南アルプスから流れる三峰川(みぶがわ)にかかる三峯川橋です。
上流からのお姿。
右岸から。
これだけならまぁ曲弦トラスのよくある橋って感じですが、オプションがステキだったのでつい立ち止まってしまいました。
それがこの隣にのこる旧橋の主塔。
なぜか私はこういう使われなくなった吊り橋の主塔が好きで、ワクワクする。
海や山に向かって立つ鳥居と同じで、そこに目に見えない境界があるような、違う世界につながっていそうな雰囲気を感じる。
「どこでもドア」みたいな感じといえばわかるでしょうか。
上の写真では木に隠れていますが右岸にも残っています。
こちら側は主塔の下にテラスっぽいものが設けられていますが、残念ながら立ち入り禁止になっていました。
現橋の三峯川橋は「昭和43年1月竣功」、製作は滝上工業株式会社。
字が違うが現存する瀧上工業株式会社と同じかな?
『長谷村誌 第二巻』によると吊り橋の旧橋ができたのは昭和6年で、それ以前から木橋があった。
昭和36年、この地域に大きな被害をもたらした豪雨災害、通称「三六災害」で左岸の橋台が損傷を受けたため、現在の橋になったとのこと。
現在の左岸の橋台。
ところで、ここに限らず使われなくなった吊り橋の主塔が残っていることはちょくちょくあります。
以前記事にしたのだと同じ長野の栂橋とか。
残しておく理由も特にないと思うんですが、地元の人にとってもこの門のような形の主塔はなんとなくモニュメンタルなものなのでしょうか。