豊田市と岡崎市の南北方向の境となる郡界川にかかる郡界橋です。
そのまんま。
名称は額田郡(岡崎側)と東加茂郡(豊田側)の境界だったことからか。
現在主に使用されている郡界橋は、県道39号線にあって昭和四十九年に建設された片側一車線の橋だが、その上流50mほどの所に旧郡界橋がひっそりとかかっている。
現道の郡界橋。
上流にちらっと見える青いポニートラスが旧郡界橋。
南側から。ただでさえ狭い上に手前にデリニエータを立てているので軽ぐらいしか通れない。重量制限は2.0t。
親柱に彫られた建設年は予想以上に古く、「大正十年八月架設」。撮影時点で白寿を迎えた長命橋だった。
塗装のおかげもあってか、とても100年経っているようには見えない。
というか、実は親柱は先代かなんかのもので後に架け替えられているんじゃないかと疑ってしまうが、とりあえず現地にはそれを示すものはなかったように思う。
対岸(北詰)の親柱も同じ建設年を何故か行書で記している。
同市内に残る大正二年建設の平戸橋のように、改修を繰り返しながらも架け替えることなく今日に至ったのだろうか。
北詰から見ると両側から枝が覆いかぶさり若干廃な雰囲気を醸し出している。
ちなみに、郡界川と巴川の合流点近くにかかるこの郡界橋から下流へ2㎞ほど行くと、今度は巴川が矢作川へ合流し、そこにもまた郡界橋という名前の橋がかかるという郡界橋フラクタルが体験できる。
郡界橋って豊田市内で今思いつくのだけでも他に3基はあるから、その内郡界橋コレクションとかできるかしら。