K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝-★★★- | not simple.

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あるときはさすらいの本読み、あるときはジャンル無用の映画好き、またあるときは、B級グルメの備忘録

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製作年: 2008年
製作国: 日本
日本公開: 2009年12月20日
上映時間: 2時間17分
配給: 東宝
公式サイト

スタッフ
監督・脚本: 佐藤嗣麻子
エグゼクティブプロデューサー: 阿部秀司 / 奥田誠治
原作: 北村想

キャスト:金城武、松たか子、仲村トオル、國村隼、高島礼子、本郷奏多、今井悠貴、益岡徹、鹿賀丈史

【シネマトゥデイより】
極端な格差社会の架空の都市“帝都”では、富裕層のみを狙い、美術品や骨董品を鮮やかに盗み出す“K-20”こと怪人二十面相が世間を騒がせていた。
ある日、サーカスの曲芸師・遠藤平吉(金城武)は、財閥令嬢・葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村トオル)との結納の儀に潜入して写真を撮ってくる依頼を引き受ける。



もしも日本が第2次世界大戦を回避していたら?
華族制度は崩壊しておらず、人々はインドのカースト制よろしく決まった階級だけでの暮らしを営んでいます。
びんぼうで育ての恩人を病院にも連れて行けないサーカスの天才曲芸師。
彼が20面相にはめられてしまうところから物語は始まります。

なんというか、この作品を観てけっこう思い浮かべられる方多いんじゃないだろうかーと思うのが「カリオストロの城」。
ジャイロで主人公の平吉が、華族の令嬢に救われるシーンとか、クライマックスの丘の上のシーン(抱きついちゃったけどなんとなく・・・)とか。
松たか子が着てるウエディングドレスもなんとなくクラリスくさい気がします。
そういう意味で大人も子供も楽しめる娯楽大作ではないでしょうか?

以下すごいネタばれ書いてますので、ちょっと反転文字でいきます。



明智が、20面相が予告状を出せば明智小五郎を警察は警護に呼び出す、ということをいってましたがだとしたらすごい失敗の多い名探偵となって職を失ってしまうのでは?とちょっとおもいうんですがー。
そういう突っ込みどころがちょこっとあるかんじですね。




しかし登場する俳優は超豪華です。
20面相の扮装が鹿賀丈史、平吉が牢でちょっと話する囚人は松重豊だし、ドレスデザイナーが嶋田久作、それに木野花とかそうそうたる面々がでてます。
すごいメンバーだなーというかんじです。

ただちょっと残念なのが、まず台本。
なんとなくバランスが悪いです。虐げられるというのは必要なのかも?とおもわないでもないですが、あまりそのシーンがそこまで必要なのか?という部分がなかったです。

あと音のバランス。
これは完全に編集の問題だと思いますが、セリフが金城武だけでなく総じて聞こえづらい。
これはちょっと厳しいかんじかな。

金城武は明るいし、純朴そうでたしかに平吉というキャラにぴったりな感じがします。
ただ、しゃべると台無しになっちゃうことが多いような気が。。。
なかなか発音がしっかりしない感じですね。
感情の表現がそういう意味でどうやっても乏しい気になってしまうのは非常に残念。
ただかなり好きで一時はまってたので、そういう面も織り込み済みになってる自分がいたりして。
ファンとしては何とか乗り越えてもっと躍進していただきたいとは思ってるんですが。

残念な点も多いのですが、この作品が良質の娯楽作品であることは変わりはありません。
アクションシーン。
とくに街を一直線に走るという泥棒修行のために滑走するシーンやジャイロでの脱出シーンなどはテレビじゃなく映画館で観ると本当にすばらしいと思いますよ。

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