地図を見ていたら、岐阜と長野の県境となっている神坂峠(みさかとうげ)の岐阜県側に、温川(ぬるかわ)と冷川(つめたがわ)が合流して湯舟沢川になっている地点を発見。
これはひょっとしてそういうことなのか?ということで温度計を持って行ってみました。
草ボーボーでほとんど水面が見えませんが合流点。右が温川、左が冷川。
橋の銘板でそれぞれの河川名が確認できます。
橋名は温川の方が温泉橋、冷川の方はつれづれ橋となっています。
温泉橋は近くに温泉施設があるため、つれづれ橋は『徒然草』の吉田兼好が一時この地に庵を建てて住んだことによると思われます。
湯舟沢川のほとりに石碑があり、元の庵跡が中央自動車道建設によりなくなったためこちらへ移設したとのこと。
んで、こちらが温川。
こちらが冷川。
私はプレデターじゃないので当然見ただけでは温度の違いはわかりません。
ということで岸へ降りて水温を測ります。
9月だったので胸の高さぐらいまで伸びた草をかき分けて水べりへ。
温度計を突っ込んで、表示が安定するまで待ちます。
まずは温川、約24℃。
続いて冷川、約20℃。
ということですぐ隣を流れていながら、名前の通り水温計で4℃もの差がありました。
まぁ見ての通り水温計はアレだし、測り方もテキトーなので目安程度ではありますが、少なくとも二つの川に温度の違いがあるのは確かなようです。
この違いについて検索すると、流れている場所の地質の違いによって冷川の方は地下水を含むために温度が低い、というようなことが書かれていますが、いまいちピンと来ない。
「岐阜県中津川市の冷川と温川の水温」というジャストミートな論文が『名古屋経済大学・市邨学園短期大学自然科学研究会会誌』の1999年12月号に掲載されているみたいなので、そこに詳細な理由が書かれているかもしれません。
こうして見ると川の色が違うようにも見える。
色は気のせいとしても、水温が違うとアマゾンのネグロ川とソリモエス川みたいに二つの川がしばらく混じらずに流れていたりするんだろうか?
合流点の下流に架かる湯舟沢橋から上流を見る。
ちなみに湯舟沢の名前にも恵那山と関連するいわくがあり、天照大御神が生まれたときの産湯に温川の上流にある滝壺を使ったという伝説による。
残念ながら現在は堰堤により埋まってしまっているとのこと。
夏休みの自由研究みたいですが、実際温度が違うのが確認できて面白かったです。