見ました。

昼間にやるのかと思ったら放送は今朝の4時50分から。

もぉ~普通の時間にしてよ。

この時間で誰が見んねん?

鉄ちゃんはいいのよ。

黙ってたって見るんだから。

普通の人に見てもらって、こういった現実があることを知ってもらって「よし、行ってみようかな」って思ってもらいたいんだよな。

 

ん?でもテレメンタリーってそういう時間帯にやるやつか。

今は全然見てないけど、昔東京にいた頃、日曜の夜に見てたな。

深夜の1時前にやってた気がする。

 



襟を正して番組を見る。

ナレーターは六角精児。

鉄道ファンのハートをがっちりつかむキャスティングである。

 

見ててね、ほんと涙が出そうになった。

舞台は小奴可駅。

JRからの委託で駅舎で切符を売られている御夫婦のお話。

こういう地域を愛する人が一生懸命支えてくれているんだよな。

 

上下分離方式でも何でもいいから残してもらえないかな。

 

正直JRだけじゃ判断できんよね。

上場企業だから株主もうるさいだろうし。

でもね、そこを何とか。

 

年末にね、67歳の息子さんの帰省を待つ89歳のお母さんがいた。

「この子一人を待ちよるんです」

芸備線の存廃の話になり「それだけはやめてほしい。のぉ。」と懇願するような表情でおっしゃられる姿にはほんと涙が出そうになった。

 

JR北海道の路線や駅がどんどん廃止されている。

「嫌だなぁ。なんか怖いなぁ。」と感じ始めたのが12、3年前。

これまで手が付けられていなかった、三江線・芸備線の三次以北・福塩線・木次線などが正直危ないと思って「乗れるうちに乗ろう」と機会を作っては乗ってきた。

 

JR九州も危ないなぁと思ったら日田彦山線みたいに一部鉄路が消えたところもあるし、指宿枕崎線まど閑散区間に存廃の話が上がってるところもある。

 

けど広島ってなるとちょっと思いも違うよな。

故郷だから。

JRになって広島で廃止されたのは可部線の可部ー三段峡間。

それから存廃に関してJRはずーっと沈黙を守ってきたけど、2018年に三江線が廃止され、そこから一気に牙をむいたというか表面化した。

 

正直ね、沿線住民の利用促進じゃ維持できんのですよ。

人口が少ない過疎地域だから。

だから他所から乗りに来てもらわにゃならんのよね。

 

僕ね、就活の時にJR西日本を受けたんですよ。

鉄ちゃんだけど鉄道会社はここだけ。

当時の地元、名鉄も近鉄も受けてない。

面接の時も「珍しいですねぇ」って言われた。

 

趣味を仕事にするべきじゃないって思ってたからな。

〇本旅行に行った先輩がね「旅行会社は旅行をするんじゃなくて人を旅行させるところ。俺、旅行は好きだけど旅行させるのは好きじゃねーわ」っていうのを聞いてね。

いくら好きでも仕事にしちゃうと嫌なところとかも見えるでしょ?

なんかそういうが嫌だった。

 

けどJR西日本だけは受けたんですよ。

エントリーシートを通過して1次試験も突破。

2次から面接が始まりましてね。

その時、JR西日本に入って何がしたいか?って話になって「ローカル線を活用したい。僕は広島出身。景色がいいので三江線や木次線や芸備線にトロッコやSL、或いはディーゼル機関車の客車列車を走らせて、鉄道を「手段」ではなく「目的」にしたい。乗ること自体が目的となる旅をパッケージにして売りたい」「山陽線と山陰線をぐるっと一周するような「乗ること」が目的のイベント列車を走らせたい」って話した。

当時、鉄道会社を受けるときは「鉄であることを隠せ」というのが鉄則だったんですよ。

隠したつもりだったけど滲み出てたのかな(笑)

まぁ優秀学校の人がいっぱい受けますからね。

鉄が滲み出てなくてもポンコツな僕じゃダメだったんだろ。

 

けどね、今、四季島とかななつぼしとか瑞風とか走ってるじゃないですか。

あれから20年たって「それ、俺20年前から言ってたから」って一人ほくそ笑んでいる。

 

それはいいとしてね、正直18きっぱーしか乗らないってのは儲からないじゃないですか。

地元には広島市っていう大きな街もあるわけだし、そこら辺から人を引っ張りたいよね。

それが全国広がればうれしいけど。

 

そんな妄想が許されるほどの時間は残されていないのかもしれんが、なんとか、ほんとになんとかその鉄路を残してほしい。