今夕7時のTVニュースで、NHKは東京都知事選の各候補の戦いぶりを報じた。その候補者の順番が異常だった。それは、鳥越俊太郎氏、増田寛也氏、山口敏夫氏、小池百合子氏、上杉隆氏の順であった。現時点で予想される得票数の順番は、読売新聞によれば、小池氏と増田氏がリードし、鳥越氏が二人を追う展開となっている。http://www.yomiuri.co.jp/election/local/20160723-OYT1T50117.html しかも、小池氏は増田氏や鳥越氏よりも早く立候補を表明している。従って、上記の紹介順は異常であり、NHKは小池百合子氏を軽視したいらしい。
 
以前の報道でも、鳥越氏、増田氏、山口氏、小池氏の順で紹介していた。http://www3.nhk.or.jp/news/special/tochiji-senkyo/ichiran.html この点を指摘した記事は他にも多くあるので、一つだけだが紹介しておく。
 
このNHKの政治に関する偏向報道は、天皇陛下が譲位の意志をしめされたというニュースでも明らかである。この件、憲法上天皇は政治に関与してはならないのだから、天皇の譲位を妨害する動きと見ることもできる。あるいは、皇室典範の改正を急がせるよう、安倍政権を揺さぶる意図があったのかもしれない。兎に角、現政権に難題を投げかけて、政治を混乱させる意図があるのだろう。
 
国民の多くは、このニュースとNHKの意図を深く考えずに、天皇に譲位の御意志があると受け取っているだろう。従って全く無視することは、国民の感情に反することになる。しかし、天皇の御意志によって皇室典範を改正することは、憲法違反になる。NHKの報道テロリズムと言えるかもしれない。https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160722-2016072000236/
 
NHKはこの件の責任を負わなければならない。仮にNHKが誰かから天皇の譲位の御意志を知ったとしても、本来なら報道を控えるはずである。それにも拘らず、何のためらいもなく、ニュースで流したことの責任はなんらかの形で取らせなければならない。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42888086.html
とにかく、放送法で特別の地位を保障される資格などないと思う。
1)百田尚樹氏の小説「永遠のゼロ」を読んだ。文庫本でも500ページを超える本は、読むのが大変だが、ドラマティックな話の展開は最後まで読者を飽きさせない。既に、戦争の進行をミクロにみる貴重な視点をあたえてくれるという感想は書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42894141.html
今回はそのストーリーについて感想を書く。
 
祖父(大石賢一郎)とは血のつながりがないこと、実の祖父(宮部久蔵)が特攻で死んだことを知り、祖父の足跡を孫の姉と弟が探る。戦場を共にした生き残りの元兵士を探し出し、話を聞くことで祖父の足跡とともに日本の戦争について理解を深めていく。その中で、二人も独立した視点で自分の人生の方向を見出していく。この小説のテーマは、個の自立していない(空気の支配する)日本の、しかも、戦争の時代にあって、最後まで個人として独自の視点を持ち続けた、スーパーマンとでも形容すべき宮部久蔵の逞しく、しかし、悲しい結末に終わった生き方である。
 
実の祖父宮部は、ゼロ戦に搭乗して戦う戦闘機乗りであった。日米開戦のあと、日本軍は真珠湾やマレー沖での戦いでは一応勝利するものの、ミッドウエー海戦からは形勢が逆転した。ニューブリテン島のラバウルからガダルカナルへ出撃するも、陸軍を応援できず大敗する(補足1)。日本軍が支配する境界は、サイパンからレイテ島へと北へ追い上げられる。祖父は最後の沖縄戦まで生き残るが、そこで特攻の一員となり、ポツダム宣言受諾の数日前に米国の艦船に上空から垂直に近い角度で自爆攻撃をかけ死亡する。
 
聞き取りを進めて行くうちに、祖父は天才的な技術でゼロ戦を乗りこなす能力を持ち、女房とその子供の写真を胸に入れ、絶望的な戦場にありながら生還することを目標に命を大切にするパイロットだったことを知る。そして、自分の部下や航空学校の教え子にも、命を最後まで大切にすることを教える。その姿勢は、戦闘機乗りは命を落とすことを恐れては仕事にならないと教育されてきた一般の戦闘員から見て、特異であった。そのため人によっては宮部を臆病者と決めつけたりするが、別の人はその優秀な搭乗技術と実績から、勇敢で優秀な戦闘員と評価した。
 
この小説は素直に著者のプロットに付いていけば、感動して泣ける作品である。しかし、その感動の話の感想文を書こうと思ってもどうしても書けなかった。その理由はどうも、現実性に欠ける話の筋について行けなかったことの様である。例えば最後の重要な場面にも私は付いていけなかった:
宮部は多くの死を見て、自分だけが生き残ることへの罪悪感をもったのか、沖縄戦で特攻に出ることになった。そこで、飛行学校の教え子である大石賢一郎(姉弟の養祖父)に戦闘機を交換する形で命を譲る。自分の戦闘機のエンジンの調子が悪いと見抜き、それに乗った大石が特別攻撃出来ずに鬼界ヶ島に不時着して生還することを見越していたのである。その飛行機内に、家族を頼むと遺志を記した紙片を残していた。(補足2)
 
更に、これらの話の筋に矛盾を感じさせないように、多くの話が挿入されている。出発前のエンジン音から正しく飛行機の状態を予測する能力を宮部は持っていることになっているので、その戦闘機の状態を知る高い能力に関して、元整備兵を登場させ証言させている。また、大石賢一郎と祖母との再婚も奇跡的だが、それについては、暴力団風の元兵士景浦を登場させている。景浦は、宮部の妻を囲っていた暴力団組長を刺し殺して救うのである。景浦は、宮部の戦友が彼の妻を救うというのが、戦友として不自然ではないとの印象を読者に与える役割を果たしている。
 
日本帝国海軍航空隊の戦いぶりについての詳細で具体的な記述は勉強になったが(補足3)、祖父宮部とその家族、戦争を供に戦った人たちの物語は、大衆娯楽的である。
 
2)兵士の扱いについて、日米の間で大差があったという話は本当だろう。例えば、米国では戦闘機の搭乗員は一定期間で退役するという制度がとられていたという。また、米国は搭乗員の命を大切にし、撃墜されても救助する体制がとられていたため、生存者の中に撃墜された体験を持つ人が多かったという。一方日本では、退役制度がなく救援体制もあまりとられていないので、撃墜されたら死を意味する。また、ゼロ戦は搭乗員を銃弾から守ることを無視し、軽量で航続距離を長くするように設計されていた。
 
日本では、「戦闘員は国を守るために愛国心を持って戦え」と教育しながら、その国は決して戦闘員や一般国民を愛してくれないのである。日本の敗戦、そして、戦後の日本政府への不信感の原因は、国は国民一般を愛してくれないというところにある。兵士を消耗品のように扱ったことは、その証拠である。日本国は、昔も今も国家を牛耳る上層部のためにあり、一般国民のためにあるのではない。
 
真珠湾攻撃から始まったすべての対米戦闘において、出撃毎に多くの未帰還の戦闘機が出た。退役制度のない戦闘機乗りの運命は、何れ撃墜されて死ぬことであった。従って、戦場においては、集団で死を恐れる感覚が麻痺する世界を作り上げ、その中で生きるのである。二人目の証言者伊藤寛次が祖父宮部について語る場面がある。そこで、「死を怖れる感覚では生きていけない世界だったが、宮部は死を怖れた。戦争の中にあって、日常の世界を生きていた。何故、その感覚を持てたのでしょう」
 
祖父宮部の様な生き方は、いくつかの極端な条件が重なって初めて実現するだろう。家族に対する強い愛情、強い意志、そして戦闘機乗りとしての完全な自信である。その物語の設定には、すでに述べたようについていけない読者が多いだろう。ほとんどの兵士は宮部のように超絶技巧を持つ飛行機乗りではないし、鉄の意志を持つわけでもないのだから。素晴らしいドラマではあるが、こどものころ熱狂したスーパーマンのようなドラマであった。
 
補足:
1)ガダルカナルの戦闘は1943年2月に終わる。海軍は艦艇24、航空機839、搭乗員2362人の被害であった。一方、陸軍は合計20000人の死者を出すが、そのうち15000人は餓死者であった。
2)その最後の場面で、かつて宮部の命を救った大石(養祖父)が特攻機に搭乗し、更に、宮部の戦闘機乗りの腕前に挑戦し続けた景浦(戦後、宮部の妻を救うことになる)が直掩機に搭乗するという形で、同じ特攻隊に参加するのは、奇跡的である。
3)特攻隊員やその家族の思いを考える上で非常に参考になると思う。また、戦場での兵士たちの心理を知る上でも非常に参考になる本だと思う。ただ、歴史書として読むのには無理がある。例えば、特攻隊の攻撃について、この本ではあまり効果がなく無駄死に等しいという記述がなされている。しかし、実際には非常に効果があったという統計がある。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%94%BB%E6%92%83%E9%9A%8A
米国の新大統領がどちらになっても、米国は今後、世界の覇権国としての地位から降りる方向に動くだろうと言われている。米国は、中東・北アフリカなどを軍事的混乱の原因を作ったと思うが、北米に後退してもそれらの地域の政治的安定には責任があると思う。
 
東アジアにおいても、日本を非武装化して国家の遺伝子を破壊しながら、出て行って欲しくないのなら金を出せという、トランプ氏の言いがかりは厚かましい。講和条約後に日米安保条約という形で日本の再軍備を抑え込んだのは米国である。

日本は、一旦「再軍備しない独立国」という甘い道を歩み始めたとき、太平洋戦争のときの徴兵制が悪夢であったと、結論付けをしてしまったと思う。麻薬を与えて知らぬ顔は卑怯である。
 
朝鮮戦争のときに米国から再軍備の圧力があったが、それは米国支配下の日本軍創設の圧力であり、それには消極的になるのは無理ないだろう。その後も、米国支配下の日本軍以外は作らせない方針を採ってきたと思う。それは、北朝鮮が核実験をしたときに、ライス国務長官(当時)が慌てて飛んできて、日本に核武装させないように動いたことが証明している。もちろん、日本の防衛遺伝子は完全に破壊されているので、ライス氏は慌てる必要などなかったのだが、万が一を警戒したのだろう。
 
トランプ氏の日本に対する「核兵器保持容認宣言」など、真面目にとってはダメである。日本に核装備させないのは、ニクソン大統領の時代から中国と米国の間で話し合われている筈である。トランプ氏が大統領になれば、米国は中国との関係改善を図るだろう。それは、日本の東アジアでの孤立を意味する。はしごを外された形の安倍政権は、なすすべなく虚脱状態になるかもしれない。なぜなら、未だにTPPの批准を急いでいるようだから。
 
尖閣はその時点で中国に占領されると思う。そして、韓国は再び中国の手下になり、日本をいじめる役割を担うだろう。そのような状態に日本がならない為には、政権が交代して、少なくとも中国敵視政策を取らない(親中姿勢をとる)政権による憲法改正が必要だと思う。ロシアとインドとの関係を深めることも大事だろうが、次の問題だと思う。
 
https://www.youtube.com/watch?v=nFFZdQ7-4yM を見ればわかるように、プーチン大統領はまともなことを言っている。ISISにトヨタの車が大量に用いられていたが、それはアメリカから流れた可能性が高い。http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-3872.html また、ウクライナ問題も、米国がウクライナで反政府勢力を扇動してクーデターを起こさせたという説が有力である。それがなかったのなら、クリミヤ独立とロシアへの合併は起こらなかっただろう。
 
米国は、自由と民主主義などの理想論を、アラブや北アフリカの元独裁国に振り撒き、混乱したところで武器を売り込む商法で稼いできたのではないのか? その後始末を米国べったりの国々は、米国が逃げ去った後に分担させられる可能性がある。政治力のない国ほど、高い分担金を取られるだろう。
 
この世界で安定した位置を占める為には、米国が後退するのなら、それに対応できる政権に代わるべきである。もちろん、米国を第一の友邦と位置付ける姿勢は形だけでもとるべきであるが、より対等に近い姿勢が取れなければ、米国の対中国戦略における捨て駒にされる可能性が高い。世界の全ての国々は、表では立派なことを言いながら、水面下で汚く自国の利権の為に動いている。
 
因みに、最近厄介者の英国が出て行くのを幸いとして、EUNATOの支配下でない軍事的連携(EU軍)を作ろうとしているという。世界は刻々と生き残りの戦略を立てている。
 
以上、素人の戯言を書いた。反論してくださればと思います。