夏の聲を聴く | ~三匹猫とチャボと畑と~     ぽんすけ131のブログ

「ヒュルルルルル~・・・」「ヒョロロロロロ~・・・」

文字に出来ない不思議な響き。

だんだん音が下がりつつフェードアウト。余韻が響き渡る。

まるで花火の落ちてくる音の様。

 

「アカショウビン」知ってるかい?

珍しい。これだけ長く田舎に住んでいるのに

一昨年初めて聴いた。いや、きっと

今まで意識していなかっただけだろうな。

 

最初は山の上の方の電線か何かが緩んで、風で音が

鳴るようになったのかもしれないと心配した。

しかし、風が全く吹いていない時にも音はする。

すぐ近くには保育所、幼稚園小学校、運動公園もある。

誰かが笛の様なものを吹いているのかも?

犬笛?動物や鳥に向けて呼んでいるの?

そういえばこんな音のするおもちゃがあったような?

もしや山の墓地公園で亡くなった人に向けて追悼で演奏を!?

妄想が段々エスカレートする。

 

ちょっと外へ。畑を抜け少し山の手に行ってみる。

間隔を開けて不思議な音は続く。

山に近づくほうが音が大きくなる。

墓地公園の近くまで来た。やはり鳴き声だ。

山の中腹から聞こえてくる。

 

家へ戻りPCで「野鳥・鳴き声」と調べる。

よく聞く鳥のばかり乗っていて見つからない。

「ふしぎ」と入れて調べると、ついに出てきた!

やっと見つけた不思議な鳴き声の主「アカショウビン」

カワセミ科というだけあって大きなくちばしと体の

バランスはよく似ているが、カワセミは青いのに対して

こちらはくちばしまで赤い。

 

うっわ~こんな赤い鳥がいたなんて!!

珍しい!見てみたい!夏に来る渡り鳥。

声は聞こえるがなかなか姿は見られないとある。

せっかく来てくれた?のに、よりによって去年の秋から

砂防ダムの工事で畑をつぶして新しく道を作り

我が家の横を流れる谷川の上流の山の中腹を

木を広く切り倒して結構大がかりな工事を始めてしまった。

もちろん谷川は流れがほとんど無くなっている。

来年からはもうこの声は聴かれないかもしれない。

 

私が中学に上がる頃にはまだキレンジャク、ヒレンジャク等

今はほとんど見かけない鳥がたくさんいた。

小さい頃はこの谷川も結構水量があり、夏になると

どこからとなく蛍もチラホラ見られたし、墓地公園の

上の谷のちょっと深いところでは結構大きなナマズや

大きなカニや周りにはオニヤンマやオオミズアオなども

たくさん見られていた。

鳥も、虫も、色んな生き物が姿を消している。

セメントになった水路には何も住めなくなるだろう。

 

そうなっても変わらずに夏の夜は谷川(跡)からの涼しい風が

我が家のリビングには吹き通ってくれるのかな?

便利さや安全と秤にかけても仕方のないことではあるが

災害が起きた時のことを考えると仕方がないのだろうが

あの「谷川」のでこぼこの石の間を流れる独特の癒される

チョロチョロと言った水音が無くなるのは寂しい限りである。

 

 

我が家の日中はこんな感じで鳥の音が絶えることはない。

都会の人が聴いたら朝方はCDなのかと思うかも

しれないくらい鳥の声がうるさい。

庭に出ればチャボ共がいつも騒いでいるし

メジロもウグイスも、山鳥もたくさん見かけるし

夜になればフクロウが鳴いている。

 

そうだな、まだまだ野生のみんなは頑張っているな。

せめて私が元気なうちはこの声が続きますように。

 

「アカショウビン」YouTubeで聴いてごらん?