橘清芒   昭和時代の歌人

1月の短歌を読んでみました。

1.  
銀杏の木 葉を落として 静まりて  
駅の寒暖計 冷たさ示す

2.
冬の駅 厚着の人々 行き交う中  
イルミネーション 心温める  

3.
八王子 駅の寒暖計 見たくない 
厚着して  日々を過ごす  
 
4.  
八王子の 浅川冷たく 流れ行く  
静かな街並み 遠くの駅へ

5.

凍てつく道 足音ふたつ 黒い影  

新年の空に 希望を描く  


6.

寒風吹き 残った枯れ葉 霜の光  

新しき年の 始まりを知る  


7.

初日の出 山の上から 顔を出し  

新たな願いを 胸に抱いた


8.

雪の舞う 静寂の中に 響く声  

誰かの足跡 また一つ消え  


9.

厚着して こたつに寄り添い 温もりを  

家族の笑顔 心にしみる  


10.

かがり火を 囲む人々 温かな  

笑い声聴く 冬の夜更け  


11.

初詣 灯りの下で 願い事  

手を合わせて 未来を祈る  


12.

つらら見て 碧い影には 光射し

冬の美しさ 心に残る