海の上のピアニスト(映画) | もの描くひとびと、奏でるひとびと

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いい物語があって、それを語る人が居る限り、人生は捨てたものじゃない。

 

名監督、ジュゼッペ・トルナトーレが

豪華客船の中で生まれ、生涯船を降りることのなかったピアニストを描く。

 

テーマ曲「ロスト・ボーイズ・コーリング」

元ピンクフロイドのロジャー・ウォータズが静かに歌い、エディ・ヴァン・ヘイレンのソロギターが叫ぶ!

映画に興味が無くても、この曲が(このコンビが)聴けるだけでも素晴らしいのだけれど、是非、映画も観てください。


 

名監督、ジュゼッペ・トルナトーレが

豪華客船の中で生まれ、生涯船を降りることのなかったピアニストを描く。

 

第二次世界大戦の終戦直後、マックス・トゥーニーは愛用のトランペットを金に換えるために楽器屋を訪れた。

彼はトランペットを売った後になって、店主にもう一度だけトランペットを吹かせて欲しいと頼む。

彼の演奏を聴いた店主は、同じ曲がピアノで刻まれたレコードを持ち出し、曲と演奏者の名前を尋ねた。

すると彼は、「1900 (ナインティーン・ハンドレッド)」と呼ばれた男の物語を語り始める。

 

大西洋を往復する豪華客船ヴァージニアン号。

その上で産み捨てられた赤ん坊を拾った黒人機関師のダニー・ブートマンは、その子に自分の名前、捨て置かれていた箱の名前、生まれた西暦などから「ダニー・ブードマン・T.D.(Thanks Danny)レモン・1900」と名付けて大切に育てる。

しかし、ダニーは1900が8歳の時に事故で帰らぬ人となった。

1900はダニーの葬儀で流れた音楽に惹かれ、ピアノを弾き始める。 

 

ジュゼッペ・トルナトーレ監督といえば、「ニューシネマ・パラダイス」「鑑定士と顔の無い依頼人」「明日を夢みて」と名作揃い。音楽はエンニオ・モリコーネ。

そして、この映画ではピアニストのティム・ロスとトランペット吹きのプルイット・テイラー・ヴィンスの演技も秀逸。

 

これからご覧になる方の為に、これ以上のストーリーは割愛させて頂きます。

人々に愛され、音楽、ピアノに生きた男は然し、他に生きる術を知らなかったのでしょう。

船と共に、海の上で消えていくピアニストが最後に語る彼の人生とは‥

 

 

 

 

オリジナルの上映時間は170分、アメリカでは120分。

4Kデジタル修復・イタリア完全版の170分は流石に長い、少し冗長ではないか、とも感じたがここにしか収録されていない曲もあります。