豊橋市街北部の牛川町の国登録有形文化財の大江川橋です。
文化遺産オンラインでは大江川水道橋となっていますが現地の銘板に従いました。
ちなみに所在地の住所「堹下」は「まました」と読み、ままは崖のことを指す地名という。
南詰から。手前の「大江川水道橋」の石碑は文化財登録された平成三十年以降に設置されたもの。
半球形の親柱上部や、中央の柱の球形の装飾など小さい橋ながら豪華な造り。
球だけでなくよく見ると台座も細工が凝っている。
サイドビュー…は近年追加された金属柵のためにいまひとつ。
後で出てくる解説によるとアーチ風の端部も見所らしい。言われてみると確かに普通は直線的に処理するかな。
銘板は「大江川橋」で「おほえかわはし」。旧かな遣いが味わい深い。
冒頭の石碑の裏に書かれた解説。
大江川橋は北の下条取水場と南東の小鷹野浄水場の間にあり、川を越すために昭和三年の架設された。
その割に「当初の送水管は川底を掘って通してい」たとのことで、じゃあ橋いらないじゃんとツッコミたくなってしまう(その後橋の中央の床版下に変更された)。
同時期に整備された市内の上水道施設四点と共に、平成三十年十一月二日付で国の有形文化財に登録された。
五点の解説はこちら(PDFが開きます)
今は脇道にあって目立たない橋ながら、建設当時はまだ十分に普及していなかった上水道を支える施設として力を入れて造られたことが細部の意匠から感じられて興味深い。