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企業再生考

企業再生の観点から日々の思いを徒然なるままにつづります。

ラオックスに中国筆頭株主が25億円追加出資と新聞に出ていました。新店出店のため資金調達。具体的には国内出店2店舗、中国へのMUSICショップのインストア展開9店舗、生活雑貨店100店舗の出店資金にするとのことです。

もともラオックスは電気店を郊外型に展開していましたが、ヤマダ電機やビックカメラなどに対し規模面で劣位にはいし、構造的な赤字に陥っていました。そこで、不採算店舗を閉鎖して売上規模を約400億円から100億円に落とし(事業リストラをした)、 まったく違ったコンセプトの会社に生まれ変わろうとしていると見受けられます。中国の蘇寧にとっては、事業リストラ資金としてすでに15億円出していますし、これで合計40億円のリスクマネーの提供です。

うーん、成功するかどうかはこれからですが、すごい発想のM&Aですね。今後のラオックスの業績に注目です。



予備校業界について昨日レポートしましたので、業界の企業の有報をチェックしてみました。東進ハイスクールでおなじみのナガセです。予備校業界の右肩下がりぶりはレポートの通りですが、ナガセはその中で圧倒的な成長を見せています。もともとは大学受験向けの東進ハイスクールでスタートしていますが、現在小学生向けの四谷大塚やスイミングのイトマンスイミングスクールを傘下におさえ、小学校からの顧客の囲い込み戦略をとっているようです。なるほど予備校という切り口では市場は小さくなっても、教育という観点に強みがあるならば、顧客層を拡大させることで成長が可能ですし、さらに幼い年齢で囲い込んだ顧客を大学しいては社会人教育にまでリピートさせていくという究極の顧客リピートを狙うことができるのです。

おそるべし ゆりかごから墓場戦略!


今日の日経に代々木ゼミナール高宮社長のインタビュー記事が載っていました。1992年に約30万人いた浪人生が2009年は約8万6,000人ということですから、この20年あまりで市場が1/3以下になっているんですね。各社ともに生き残り策に知恵を絞っているとのこと。しかし、日本の少子高齢化になることは当時から予想できていたでしょうから、今頃知恵を絞っているようでは遅いのではないかとも言えます。ゆでガエルのたとえがありますが、目先の危機は分かっていても、実際に危機にならない限りなかなか行動に移らない、のが人間の本性のようです。そこで、会計的なアプローチとしては、上場企業なみに損失を早めに手当するということが有効だと思います。たとえば、減損会計。将来のキャッシュフローを見積もってその水準まで資産価値を下げる。資産除去債務。将来の原状回復費用のキャッシュアウトフローを引き当てておく。このような考え方を非上場企業においてもやっておくと、将来危機を目の前の数字で実感しやすくなり、変革行動につながりやすくなるのではないでしょうか。「手を打つのが遅かった」そんな言葉を再生企業からよくお伺いします。そうならないための会社の仕組み作りが重要だと思うのです。