こんにちは。

正確には何日か前になるのですが、告知から丸5年が経ちました。


よく「5年生存率」なんてことばを聞くのですが、乳がんの場合治療期間が長くて、5年過ぎたからもう安心ってわけでもないみたいなんですよね。治療はたぶん順調で生命の危機は感じてませんけどね。



わたしは長い間、癌になったことにとても傷ついていたように思います。

何ってことはなくてもふとした瞬間に悲しくて涙が流れることも何度もありました。

なんていうのか、被害者って感じです。



そんな気持ちを持ちつつも、逆に「自分の中の何がこんな大きな病気を呼んだのか」と原因探しをしたりして、自分を加害者にしてたところもあったように思います。



今は、とにかく自分を責めたくなくて、被害者にも加害者にもせずにすべてを受け入れて行きたい気持ちです。



わたしはきっと深いところにある「自分が本当に求めているものは何か」ということをみつめる時間と環境がほしかったんです。

そんな風に思うと、やっぱり自分が招いたのかと、「自分のせい」みたいになっちゃうんですけど、自分に起こることはすべて自分が望んだことという考え方には納得しかねるものがあって…、だって辛すぎる経験をする人が世の中にはたくさんいますからね…。

だからとにかく無理矢理理由付けはしないままに、わたしはこの5年間の闘病生活の中で、いつも自分の本当の気持ちで生きていくことを望んでいたということがわかって、それをこの静かな時間の中でもっともっと深めて行きたいし、まっすぐ素直な気持ちで自分の奥底にある願いを叶えていくことを楽しんでいきたい、と思うのです。



今までいろいろな願いを持ってきて、叶わなかったこともたくさんあって、傷ついて、孤独になって、死にたいと思ったこともあったけれど、癌になって最初に思ったことは、自分だけが大好きなみんなの中からひと足早くさようならしてしまうのは淋しいなあということでした。

もっともっとみんなと楽しく遊びたい。

ただこれだけだったんですね。


大きな夢と使命をもってそれを叶えていく。

そんなことに強く憧れていましたけどまったくうまくいかなくて、でも本当はそんな大きなことじゃなく、ただ大好きな人たちと楽しく過ごしながら日々を丁寧に味わっていきたかったんですね。



この5年間、思ってても表現しなければ伝わらないと、今までなかなか言えなかった気持ちを口に出したり、いろいろとがんばってきました。

うまくいくこともいかないこともあり、ただ具合の悪さに耐えてなんとかその日をやり過ごすだけのもったいない過ごし方をしてきた時間もとてもたくさんありました。

思い描いたような闘病生活ではなかったし、ベストを尽くしたとも言えません。

今は少し動くと苦しくて、という状態が長く続いていて、具合が悪いと気分も上がらず機嫌も悪い…というあまり良くない日々を送りがちですが、それでもなんとか自分を整えて、大人でいながら二歳の時みたいな笑顔になれる自分になりたい。

そう深く願っています。



さあ深呼吸して、明るいところに目を向けて、今を大切に過ごしましょう。

6年目のわたしはすごく本当のわたしって感じだなあと思えるようにがんばろうっと。



今日は気持ちの良い秋の日です。

どうかみなさまにとって良い日でありますように。

それでは〜バイバイ