お雛様巡り・第3弾。年パスを持っている「遠山記念館」です。
何度も訪れていますが、「今年のお雛様」は、観るこちらの年齢も加わるし、同じものでも決して見飽きることはありません。
ここの名品「立ち雛」↑。そして享保雛、古今雛、御所人形…小さな象牙雛、芥子雛。
少し土の匂いがするような作品たちは、そのこなれた風情が心に響きます。
昔の「誰か(庶民)」に大切に飾られた人形たち。渋い色合いはまっさらに綺麗な印象のお雛様とはまた違う魅力があります。
その中に、遠山家の令嬢の内裏雛もありました。このおひなさまは「永徳齋」の作品で、洗練された美しさでした。
「明治天皇御影雛」は、岩崎家でも観ましたが、天皇のお雛様はこのあとは作られていません。
明治天皇はそれだけ庶民と近しい存在だったのでしょう。
そして母屋の大広間、ガラス越しですが大きな雛壇を設え、いっぱい飾られたひな人形たちは圧巻。
ただいつも訪れるのが午後のため、反対側のガラスが反射している写真しか撮れていません。
ガラスに顔を寄せて1つ1つ丁寧に観て、「もうすぐ春」だと実感する、身近な遠山邸でした。