暑い夏です。

 

さて、未だにノートルダムの鐘の芝フロローの沼にハマりつつ、

ムーラン・ルージュのCDを聞きまくり、そろそろ2回目の観劇を

計画中の今日このごろ。

 

9月に日生劇場で行われる「ラグタイム」

意外とあっさりチケットが取れてしまいました。

(安定のB席)

 

「ぴあ」や「ローソンチケット」のほうが、東宝ナビよりも1日

発売が早かったので、心配してそちらでチケットを取ってしまいましたが、

蓋を開けたら、東宝ナビでも取れたようです。

手数料がもったいなかったな。

 

 

 

それから今後は

「ムーラン・ルージュ」望海風斗さん!

「スクール・オブ・ロック」

「アナスタシア」

 

を計画しております。

 

さて、先日BS松竹東急でやっていた

 

三谷幸喜作、柿澤勇人主演の

「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」

 

 

こちらを見た感想を書きたいと思います。

 

出演

シャーロック・ホームズ :柿澤勇人 

ワトスン博士 :佐藤二朗 

ヴァイオレット・ファーランド :広瀬アリス 

ミセス・ワトスン :八木亜希子 

マイクロフト・ホームズ :横田栄司 

ハドスン夫人 :はいだしょうこ 

レストレイド警部 :迫田孝也 

 

脚本 演出 三谷幸喜

音楽・演奏 :荻野清子

 

 

2019年9月19日/東京 世田谷パブリックシアター

 

【ストーリー】
1881年4月のある日の夜。ロンドン・ベイカー街221Bでは、若き私立探偵シャーロック・ホームズ(柿澤勇人)と医師ワトスン博士(佐藤二朗)が、数カ月前からハドスン夫人(はいだしょうこ)の下宿を共同で間借りしていた。

天才的頭脳と並外れた洞察力の持ち主シャーロックのもとには、スコットランドヤードの警部レストレイド(迫田孝也)をはじめ、さまざまな客がひっきりなしにやって来る。
ワトスンの妻、ミセス・ワトスン(八木亜希子)が夫を訪ねてきたちょうどその時、うら若き女性のヴァイオレット(広瀬アリス)が助けを求めて部屋に飛び込んできた。
彼女の身に一体何が起こったのか?彼女が追われる相手とは何者なのか?
謎めいた事件に興味をそそられたシャーロックは、早速事件解決に乗り出す。しかし、そこにチラついていたのは、シャーロックの兄マイクロフト・ホームズ(横田栄司)の影だった……。
 
 
 
※演劇には詳しくない素人の感想です。ご容赦下さい。
 
まず、三谷幸喜さんの書き下ろしの作品です。
三谷幸喜さんといえば、
 
1つのカメラで長回しして映画を撮影したり、場面転換がない芝居が多いですよね。
衣装の着替えも無かったり。
 
この作品もそのとおりで、
 
最初から最後まで、ホームズの部屋でお話が始まって終わります。
 
衣装もみな同じです。
 
そして要所要所に、三谷幸喜さんらしいギャグが散りばめられています。
 
 
ホームズが警部レストレイドにクイズを出し、その答えを、警部レストレイドは
劇中ずっと考えていて、物語の中で唐突に彼が出てきては、自分が考えだしたそのクイズの答えをホームズに言うのですが、その度にホームズに「違う」とあしらわれるところとか。
広瀬アリスさんの顔に毛布をかけてしまったり。
三谷幸喜さんらしいなと思いました。
 
 
それから 謎解きがたくさんありました。
どんな些細な出来事もホームズは見逃さず、考察して、その人の心を見抜き、
事実を見抜き、謎を解いて、真実にたどり着くところ。
古畑任三郎みたいに。
これを一人で考えた三谷幸喜さんって頭がいい方だなあと思いました。
 トランプゲームのところとかも。
 
 
出演者は7名だけですが、
これがまた、皆んな役にぴったり合っている!
選ばれし方々でした。
三谷幸喜さんのキャスト選び、最高です。
 
主役はもちろん、やはり脇の方々も名優揃いなのです。
 
何よりまずは
佐藤二朗さん。
 
ホームズの親友?のワトスン博士。同時に奥さんである八木亜希子さんとは
表面上は仲良くしているけれど、後で冷たい仕打ちを受ける役です。
心には重たいものを背負っています。
 
普通のおじさんに見えるけれど、やはり俳優業を選んだだけ合って
ほっぺたをピクピクさせて驚いてみたり、
笑いを取るタイミングも間も抜群だし、誰よりも上手でした。
ホームズを公私共々しっかり支えている感じがありました。
ぴったりでした。
 
 
 
そして
シャーロック・ホームズの柿澤勇人さん
対人関係が苦手だけど、推理にかけては頭脳明晰。という若者の役。
 
椅子に両膝を立てて小さく座ってみたり、
じっとしてなくて部屋をチョロチョロ動き回る。と思ったら、
傷つくと自分の部屋にこもってしまったり。
ちょっと神経質そうで、ナイーブなところが上手く表現されていました。
 
でもね、クライマックスに近づく「ランタンゲーム」での推理がもう
ほんと上手でした。(そしてかっこいい)
長いセリフもバンバンと。
狙って笑わせてないところがまた良いですね。

舞台がロンドンなので、ジキルとハイドみたいな格好したりして
そこがまた素敵でした。

最初から最後まで、小さな言葉や動きを見逃さず、何でも分かってしまう推理力を本当に持ってそうな演技力に感心しました。
 
 
それから
広瀬アリスさんがまたうまかった。
 
ホームズの兄に頼まれて、一芝居うってホームズを騙す為に、彼のもとにやってくる女優。

広瀬アリスさんといえば、
今まではキレイで若い方。というイメージしかなかったので、つい優しくて、いい人を期待してしまうのですが、今回の役は、そうではありません。
さすが女優さんです。
(あ、でも素の本当はこういう方だったりして)
 
舞台では、ちょっと冷めた目線で物事を見ている、生意気な女。
でもちょっとホームズに気がある? 
強気なところとか、すごくうまかったです。

そしてとても美人。さすが選ばれる方は違いますね。
キャスト7名どの方も、物怖じせず、役になりきり、プロでした。
 
 
八木亜希子さんはワトスン博士の妻。
でも実は彼に内緒で不倫している。ズルい女。
医者であり、なんというか、表面では笑いながら、ずるいこと考えていたりする。
 
元アナウンサーとは思えないほど、役にハマっていました。
確か三谷幸喜さんの映画にも出ていらっしゃいましたよね。
いるいる!いつの時代もこういう人!と思いました。
笑顔と言い、作り笑顔と言い、ニコニコしながら嘘ついたり。
すごく上手でした。

 
 
はいだしょうこさんは、
シャーロック・ホームズの家にいる、家政婦?の役。
ホームズの味方だし、女性一人でいろいろな世間に対抗して頑張っている感じ。
歌は歌いませんが、役に合っていました。
家政婦の服がまた似合う。
 
はいだしょうこさんは純粋だけど、ちょっと抜けている。
でも嘘ついたり出来ない人間。みたいなところがぴったりでした。
真面目にやっているのが、なんかくすっと笑えてしまうところ。
 
 
 
それから最近テレビでもよく拝見する迫田孝也さん
ハリーポッターにも今度出演されますよね。
舞台出身の方なのか、やはり演技がしっかりしている方だと思いました。

 

そして肌もきれいなので、多分30代とか40代くらいでしょうか。

一番油ののったいい時期ですよね。

 

要所要所で笑わせてくれるところ。

こういうキャストって三谷幸喜作品でよく出てくるなと思いました。


最後のランタンゲームで、シャーロック・ホームズに「兄と私、どっちが勝つと思う?」

と言われた時の、あの表情とか。

とても面白かった。

 

 

そしてホームズの兄 横田栄司さん。

舞台俳優らしいたたずまいと、セリフ回し。

ホームズよりだいぶ年も離れているし、柿澤勇人さんには全然似てないなと思いましたが(笑)、

兄である自分は一番。弟はスペア。おまえは2番。だからそれらしい振る舞いをしろ!

というパワハラ兄を怪演してました。

とにかく、ホームズに対しての言葉はひどいけど、

こういう方がいるから舞台がしまるなあと思いました。

絶対にこやかに近づいても、心をひらいてくれなそうな人だなと思いました。

 

 

そんなわけで、ネタバレも含まず、見た人にしかわからない感想になってしまいましたが、映像でも大変楽しめました。

そして、ジキルとハイド前の柿澤勇人さんが見れてとても良かったです。

 

 

次の三谷幸喜☓柿澤勇人さんといえば「オデッサ」ですよね。

全く謎ですが、また三谷幸喜さんがオリジナルの脚本を書いてくれるなんて、柿澤勇人さんすごいな。

 

予想すると、

 

今回も場面転換はなく、最初から最後までセットや衣装は1つだろうな。

 

それから要所要所に三谷幸喜ギャグが散りばめられているんだろうな

 

そして笑うところと、シリアスなところがしっかりあって、

最後はあー良い作品だったなあ!

 

 

と思わせてくれるでしょう。

 

 

劇場はあの、ジェーン・エアの池袋プレイハウス!

チケットどうだろうなあ。手に入りやすいのか、そうじゃないのか、

注釈付きとかありそうだな。

まだまだ先ですが楽しみですね。