金太郎通信


「青い日記帳×三菱一号館名品選2013 特別内覧会」。

 印象派の柔らかな色彩の絵、ロートレックのモダンなポスター、

とても心が落ち着く展覧会でした。



 学芸員さんのお話の中では、

ルドンの大きな作品「グラン・ブーケ」の

“輸送の裏話”がとても興味深かった。



 この大きな作品は、

現在壁面の一部に専用のスペースが設けられ、

その中に嵌め込まれるように展示されていますが、

動かすのは至難の技ということ。


これを運び入れた時も、梱包するとすごく大きくなり、

成田で飛行機から下ろすのにも一苦労。

 荷物の出口にフォークリフト2台は付けられないけど、

1台では運べない…。



 搬送中は立てても水平でもだめ、

画面は斜めにする=衝撃をなるべく減らすため。

パステルが剥落するのも悩みの種。



 他に、マネ、モネ、ルノワールらの

作品の製作年代(若い頃か晩年か)の話題、

都会派のマネ、田園風景が似合うモネ、

スーラとシスレーの僅かな違い…等、

参加者の皆さんは美術にとても造詣が深く、

脇で会話を聴いていると、参考になりました。


 ヴァロットンの木版は、私には

バルビエの「ファッションプレート」と似た印象。

お洒落で、ちょっと大人っぽい。

 彼の展覧会も予定されていますが、

今回の展示作品は含まないということです。


 終了は8時。もっとお話を聴きたい!と名残が尽きない、

とても楽しい内覧会でした。