ハムレット

さいたま芸術劇場 2024年 5月✗日

S席 F列 センターブロック マチネ

 

 

開幕してまもない、 柿澤 ハムレット 

 

見てきました。

 

 

いやーすごかったです✨

 

柿澤さんのハムレット!!

 

やはり想像を超えていました。

 

他のキャストの方々もとても良かったです✨

 

 

細かな感想はのちほど!

 

 

 

 

今回初めて行った さいたま芸術劇場。

最寄駅は埼京線の与野本町駅。大宮の2つ隣。

駅から劇場まではローカルな道を歩いて10分くらい。

遠かったぜ笑い泣き

 

 

 

客席内は大人が多めでした。

女性が多いですが、白髪のおじさまも多かった。

 

ホールはバルコニー席も見やすそう。

舞台はとても、奥行きがありました。

 

 

開始前から女子トイレは混雑。

 

開演時間になると、結構すぐに始まりました。

 

 

それぞれのキャストの感想です。

 

 

 

まずは、

 

ハムレット 柿澤勇人さん

 

 

やはり、観客の方々がわざわざ埼玉まで足を運ぶ理由は、

 

この方のハムレット姿を見るため、というのが大いにあると思います。

 

(もちろん共演者の特定のファン や、ハムレットファンもいると思いますが・・。)

 

いつも、想像や期待を遥かに超えてくる柿澤さん。

 

 今回も、何百倍も超えていました! 

 

とにかく今回は座席が近かったので、

 

これでもか!というくらい熱量のあるハムレット

 

近くで見る事ができました。

 

 

やはり狂った感じ、孤独な感じが滲み出る でも どこか冷静なハムレット。

 

そして、自分だけが良ければいいやっていうハムレットではなくて、

 

演者みんなとちゃんと関わっているハムレットでした。

 

それから

 

膨大なセリフをつらつらと。

 

全部自分のものにして話していました。

 

聞いていて まどろこしいシェイクスピアの書いたハムレットのセリフも

 

一語一語、ちゃんと自分の言葉にして話していましたし、

 

(言わされてる感がない)

 

時々笑いもあり、ジキハイや、オデッサでみたような仕草や、姿勢もあったり。

 

 

そして最後の最後には剣での決闘。

 

飛んで、跳ねて、体力半端ない

 

すごい汗だったし、熱量だったし、

 

最初から最後まで、集中力が凄かった。

 

 

これを一日二回公演やるのか。すごいなあ。

 

最後はスタンディングオベーション。

 

静かだった観客が一斉に拍手して、

 

見てるこっちも達成感(⇦なんのだよ?!)

 

ファンの方なのか、ヒューヒューの声も聞こえて。

 

笑顔で終わりました。

 

これからどんどん進化しそうですね。

 

 

 

オフィーリア 北 香那さん。

 

 

この方も、役に合っていたし、とっても良かったです。

 

ハズレのオフィーリアじゃなくて、良かった!!!

 

オフィーリアって、ハムレットに愛されていたのに、

 

舞台ではいきなり罵倒されるところから始まり、

 

最後まで、ハムレットに冷たくされて、

 

父や、ハムレットの叔父には利用され、しまいには発狂という、

 

可哀想な女の子なのだなと今回思いました。

 

北さんのオフィーリアは、若さと、いじらしさ、純粋さがあって、

 

脚本のセリフ読んだだけよくそこまで掘り下げて表現出来るものなあ、

 

と感心しました。

 

狂気のところも良かったです!

 

多分演出の問題かと思いますが

 

歌は長かったな。

 

 

 

ホレーシオ 白洲 迅さん

 

 

落ち着いた印象で、最初の出番から登場。

 

最初の発声から、ブラボーなホレイショーだ!と思いました。

 

キャラクターにとても合っていたし、

 

ハムレットの親友というのが、とてもしっくり来ました。

 

メガネかけているのが誠実な感じでまたよかった。

 

やはりこの役、大事ですよね。

 

昨年見た 野村萬斎親子のハムレットでも、ホレーシオがとっても良かったので、

 

白州さんのホレーシオは若さもあって、

 

とても役に合っていて、最後まで良かったです。

 

 

 

レアティーズ 渡部豪太さん。

 

 

唯一、オフィーリアを守ってくれそうな兄。

 

こちらも、役に合っていました。

 

途中出番がなくなって、2幕目くらいにまた出てきて、

 

オフィーリアの死を知ってから、更に良かったです。

 

背が高くて、柿澤さんと二人並んだ最後の決闘シーンもとっても絵になる!

 

 

 

 

フォーティンブラス 豊田裕大さん

 

 

 ハムレットで、いつも良いとこだけ、最後持っていくのが、この役!

 

毎回どこの王子で、この話のどこに関係あるのかよくわからない(笑)。

 

やはり今回もイケメン枠。

 

若い頃の菅田将暉さんみたいな。眼力があって、

 

台詞回しも良かったです。

 

 

 

 

ポローニアス 正名僕蔵さん

 

 

今回この方と、柿澤ハムレットの掛け合いをみて、

 

この二人は、お互いのことをよく思っていない(あくまで、役柄上ということですよ?)

 

んだなというのが、二人のセリフ回しでよく分かりました。

 

今回のポローニアスは結構おしゃべりで、

 

演出上の狙いなのか、あまり娘のことを思っているような父親には見えなかった。

 

それより娘を利用してハムレットの叔父に取り入るような男に見えました。

 

死んだあとは、墓掘り役もやっていて、どちらかというと、

 

そちらのキャラクターが合っているようにも思えた。

 

 

 

 

 

ガートルード 高橋ひとみさん

 

 

とても美しかった

 

そして白いドレス姿のウエスト細い!

 

近くで見て、これが女優さんというものなのか!と思いました。

 

そして

 

ハリポタの先生の時も思いましたが、可愛らしい方だなと思いました。

 

叫んだり、感情に任せて喋るセリフも聞きやすかった。

 

前回見た若村麻由美さんのガートルードは女力強めで、

 

家のために、叔父と結婚したような計算高い女性に見えましたが、

 

高橋ひとみさんのガートルードは、

 

ハムレットの叔父の妻というよりも、

 

結構お母さん力が強いガートルードに思えました。

 

それから、ガートルードは叔父の陰謀も 全く知らなかったのだということが

 

今回のハムレットを見てよく分かりました。

 

とても素敵なお母さんだけど、最後までハムレットは母親に対して強い愛情や

 

執着を持っていて、ちょっとワタシ的には、そこまで母にこだわるのが

 

考えられないなといつも思う。

 

 

 

吉田鋼太郎・・・クローディアス/亡霊

 

 

やはり、テレビで拝見する吉田さんに表現の仕方が近かったので、

 

わかりやすかったし、台詞回しも、古典演劇っぽくはあるのですが、

 

観客にわかるように身振り手振りがあったり、

 

顔色があからさまに悔しそうな顔をしたり、

 

歌舞伎の大見得みたいな台詞回しだったり、なんか

 

時々笑いを狙っているのか、本気なのか、わからなくて、

 

観客として、笑っていいのか、迷った(笑)

 

最後の盃のところも、良かったです。

 

(野村萬斎さんは、カッコつけて、最後自分で飲んでたけどね。まあ本当の息子が、父親殺すのは、絵面的にまずかったのかもね。)

 

やっぱああじゃないとね。嫌味な叔父がとっても良かったです。

 

気分がスッキリしました。

 

あとは、柿澤さんにくっつきすぎ!

 

気持ちはわかるけど!?

 

なんか、どこかでみたドラマみたいでした(笑)

 

 

ギルデンスターンとローゼンクランツ

 

親が思う 子供の仲の良い友達って

 

往々にして、的外れ。(親友はその子じゃない。)

 

というのが、時代を超えて、ある話なんだなと思いました。

 

 

 

一方で、

 

 今回個人的に残念だったのは、衣装で。

 

特にオフィーリアは、結婚式に参列する女子のドレスショップで売ってそうな。

 

女子だからって いつもピ◯クじゃないし!

 

中世ですよね?

 

ガートルードが、ハムレットに寝室で責められる衣装も、

 

あの色、あの形じゃない方が良かったな。


あそこは、母が着乱れるからこそ、セクシーでいいのよ。

 

演技がうまかったので残念!

 

ポローニアスも、顔から上の老人メイクで、下は叔父や若造と同じ軍服?姿で

 

衣装と顔が合ってないなと思いました。

 

なんて。偉そうですいません。

 

 

舞台装置はほとんどありませんでした。

 

長い舞台で、場面転換に時間がかかってはいけないのかな。

 

机と椅子くらいはあっても良かったと思うけど。

 

劇中劇のところは、唯一いろいろ出てきて面白かった。

 

 

 

幕間の休憩も時間内(15分)で、

 

さっと観客も着席して2幕目もすぐ始まりました。

 

 

 

客席は割と上演中も明るくて、演者さんから観客の顔は見えていると思いますが、

 

そこは全く見えない様に演じている演者の皆さん、さすがですね。

 

 

それから個人的にはちょいと演出で気に食わないところもあり(ネタバレするので書きませんが、ラストのところなど。)

 

やはり俳優さんって、演出家がこうだと言ったことは、

 

受け入れて演じられないとダメなんだなと思いました。

 

ワタシなら、ここが変とか、こうした方が良いとか言っちゃいそう。

 

でも多分、そこで意見せず、柔軟に受け入れて、

 

期待以上なものを見せれる人が俳優として伸びていくんだろうなと思いました。

 

 

あと今回思いましたが、

 

ミュージカルと演劇とは

 

似て非なるもので、

 

ミュージカル見る気持ちで挑むと、最後まで持たないので(笑)

 

そこは気持ちを切り替えて見たほうがいいなと思いました。

 

 

やはり、ハムレットは、何百年も前に作られた話だし、

 

わかりやすくしたとはいえ、現代では辻褄が合わないようなこともあったり、

 

なにせ、携帯やらYouTubeやら無い時代の話なのでね。

 

そこを、ちゃんと楽しめるかっていうのは、

 

見る側にもちゃんと準備が必要ですね。

 

 

それから、

 

上演時間は3時間35分。

 

途中、客席から、お腹が鳴る音があちこちから聞こえました。笑い泣き

 

 

 

それから演劇だから、マイクはないし、セリフだけで話は進んでいくので、

 

ちゃんと聞いてないと、流れてしまいそう。

 

個人的には片岡孝夫のハムレット、劇団四季の石丸幹二のハムレット。

 

昨年の野村萬斎親子のハムレットに続く、4回目の「ハムレット」でしたが、

 

ところどころ、内容を忘れていて、

 

観劇前にちょっと「ハムレット」をすこし読み返して行ったほうがいいかも

 

と個人的には思いました。

 

 

 

 

14時に開演して、与野本町駅ついたのは18時でした。

 

時間に余裕を持っておでかけください。