法的に核兵器保持を禁止する条約案が、国連でオーストリアなどから提案された。現状では、そのような提案は無意味であるとブログに書いた。更に、例えば国連が世界政府的組織に成長したとしたら、核廃絶は可能であると書いたhttp://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43032112.html 

しかし、世界は多くの独立性の強い国家に別れ、国際組織は単なるお付き合いレベルである。その証拠に、国連は未だに第二次大戦の戦勝国連合の性格を強く持っている。その様な状況下で、法的拘束力を持つ核兵器禁止保持条約を提案するなんて、悪い冗談か悪意ある企みの序曲としか思えない。もし核廃絶を真面目に考えるのなら、国連改革を一歩でも前進させる方が先だろう。
 
また、核兵器保持を禁じる条約を締結することは、必ずしも核兵器廃絶につながらないだろう。条約に棄権した国を含め多くの国は、条約が成立してもその条約に加盟しないだろうからである。法的拘束力と言っても、現状では国連からの除名処分である。国連を構成する重要国を除名すれば、国連は消滅する。その結果、核戦争の危険性は増加するだろう。一体何を目指して、こんな提案を出したのか? 国連代表はバカでは務まらない。あり得るのは謀略である。単なる想像だが、例えば、棄権した国の一つと例えばドイツなどの国が結託して、もう一つの近い国に提案させたのかもしれない。(補足1)
 
核兵器がどのような状況で使われるのかを考えれば、条約など意味がないことが理解されるだろう。世界経済が停滞し、国内の不満が爆発寸前となるか爆発状態にあるかして、国家体制崩壊の瀬戸際にある核保有国が想像される。その国民の不満が核のボタンを押すきっかけとなる。その時点までに国家の中枢は、国民の不満をそらす為に仮想敵国を作り、その国の国民を動物以下の存在として刷り込んでいるだろう。標的は、その反感を醸成した相手国の人口密集地域である。核爆発の結果、100万人の命が失われるだろう。そして、核兵器を落とした国の国民は歓喜の声を上げるだろう。被災国は侵略され、その富は侵略者に分配されるだろう。
 
そのような緊迫した状況で、国連に何ができるのか?国連の権威に、その核保有国の指導者が生命をかけて(自国民に暗殺される危険をおかして)服従するのか?
 
世界政府的機構ができないのなら、その状況下で少しでも核兵器の使用から多くの保有国を遠ざける為には、その国家を窮地に追い込むことの無いようにすることがさしあたりの現実的方策である(補足2)。そして、国家間の深刻な領土を巡る対立などを芽の段階から摘み取る努力を、(できれば国連が)することが重要である。そのような地道な国際協力こそが、核兵器による悲劇を防げるのである。その為には、公平で公明な国際政治環境を作り上げることが最重要だと思う。 
 
岩礁を埋め立てて、領土としその上に軍事基地を建設し、その上空を領空とする企みが着実に進められている。公然と国際法を無視する行為を国連はどう考えるのか?こうぜんと国際法を国連の重要メンバーが無視しているのを放置して、新たに重要な国際法的な条約を結んでどうしようというのか? 

その国の強欲はどこから生じたのか?恐らくもう一つの国の脅威だろう。国と国の境界(国際)にその様な拭い去れない脅威が存在する現状の宥和ができなくて、何が核兵器保有禁止世界条約だ。現実を無視した理想主義を前面に出すとき、ほとんどの場合裏に隠された意図が存在するのだ。

==これは素人のメモです。適当に読み飛ばしてください。==

補足:
1)最近国際的に大きな話題になっていることから、世界の目を遠ざける為である。
2)国家存亡の危機にあると感じている核保有国がある。その国に対して国連の名でなされていることは、更にその国家体制の存続を脅かす制裁だけである。今回、その国は核保有禁止条約に賛成の投票をした。それは、国家の存続が国際的、つまり米国や韓国により認められれば、そして巨大核保有国からの核の脅威がなくなれば、核兵器を廃棄する用意があるという意見の表明である。つまり、核開発が本格化する前に、朝鮮戦争を終結し平和条約を締結しておけば、恐らくあの国の核開発は防止できただろう。小泉首相の時にそのチャンスがあった。それを壊したのも巨大核保持国だと疑っている。

ニュースによると、国連総会第1委員会(軍縮)は27日、核兵器禁止条約など核兵器の法的禁止措置について交渉する国連会議をニューヨークで来年開くとした決議を123カ国の賛成を得て採択した。

 

日本や核兵器保有国の米ロ英仏など38カ国が反対し、中国など16カ国が棄権した。核開発を進める北朝鮮は賛成した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161028-00000013-jij-int

 

この条約はもともと馬鹿げているので、賛成しても良かったと思うが、日本は律儀にも反対した。北朝鮮の賛成とは対照的である。そもそも、法的禁止措置なんて、翻訳の間違いかと思う位馬鹿げた話である。法には罰則が、それを加える力と権威がなくてはならないからである。国連にそんなものがあるわけない。北朝鮮に馬鹿にされている(補足1)ことからも明らかである。

 

核兵器禁止を法的に実現するには、核兵器を保有する国際的軍事組織を創る必要がある。しかし、そんな話はこの条約には出てこないだろう。元々馬鹿げた提案をする連中にそんなアイデアなどあるわけないからだ。

 

馬鹿げたというのは、核の脅威に晒された国がわざわざ自分の手足を縛るような提案をしているからである。本来、核兵器禁止条約は全核保有国が話し合い、その共同提案で出すべきである。その正論を無視してこのような提案を出しても、今後最初に核被災国が出た段階で、この条約は廃止されるだろう。その最初の被災国の最有力候補は日本である。

 

この提案には、ある策略を感じる。つまり、差し当たり核の脅威にない国が、一部の核保有国の策略に協力して、核保有の能力があり、且つ、今後その核保有国の政治的経済的競争相手になる国の手足を縛る為に出されたと考えることもできる。


どうせ、核保有国は条約に参加しない。それにも拘らず、核保有国の脅威の下にある国から核の傘を奪い、核兵器保持の可能性を小さくする効果は、国際世論という”空気”を醸成することで生じるからである。

 

その条約を守らなかった核保有国を罰する側に核兵器がないことになるが、ピストルを持った強盗をピストルなしで逮捕することが可能だというのだろうか?人をバカにしたというより悪意を感じる提案である。

 

補足:

1)核兵器開発をせっせとしながら、賛成するのだからバカにしていると言っても良いだろう。しかし、北朝鮮はそのような条約ができて、米国や中国が核兵器を廃棄するのなら、自国も廃棄するという意思表示をしたと言うだろう。それはそれで真面目に取れるのだが、廃棄は一番後に持った国からするのだと言えば、「最初に持ったものから廃棄する義務がある」と反論し、それが通らなければ即座に反対に回るだろう。

1)佐藤優氏は、最近ラジオ番組で「ロシアの日本接近の本当の目的は、シベリア開発などへの日本の協力という経済目的ではなく、米国と日本の間に楔を打ち込むことだ」と主張している。https://www.youtube.com/watch?v=CDu2WFd5avk
 
佐藤氏は米国の立場にたち、日露の経済協力がロシアが強大化する切っ掛けとなることを警戒しているのかもしれない。しかし、将来において米国のもっとも手強い敵となりうるのは、むしろ中国だろう。ロシアとはシリアなどで敵対しているが、経済規模などを考えると将来の脅威は中国ほどではないと思う。フィリピンなどが米国から距離をとりつつあるので、東アジアの足場としての日本の価値は米国にとって高く、日露の協力関係は、日本の利用価値を損ねることを警戒している可能性もある。 

ロシアがシベリア開発などを進めて、大きな経済力を手に入れれば、中国と並ぶ敵対国になる可能性はある。しかし、中国の封じ込めにロシアが使えると日本は考えているが、米国は考えていないのだろう。従って、限られた範囲でなら良いが広範囲の日ソ協力は米国にとって好ましくないとの危惧が、米国で大きく成りつつあるのかもしれない。 
 
米国に支配されてき日本は、「北方4島は固有の領土」という考えを刷り込まれてきた。それは米国が日本とロシアの間に楔を打ち込む為に行った日本国民の洗脳政策の一つだろう。何故なら、サンフランシスコ条約で千島を放棄したことは、逆戻りできない歴史的事実であり、国後と択捉は千島に含まれないというのは地理学的にみて屁理屈にしか思えないからである。 

つまり、佐藤優氏はロシアの経済力を強くするかもしれない日ソの接近を妨害する為に、そのような発言をしている様に感じる。それは中国という最大の脅威にどう対峙するかを考えている日本の利益を無視している。日本が真の独立国になるという考えを顧みず、米国と日本の間に隙間を作ってはいけないという考えを主張するのは、元外務省の佐藤優氏と宮家邦彦氏の一貫した態度だと思う。
 
2)一方、米国と日本の間にはずっと大きな隙間があったという考えが、孫崎享氏や馬淵睦夫氏らの考えである。米国の占領政策やその後の日本の政治的弱体化が、日本の国益を害してきたのは明らかだからである。
 
その米国の対日工作を陰謀と呼ぶ人もいるのは、対米従属派が長期政権を実現し、その反対に独立志向の強い政治家はどういうわけか死亡するか失脚するかして、政治の舞台から短時間で消えたことを説明するのが困難だからである。 
 
陰謀が暴かれてしまえば、陰謀とはいわない。陰謀が暴かれていない(日本の検察にはそれを暴く熱意はないので、根拠が公にされない)から陰謀などないというのが、佐藤氏や宮家氏の姿勢である。国民は、どちらが正しいのかよく考えるべきだと思う。この件については、以前ブログに書いたので引用しておく。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42023202.html
 
3)話を元にもどす。ロシアはシベリアを日本と手を組むことで経済発展させて、中国の脅威に対峙するのが戦略だというのが、戦略家として有名で最近安倍総理が面会したエドワード・ルトワック氏の考えだったと思う。その点についてネットでは上念司氏が解説している。その方が説得力あると思う。
 
つまり、ロシアにとって中国こそ最大の潜在的脅威である。上念氏の発言だったと思うが、ロシアがシベリアを失ったらポーランド2個分くらいの国になってしまうという。そんな国にロシアを弱体化できるのが、中ソ国境に膨大な人口を持つ中国だというのである。
 
その対中国対策を長期的視野に立って考えたなら、日本と北方領土問題を解決して経済協力を進めるべきであるとの結論に至るのは、プーチン大統領でなくても自然なことではないだろうか。 
 
日本にとっても、南シナ海を中国が抑えたあとは、中東からのエネルギー輸送路が絶たれる可能性がある。それにも拘らず、米国は岩礁に軍事基地を建設する中国を見て見ぬ振りをした。 
 
その後の「航行の自由作戦」なんて、オバマ大統領と習近平主席が申し合わせて行った茶番かもしれない。フィリピンのルテルテ大統領がオバマ大統領をソノバビッチと呼んだのは、中国接近止む無しと決断した時の叫び声だろう。 

日ソの協力は日米関係同様に、日本の今後に非常に大事だと思う。相対的には多少変化しても、両方を実現するのが政治家の役目だと私は思う。
 
== 以上は素人の考えですので、誤解などあると思われたなら、是非コメントを書いてください。==