ぷーかは、卵巣腫瘍の手術の後、

数日でお風呂に入れるくらいまで回復した。


そして、術後4日ぐらいして、


主治医の先生から病理検査の結果が伝えられた。


ぷーかは、卵巣腫瘍の跡が、


卵巣癌になっていた。


正確にいうと、「悪性卵巣胚細胞腫瘍」の1c期。


これを書いている今は、


実はもう、癌治療が終わっている。

うろ覚えだけど、ここからは、


癌治療の記録を書いていきます。


ぷーかの治療は、あくまで一例だけど


誰かの役に立てば良いな。


手術が終わった翌日のお昼から、看護師さんが来て、


「ぷーかさん、歩き始めましょう」


と言った。


背中に痛み止めの点滴が通ったまま、


尿の管も通ったまま、


ぷーかは立ち上がって、点滴棒に掴まって、


「はい、では、ゆっくりいきますよ、まずは交互に足を上げて4歩その場で歩いてください」


足が、ふらつくけど、なんとか歩けた。


次に、傷を初めてこの目で見た。テープでびっしりと覆われている、みみず腫れのような赤い傷跡。


腫瘍が大きかったので、下腹部からおへその少し上まで傷がある。その端っこを、少し触ってみた。


傷は、癒えていて、皮膚が少し盛り上がっていた。


触っても、血が指につかない。


ぷーかの身体は、生きようとしていた。


「自分は精神の病気で薬が必要なので、子供が産めない、おまけに傷者になっちゃった。何の為に生きてるの?」


と思ってしまう、ぷーかの心とは裏腹に。


なんか、嬉しくて、涙が出そうになった。


がんばろう。


それから、昼食を残さず食べて、


点滴棒に掴まって、院内をぐるぐる歩きはじめる。


たくさん歩くことで、傷が早く塞がるんだって。


がんばるよ。

ぷーかは術後、しばらく目覚めなかったけど、


そのせいか、全身麻酔が切れた後、夜中に目が覚めてしまった。


左腕の点滴が痛い。腕も曲げられない。


お腹の傷が痛い。


何より喉がカラカラ。あまりにも水が飲みたすぎて、


ナースコールを握って看護師さんを呼んだ。


「喉がカラカラなんです、水を飲んでも良いですか」


「ごめんなさいね、まだ手術から一定時間経っていないので、何も飲んではいけないんですよ」


ダメかなと思ったけど、やっぱりそうなんだ。


「では、口を水ですすいでも良いですか」


「うがいですね、それなら大丈夫」


ここで、ぷーかが持ってきた折りたたみコップと、ストロー(曲がるやつ)が役に立つ。


看護師さんが水道の水をコップに汲んできてくれて、ストローをさしてぷーかの口元に持ってきてくれる。


ぷーかは、冷たい水を口に含んで、口をゆすいで、看護師さんが顔に当ててくれたボウルに吐き出す。


喉が潤って、呼吸がだいぶ楽になった。


「ありがとうございます」


「いいえ、また何かあったら呼んでくださいね」


ここまで、ぷーかは、普通に話しているようだけど、


実は、全身麻酔の後の、人工呼吸の管が


手術中ずっと喉に入っていたので、


それが取れた後も、喉がカサカサで、声はあまり出ません。


なんか、ヒソヒソ話をしているような感じの声しか出ない。