セザンヌとルノアール。印象派の画家として尤も有名な2人でしょうか。
お互い親交があって、リスペクトし合って、同じ題材を扱った絵画を対にしての展示は、案外「相手に寄せた絵」も書いていたことがわかる、興味深いものでした。
柔らかな色調、色味もただ美しく…一方は時に素っ気ない感じを受ける、写実的ではあるがどこか揺らぎを感じる…。前者がルノアール、後者がセザンヌでした。
誰もが好きになる、ルノアールの代表作「ピアノを弾く少女たち」。今回観られるのは、オランジェリー美術館所蔵品ですが、この秋から国立西洋美術館で開催される「印象派展」には、同じ題材でオルセー美術館かお借りしたものが展示されるようです。
調べたら同じような構図の絵は6枚有るそうで、完成作品→国家買い上げがオルセーの作品。背景まで丁寧に描き混まれています。
でもこの日観たオランジェリー美術館の作品も、軽いタッチで、少女達は簡略化された背景から浮き上がるような、楽しげな作品です。
今回音声ガイドは必聴。セザンヌ役/細谷佳正さん、ルノワール役/羽多野渉さん。
最後に2人がお互いのことを語る、と言う趣向、もう…泣けました。音声ガイドは是非声優さんにやって欲しいと思っています。