Ponkoのいた宇和島では、毎年1月に「えんまさま」と呼ばれるお祭りがある。
文字通りえんまさまのお祭りで、お寺の壁に何枚もある、こわいこわい地獄絵図を見た。
だから、建長寺から再び鶴岡八幡宮へ戻る途中に「円応寺」というお寺があって・・
表に閻魔さまの像の写真があったら、そりゃあ気になって入ってみるでしょう?ってなもんだ。
こちらの閻魔大王は、運慶作といわれる国指定重要文化財だ。
こぢんまりしたお寺で、訪れた時はPonkoしかいなかった。
おかげでゆっくり見て周ることができた。
ここには人が死後に冥界で出会うという、閻魔さまを中心とした
10人の王・・・「十王」の坐像が勢揃いだ。
ここにある閻魔大王の説明書きに、おおーっとなった。
悪いことをすると、閻魔さまに地獄へ連れていかれるよ!とか、
うそをつくと閻魔さまに舌抜かれるよ!とか
何かと怖いイメージの閻魔さまなのだけど。
閻魔さまは、日に3度の「罰」を受けているのだという。
自分に付き従っていた手下たちが、自分を捕らえ熱い鉄板の上にのせ
こじ開けられた口の中に、どろどろに溶けた熱い銅を流し込まれるのだという。
口の中はもちろん喉、腹、腸にいたるまで焼けただれ、それは
地獄のどのような責苦よりも厳しいものだという。
閻魔さまが受ける「罰」。それは亡者を裁き、地獄へ落とす罪による罰だ。
じゃあ、亡者を裁くなんてことはさっさと辞めてしまえばいいじゃないかと思うが。
閻魔さまは、生前罪を犯した人間を見過ごすことが出来ない。
犯した罪にふさわしい罰を与えずにはいられない。
地獄でもっとも厳しい「罰」を受けるとわかっていながら、裁かずにいられない。
それがおのれの運命だとしたら、その運命を呪うしかないのだけども
その運命を受け入れ、閻魔さまは今日も亡者を裁き続ける・・・
そんな閻魔さまが願うことはただひとつ。
この世から、悪事を犯す人間がいなくなることだ。
この日、Ponkoがいちばん“うーん”と考えさせられたお寺さんだ。
きちんと御朱印もいただいてきましたヨ