木曜の晩から旅に出ていた。

 

行き先はお江戸。

東京である。

 

発端は下の。

「東京に連れてってくれ」

 

靖国神社と市ヶ谷の防衛省に連れてってくれという。

 

下のね、中学入学とともにこちらの方面に目覚めた。

もうね、ひどいんですよ。

目覚ましの音は起床のラッパ。

 
部屋の中からは軍歌が聞こえ、まるで家の中に街宣車が停まっているかの如くである。
もうね、下のの右肩から翼が生えているように見えたりもする。
 
でね、靖国神社はわかるとして防衛省。
防衛省の建物を見に行くのか???
 
だが、下のが見たいものは建物・・・もあるんだが、一番の目的は大本営の地下壕跡。
なんと防衛省さん、見学ツアーをやってましてね。
1日2回やっているんだが、2回目の午後からのに地下壕跡見学が含まれてましてね。
それに行きたいと。
 
靖国神社だけだと土曜の始発で出発して日曜の昼に終電で帰るつもりだった。
「は?終電???」と思われた方、正解!
行きも帰りも18きっぷである。
故に東京駅からの終電は14時半過ぎの東海道線となる。
それで川西池田に到着するのが日付変わって0:29である。
 
しかし防衛省の見学は平日のみ。
そうなると土曜日に出発という時点でNG。
しかも午後の見学は開始が13:30から。
川西池田を朝一で出発しても余裕で間に合わない。
というわけで、行きは夜行バスとした。
「くそぉ~余計な費用が掛かるよなぁ~」と思いつつもこればかりは仕方がない。
新幹線???
いやいやあんな貴族の乗り物乗れませんよ。
早割で飛行機???
いやいやあんな天上人の乗り物乗れませんよ。
 
何故かって???
そりゃ貧しいから(笑)
それ一択である。
 
平日だとね、JRの夜行バスは激安なのである。
青春エコドリーム号ね。
青春ドリーム号の亜種。
片道3500円ほど。
貧乏人はこれしか手段がないのである。
 
で、木曜の夜からおっさんと中学生が夜行バスでお江戸へと向かうことになったのである。
会社のほうも年休を使うことにした。
が・・・年度末である。色々忙しい。
部下の査定もせにゃならんし、部長に自分の考課資料を提出して面談もせにゃならん。
ダメ出し食らったら資料も作り直さにゃならん。
 
4月からは各種法令等も変わるのでその下準備も必要。
3月の一番最後の日を使えないということは、非常に日程的にも精神的にもプレッシャーが大きい。
で、ここ2週間は家にPCを持ち帰って家でも仕事をしていた。
で、三月最後の日。この金曜日を何とか休めるようにしたのである。
 
しかしここに至るまででずっこけることになる。
年休をぶち込んだ、夜行バスも確保した、ホテルも確保した。
よし!準備万端・・・と思ったら下のから「防衛省の見学、予約がいっぱいでとれなかった」とLINEが飛んできた。
諸々を確保して早々である。
だったら別日、もしくは夜行バスの部分をカットしたかった。
けどまぁしゃーない。。。
 
防衛省の空いた時間を何かに差し替えて、とりあえず予定通りに出発することにした。
行きたいところの候補は出させたがどう周るかとかどこを優先したいとか、その辺を下のに任せたんだが全然まとめてこない。
 
結局どこに行くとかどう周るとか決めないままに当日を迎えた。
元々は21時にUSJを出発のバスだったんだが乗車場所を大阪駅に変更。
ネットで購入するときには乗車場所を選べなかったんだがUSJよりも大阪駅の方が圧倒的に便利だし出発時間も21時50分とこちらとしても都合がいい。
 
ケツから炎を噴き上げながら仕事を片付け、大阪駅のバスターミナルへの直行は回避。
なんとか20時ごろに帰宅し、カラスの行水ばりに風呂に入り21時前に出陣。
大阪行きは関係ないけど東西線遅れてるわ。怖い怖い。
こういうのがあるから時間には余裕を持たんとね。
まぁ最悪JRが停まっても阪急に逃げるのみ。
JRも阪急も同時に止まるなんてめったにない。
あるとしたら地震・台風等の天変地異発生したときくらいかな。
というわけで大阪行きの快速に乗車。
バスターミナルには21時半前には到着し悠々と我が新宿・東京行きのバスを待つ。
しかし今や夜行バス全盛の時代ですなぁ。
大阪からでも全国各地・・・つーか西日本各地に飛び立っていく。
新幹線だけじゃなくて夜行列車が消えゆく理由に夜行バスとの競合は間違いなくあるよな。
 
そして我が青春エコドリーム6号がとうちゃこ。
乗り込む。
2階席。
天上低し。
久しぶりだなぁ。
ワクワクするわ。
 
というわけでお江戸への旅が始まった。  続く