ彼にとって「敵」なんていないんじゃないかな。多分アンパンマンワールドってものすごい性善説で成り立ってるんだろうなあ。本当に悪い人なんて、誰もいないと思う。そんな中で生まれた悪の心を持つロールパンナちゃんて、実はすごい重要な役なんじゃないかとものすごく彼女の存在はショッキングでした。



やなせたかしをね、本気で尊敬してます。

もちろん、クリエイターとしても尊敬してます。いやー、だってすごくない?どんなものを見ても、キャラクター化できるんだよ?最近キャラかぶりが増えてきたけど(ハンバーガーキッドとヤキソバパンマンは被りすぎだって!)、それでも何て想像力溢れる人なんだろうと、関心しきりです。

でもね、それだけじゃなくて、歌にしてもそうなんだけど、奥が深いんだよ非常に。そんでもって、正義を人に押し付けないところが好き。


「手のひらを太陽に」って、結構誰でも知ってると思うんだけどね、これの作詞も実はやなせたかしで、「生きているから歌って、生きているから悲しくて、生きているから笑って、生きているから嬉しいんだ」って、どんなにか生きることって素晴らしいことなのか歌ってる歌なんだけど、やっぱり押し付けじゃないトコが好き。みみずですら友だちなんだよ(って話をするとじゃあ「マーチ」の愛と勇気だけの下りは何なんだって話だけどね☆)。何かね、楽しいことだけじゃなくて、悲しいことすらも実は楽しいことなんじゃないかと、この歌を聞くといつも思う。


そんでもってそれだけの不動の地位を獲得しても、「ぼくはすこしもえらくない。吹けばとぶような漫画家です。決して高級な芸術家ではなく生涯を大衆の中で生きています。アンパンマンミュージアム 名誉館長挨拶より)」ってやなせたかしは言うんだよ。スゴイなあと思う。きっとスゴイと言ったら、「スゴクなんてない」とか言うんだろうけど、私この人みたいになりたいと、本当に思う。



で、何でこの記事のカテゴリーが「就活」なのかと言うと、「尊敬する人は誰ですか?その理由は?」という質問が面接でされるイメージがあってね、誰だろうと考えたら、私の場合はやなせたかしだったというだけのお話。

そんな話を弟くんにしたら、「アンパンマンをそんなに熱心に語る人初めて見たよ。キモい。」とか言われてね。おう、お姉ちゃんもそう思うぜ!まさかこんなにアンについて語るとは思ってなかったさ!しかもそれだけ語ってるくせして、ここ最近アニメをちっとも見れてなくてね。ファンとしては大失格でありますよ。