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時は戻り15年ほど前
海外に長年暮らしていた頃
5歳の子どもとオットを残して
わたしだけ日本へはるばる
3ヶ月間働きに行った時の話
オットと子ども
2人揃って孤独の傷の持ち主で
レジェンド級なこの2人は
猛烈に淡々としてドライです
そんな2人に
いつもほんのり寂しくなるわたし
今日はそんな2人が
どんな風に3ヶ月過ごしていたのか?
ということ
2人揃って何を聞いても
淡白な回答しかないのが常
たとえば…よくある会話として
今日はどうだったの?
まぁまぁ
え、具体的に何したの?
いろいろ
なんかあるでしょーよ!
忘れた
基本この調子でサッパリ分からない
大体のことは
右から左に流すので
すごく楽しかった!とか
すごく大変だった!とか
日常で困ったことも話してこない
というか2人は大体のことが
・そもそも困っていない
・言うほどのことではない
という認識のよう
3ヶ月の間
オットとはメール
子どもとは週末に電話をしていた
基本、料理ができないオット
2人で何を食べているのか
それが気になっていたので
子どもに聞いてみた
今週は何をパパと食べたの?
えーとね
毎日ねゆでだよ
ゆで…(°_°)
茹でって何?
えーっとね
おうどんとー
スパゲッティとー
お蕎麦とー
ゆでるヤツだよ!
ナルホド
確かにすべて【茹で】
(*´∀`)
間違えてはいない…
毎日茹でなの?
ピザも食べたよ🍕
パパは包丁が出来ないから
ゆでとオーブンだよ
美味しい?
美味しいよ
ゆではスキ
今日はね、さっき
マクドナルドに行ったよー
2人は2人のペースで
それなりに楽しそうだった
与えられた環境に順応するチカラ
さっさと諦め、切り換えるチカラ
この2人はものすごいポテンシャルです
執着しない
包丁は使えないけれど
茹でと瓶詰めと冷凍食品とオープンで
オットは奮闘していた様子
そして週末のどちらかは外食や
日本人家族の友だちが
いろいろと声をかけてくれ
お邪魔してご馳走になっていたそう
オットからも
子どもからも
ママがいなくて困っていること
というのは
3ヶ月間とうとう1度も聞かなかった
少しは困って欲しいよねー
居なくても困らない現実を見せられると
それはそれでけっこー複雑
わたしが無価値の傷だけに…
ええ、孤独な傷の人たちは意図せずして
いつもこうやって他の傷の人たちを疼かせる〜
わたしが欧州に戻り
ある日、幼稚園から集合写真を受け取った
わたしがいない間
カメラマンがきてクラス写真を撮影したのだ
写真撮影は年1の毎年恒例で
わたしはいつも
子どものお気に入りの服を着せ
髪も特別キレイに整えて送り出していた
受け取った写真に写る我が子は
着ている洋服もチグハグだったけれども
それよりなにより
髪型よ…
これは落武者かな?
子どもはロングヘアだった
オットは子どもの髪を結べなかったのだろう
そりゃそうだ
やったことがない
おそらく、子どもから
ツインテールのリクエストを受け
大いに奮闘したものの
オットは全然出来ずに終わり
結果、無惨にもボッサボサの
右と左の高さが全然違う
ツインテールの子どもが
写真に写っていた
その写真を見た時に
反射的に大笑いしてしまったけれど
しみじみ見たら涙が出た
2人とも文句も困ってることも
一切言わなかったけれど
2人には2人の小さな奮闘が
日々あったのだなぁと
2人がどんなやり取りをしながら
髪を結えていたのか
手に取るようにわかった
頑張っても上手に出来ないパパ
ボサボサで変だけど
出来ないからしょうがないね
と許容する子ども
思い通りにならなくても
執着のない子どもは
ちょっと変だけど、パパがんばったね!
そうやってすぐに切り替える
毎日だったのだろう
そしてヘンテコな組み合わせの服
これは子どもが選んだもので
それに対してオットはなーんにも思わず
他の服に替えるなど全く思いもせずに
子どもの選択のままOKしたのだろう
わたしなら違う服を選び直しただろう
相手がやりたいことを
自由にやらせてあげる
あれこれ言わない
人の目は気にしない
それが孤独の傷ののカタチ
2人揃うと強烈
若干5歳にしてすでに孤独の傷の特徴を
たくさん見せてくれた子ども
欧州で生まれ育った個人主義も相まってかなり個性的
わたしも自分の自由を取り戻したくて
必死にもがいていたけれど
その裏で2人もそれぞれ頑張ってくれていた
何も言わずに
わたしの自由を尊重してくれていた
今でもその集合写真を見るたびに
愛おしさと感謝と涙と
なんとも言えない気持ちが湧き上がる
ホントに酷い髪型なんだけどね
3人共に頑張っていた頃の記録です