土曜日
りゅういちは21時に仕事が終わる
私は
まぁいつもの通り
朝寝坊をして
カフェラテを飲みながら洗濯をして
ジムに行って
遅いお昼を食べて
本を読んで
いつもと違うのは
夕方シャワーを浴びた
あ、化粧どうしよう
シャワーを浴びてから化粧をするのは面倒臭い
あ、、
顔に傷があるんでした
化粧はせずに
髪を乾かして
使ってないスエットを大きなバッグに詰め込んで
風邪を引かないようにマフラーをグルグル巻きにしてニット帽を目深にかぶって外にでた
すごい格好
まるで家出少女やね
50だけど
電車に乗って
イヤホンで音楽を聴いていると
LINEがきた
「葉子さん、ご飯食べた?」
「食べ損ねた」
「じゃあ一緒に食べよう」
私の最寄り駅からりゅういちの駅まで
ちょうど1時間
そういえば
36才の彼から
今日はメッセージがひとつもきてない
まぁそんなもんですよ
仕事帰りのりゅういちと
りゅういちの最寄り駅の改札で落ち合うと
りゅういちは
「ハイ。」
と
左手を伸ばしてきた
その手をとると
りゅういちが
「こっち」
と、
私の手をギュッと握って歩き始めた
りゅういちと並んで歩きながら
あーあ
36才の彼は
もう終わっちゃったんだろか
と
ボンヤリ考えていた