佐藤優氏と宮家邦彦氏の政治解説には、何時も米国の利益を代表しているような違和感を感じる。それについては既に書いた。
 
昨日配信の動画でも、佐藤優氏の北朝鮮問題に関する解説は、従来の米国支配層の利益を代表しているように思える。題目は「正恩はアメリカの恐ろしさを理解していない! 国連が最上級の制裁を検討日本はどうなる! 佐藤優徹底解説!」である。
 
この動画での、最初の地政学的な話は説得力があり大変有用であると思う。流石にプロの政治評論家だと思う。そのほかの話や著書をみても、佐藤優氏は凄い人であることは間違いない。
 
ただ、上記のような疑いを持つ。つまり、佐藤優氏は従来の米国支配層の利益のために、それに従順だったオバマ政権を持ち上げ、トランプ政権を批判している。出来るだけ早期に、トランプ政権を潰したいのだろう。デーブ・スペクター氏なども同様の活動をしている。
 
話のなかで、北朝鮮の生存を保障できるのは米国だけだと言うが、そこに朝鮮戦争との関連に言及すべきだが、それをしていない。国連軍を名乗る米国軍と未だ戦争状態にあるから、北朝鮮は国家の生存を米国に要求しているのである。この大事なポイントをわざと避けているのは、非常に不自然である。

朝鮮戦争を温存して、東アジアに居残るというのが米国の戦略であった。それをストレートに言う馬渕睦夫氏を、宮家邦彦氏と一緒に「陰謀論」という黒い衣を着せて批判した。その件について紹介したのが、最初に紹介したブログである。

米国は、日本にも北朝鮮との講和をしないように圧力や工作をしてきた。そのことについても、佐藤氏はここでもだんまりを決め込んでいる。三年ほど前に、ソニーピクチャーエンターテインメントが金正恩の暗殺映画を作った。http://jp.wsj.com/articles/SB11780535754685564831004580358272810214314

ソニーという日本を代表する企業の子会社に、そのような映画を作らせたのは米国国務省の差し金だという話がある。それを、評論家の田中宇氏は日本と北朝鮮を近づけ無いための工作の可能性があると言っている。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/41924555.html

また、小泉政権のときの拉致被害者の奪還の際、講和の話が進んでいた筈で、それを潰したのは米国だろう。そのあたりを日本政府は明らかにしていない。トランプ大統領が自分の考えをストレートに出せるなら、北朝鮮と直ぐに講和するだろう。

2006年以前にトランプ政権ができていたら、北朝鮮と講和し、北朝鮮は核開発を止めさせることは現在よりもはるかに簡単だっただろう。日本も北朝鮮との講和を進めて、拉致被害者が全て帰国できただろう。北朝鮮の人たちも、日本からの経済援助を利用して途上国的経済から脱却していただろう。
 
北朝鮮の核保持について、「オバマなら、北朝鮮が中距離弾道ミサイルに核を搭載して、日本が攻撃させるのは構わないという様なことにはしないが、トランプはやりかね無い」と佐藤氏はオバマを持ち上げて、トランプを否定的にいう。
 
しかし、トランプの本音は日本も核を持ちたければ、持てば良いという考えである。その場合、日本は米国から自立でき、日本の将来を日本独自に決められる。一方、オバマは日本には絶対に核を持たせ無い。それは北朝鮮の最初の核実験後に、ライス国務長官が直ちに日本に飛んできて、「米国が日本を核攻撃から守る」と言ったことでもわかる。その場合、日本は永久に米国の属国のままである。しかも、核の傘など、中国の核に対してはなんの保障もない。
 
「トランプは儲かる戦争をする」といかにも日本人請けの悪口だが、それは伝統的な米国の姿勢だった。
佐藤優氏が、ここまで言っても正体がバレ無いと思ったのなら、視聴者を馬鹿にしているのだろう。

===以上は政治の素人の私的メモです。適当に読み飛ばして下さい===
北朝鮮は核兵器の小型化に成功しており、ミサイルに搭載済みであると、北朝鮮および米国は言っている。しかし、それは本当か?
 
日経新聞の89日配信の記事では、米国ワシントンポスト紙の記事を引用して、アメリカ国防情報局の発表によれば、北朝鮮は既に弾道ミサイルに搭載可能な核兵器開発に成功していると報じた。
また、北朝鮮も既に米国を核兵器で攻撃するという脅しを用いている。
 
この二つの情報から、純情な日本人は北朝鮮が核兵器の小型化に成功して、既に実戦配備していると信じるのは無理がない。しかし、私はこの情報を疑っている。つまり、北朝鮮が更に核実験がしたいのは、この小型化のためであり、従ってまだそれに成功していないと思う。
 
米国ワシントンポストが上記報道をしたのは、いざとなった場合の北朝鮮爆撃の口実を準備するためであり(補足1)、北朝鮮の発表は空のポケットに手を突っ込んで、ピストルを握っているフリをしていると考えるべきだろう。つまり、必死に時間稼ぎをしていると見る。場合によっては、馬渕睦夫さんがいうように、両者が連んでいる可能性すらある。
 
8月末の根室沖へのミサイル発射が、どうも失敗だった模様である。多弾頭ミサイル実験かと思ったが、予定よりも飛行距離が短いという話を信じれば、大気圏に突入の際に分解した可能性がある。断熱圧縮された空気による弾頭の加熱を克服できなかったのかもしれない。
 
そう考えると、核兵器をミサイルに搭載するには、未だ二つの障壁が残っている可能性もある。核の小型化と大気圏突入の際に弾頭部分を守る技術である。
 
マティス氏やティラーソン氏が対話を重視する発言をしているのは、伝統的な米国支配層の考えで、それはトランプ大統領の強硬解決の考えとことなる。両者が役割分担をしていると見る向きもあるが、そうではなく政権内の綱引の可能性がある。
 
もし、北朝鮮がミサイルに核兵器を搭載する技術を完成していないのなら、トランプ大統領の強硬策の方が問題を大きくしないうちの解決につながる。日本は独自に、もっとも大事なその情報を得る努力をしているのだろうか?
 
 
補足:
1)イラクが大量破壊兵器を保有していることを理由に、戦争を始めた米国を思い出すべきである。http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Iraq/duelfer_report.htm
1)北朝鮮問題が、一昨日のミサイル発射により時間軸上をかなり進んだ。それに対してトランプ大統領は29、隣国や国連に対する「侮辱」を意味するもので、国際社会での孤立を深めるだけだと批判し、米国の対応には「全ての選択肢がテーブルの上にある」と述べた。http://www.bbc.com/japanese/41091853
 
安倍晋三首相は30日深夜、トランプ米大統領と電話で約30分間会談し、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮にさらなる圧力が必要との認識で一致した。http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310003-n1.html
 
金正恩朝鮮労働党委員長は「恥辱的な韓国併合条約」が発効した1910829日から107年に当たる29日に「日本人を驚がくさせる大胆な作戦計画」を立て、発射を承認したという。そしてその発射訓練は、「米国グアム島をけん制する前奏曲となる」と強調したという。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170830-00000007-jij-kr
 
更に、国連安保理は緊急会合を開き、北朝鮮による日本上空を通過した弾道ミサイル発射を非難し、発射の即時停止を求める議長声明を全会一致で採択した。https://www.nikkei.com/article/DGXLASGN30H26_30082017000000/
 
これらの北朝鮮問題を巡る各国と国連の反応は、全て従来の姿勢の延長上にある。時間軸を進めたにも関わらず、全てが従来の延長上にあるということは、それだけ選択肢の幅を狭めたことになる。それを各国や国連は、どう考えているのか?
 
2)直線上を動くことは、パチンコ玉でも出来る。慣性の法則に従えば良いだけである。それぞれの国の内部での、思考も計算もいらない。それで良いのか? 北朝鮮、米国、その衛星国である韓国と日本、ロシア、中国や国連に、何か最終的な図面ができているのか?
 
金正恩は若い世襲の指導者である。いままで、同じ方向を進んできたので、方向を徐々に変えることの難しさを実感しているだろう。おそらく打つ手がないのではないか。世間ではチキンレースというが、別の路に飛び移る方法を当事者が知っている場合がチキンレースである。本当にチキンレースなのか?両方とも、飛び移るべき別の道がわからずに、ただ前に進んでいるだけではないのか?
 
金正恩は国内での権威を保つために側近の粛清を繰り返した来た。張成沢など中国との太いパイプを持つ者も失っている。そのような状況では、金正恩個人が天才的であれば良いが、いろんな意見を周囲から聞き、それをヒントに道を選ぶというタイプの政治家なら、新しい発想に至らないのではと心配する。
 
ひょっとして、米国の大統領も類似の情況にあるとした場合、結末は非常に深刻なことになるのではないだろうか。つまり、トランプ大統領は、大統領になるまで東アジアでのこれまでの米国の政治には知識がなかった。それは、「韓国も日本も核兵器を持つのなら持てば良いではないか」と安易に発言したことからも明白である。そして、次々と側近の名前が変わるところを見ると、ギリギリのところまで“チキンレース”が進んだ段階では、国防長官や国務長官の助言も機能しないのではないのかと心配する。
 
3)解決のシナリオ:
 
私は、以下のよう考える。つまり、①北朝鮮を核兵器保持(中距離ミサイルまで)のまま国家承認することと、その後のシナリオが書けていないのなら、はっきり言って、金正恩の暗殺以外にこの“チキンレース”から降りる道はないのでは。
 
①のシナリオで、日米韓がNATOと同じように、②韓国と日本を対象に核兵器の共有を持ち出す場合、金正恩の暗殺は中国によってなされる可能性もあると思う。なぜなら、中国およびロシアは、自分たちの巨大な核軍備を背景に持つことで、日本などから得られる間接的利益を、既に予定利益として計上している可能性があるからである。
 
もちろん、①と②をそのまま中露が受け入れるのなら、北朝鮮問題は半ば解決したも同然である。また、トランプ大統領が当初考えていたアメリカファーストの政策、在外米軍の縮小も同時に達成できるのである。更に、米国は核兵器共有の代金を日韓に請求して、毎年固定した利益を計上できるだろう。
 
米軍が日韓両国に存在するのは、米国の西太平洋地域における覇権確保が理由である。冷戦が終結して、その最後の象徴的な朝鮮戦争を完全終結してしまえば、米国が西太平洋に残留する理由はない。http://www.mag2.com/p/money/290808?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000204_thu&utm_campaign=mag_9999_0831&l=qux0596bfd
 
しかし、覇権を中国に移動させることは、新たな悲劇を産む可能性が高い。そこで、その覇権の空白を埋めるのが核兵器の共有であり、西太平洋条約とでも呼ぶべき条約再編だと思う。一方の中国やロシアには、北朝鮮という核保持国が緩衝帯として温存され、安全保障上の問題は大きくはならない。(補足1)
 
ロシアと日本は海を隔ててではあるが、直接国境を接っしている。そこで、北海道の一部と北方4島を非核&非軍事ゾーンとして、平和条約を締結する。また、北方4島は、日露経済協力特別区として、日露の経済協力の基地的存在にすれば、ロシアにも日本にも利益は大きい。この際、領土問題などは小さいと考えて、日ソ共同宣言時の取り決めをそのまま両国が受け入れるので良いと思う。

この新しい覇権構造における中国と日本の関係は別途交渉すべきであるが、おそらく尖閣諸島の譲渡ぐらいは日本もすべきであると思う。

以上、素人の意見をそのまま書きました。適当に読み飛ばしてください。
(上記、非核ゾーンを非核&非軍事ゾーンに改正;9/2/am)
補足:
1)この場合、文在寅韓国大統領は、今までの韓国の反日プロパガンダの真相を韓国国民に説明する必要がある。京城が火の海になり、100万人が死亡することを考えれば、出来るはずである。