橘清芒 昭和時代の歌人
寒さの続く2月の短歌
1.
まだまだ寒 冷たい風に 身を縮め
春の声待つ 身はふるえる
2.
氷の道 踏みしめてゆく ひとり旅
寒さの底に 夢をひそめて
3.
白い息 吐くたびに思う 真冬の夢
春の光影 いつ来るのか
4.
窓の外 雪が舞い降りて 静けさよ
寒さが続く 手も凍る
5.
霜の朝 冷え込んだ空に お日様が
冬の長さを ひとしずく感じ
6.
襟巻きの 温もり求め 寄り添って
まだ寒さは ほほに残る
7.
雪解けを 待ちわびつつも 寒さ続く
暖ともした 家の中にて
8.
寒風に 凍えた手足 温もり探し
春の音色を いつしか見たい
9.
まだ寒い 全身に重しを 抱えてる
あたたかな日は いつ訪れるか
10.
冬の終わり 近づく陽射しも 虚しさよ
冷えた身体 春を恋しむ
1. **期待感**: 第一首は、寒さの続く中で春の到来を待つ心理を描いており、身を縮めることで寒さの厳しさを強調しています。
2. **孤独感**: 第二首は氷の道を一人で歩む姿が強調され、寒さの中に抱える夢が含蓄をもたらします。
3. **焦燥感**: 第三首では、真冬の夢と春の光影が対比され、待ち遠しさが表現されています。
4. **静寂感**: 第四首は雪の静けさと寒さの厳しさを感じさせ、日常の一瞬の美しさを捉えています。
5. **季節感の移り変わり**: 第五首では霜の朝の描写が美しく、冬の終わりを感じさせる一滴の温もりを表現しています。
6. **人の温もり**: 第六首は、襟巻きの温もりを求める姿に人とのつながりを感じ、その中での寒さを乗り越える力を感じ取れます。
7. **内なる世界**: 第七首は、家の中での暖かさと外の寒さを対比し、内面的な安らぎを描いています。
8. **希望の音**: 第八首では、春の音色を求める気持ちが強調され、未来への期待が感じられます。
9. **重圧感**: 第九首では寒さという重しを感じながら、あたたかさを求める心情が切々と伝わります。
10. **虚しさ**: 最後の短歌は、近づく春の光が虚しさを感じさせ、恋しむ気持ちが美しいですが、同時に切ない印象も与えます。