イスラエル・ハマス戦争は、現在の情況下ではガザ地区からパレスチナ人が居なくなるまで続くと考える人も多い。現在までの悲惨な情況をみれば、この戦争の本質が昨年10月7日のハマスによる対イスラエルテロの報復だけでは無いことは明らかである。今回、現在グローバルに進行中のグローバリスト対BRICS等保守勢力の争いの中でのこの戦争の意味について、以下に短い私の考察を示す。

 

現在ガザで進行中なのは、パレスチナ人に対するホロコーストであり、ヨルダン河西岸或いはネタニヤフらが考える大イスラエル地区の民族浄化(エスニック・クレンジング)の一環だと考えられる。この詳細についてyoutubeチャンネル「越境3.0」を主催する石田和靖氏が松田学氏のyoutubeチャンネルで話している。https://www.youtube.com/watch?v=YEZFZC-OhV8

 

 

石田氏はハマス・イスラエル戦争の経緯を202212月に発足した第6次ネタニヤフ政権の対イラン政策であるオクトパスドクトリン(補足1)から話し始める。その過激な対アラブ政策の中で、ヨルダン河西岸のパレスチナ地区への過激な入植活動が行われ、それがパレスチナ人に対する挑発行為となったのである。

 

石田氏は大イスラエルということばをその分析の中で用いなかったが、ハマス・イスラエル戦争の原因は、ネタニヤフ政権の“大イスラエル”を建設する戦略に存在すると解釈される。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12825669281.html

 

現在米国のネオコン勢力がネタニヤフ政権のこの戦争を支援する背景に、ネタニヤフ政権の大イスラエル構想はグローバリズムと調和的であるという事実があると思われる。つまり、グローバリスト達を指揮或いは支配する世界の大金融資本家たちの多くは、ネタニヤフ政権が目指すと思われる大イスラエルを地球全体に拡大する戦略を持っているのである。

 

2)米国の政治戦略との関連: 以下に今年312日の記事中に補足として書いた文章をモディファイし追加する。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12844098245.html

 

米国の政治は、軍産共同体が握っていると言う人が多い。軍需産業は軍事力を維持する為に必要だが、その軍事力の諸外国での行使は軍需産業とドルの国際的権威を守るためだけと考えるのは十分ではないと私は思う。

 

その究極の目的は、政治経済におけるグローバル化(補足2)の完成であると思う。グローバル化とは単に地球規模化ではない、シオニズム構想の拡大版であり、世界の全体主義支配を目指すことである。レーニンとトロツキー(共にユダヤ系)による国際共産主義革命はその最初の試みであった。

 

レーニンが死亡しトロツキーはスターリンとの政争に破れ、その生き残りが米国のユダヤ系と合流して作り上げたのがグローバリスト勢力(補足2)であり、民主共和両党の中核(補足3)を為した。彼らはオバマ政権の時、米国に彼らの目的達成の為の強力な政権を作り上げた。

 

その政治が米国民の福祉向上からはずれていることに気づき、米国を米国民のための米国に戻そうと訴えて大統領になったのがトランプである。もしトランプがもう一期政権の座についたなら、彼らグローバリストの戦略が崩壊する可能性があり、非常に焦り始めたのが昨今の激動する世界政治の背景だと思われる。

 

以上は、一理系素人の考えであることをご承知おきください。間違いなどの指摘があればコメントをお願いします。

 

補足:

 

1)イスラエルと戦うハマスやレバノンのヒズボラなどはタコの足に過ぎない。イスラエルの安定は、タコの頭であるイランを叩くことでのみ達成されるという考え方がオクトパスドクトリンである。

 

2)ここでの政治経済のグローバル化は、世界の全体主義的支配である。地球は80億人の地球人を永遠に養うことは不可能である。その文明崩壊が既に環境汚染や地球温暖化として始まっており、今後資源の枯渇も問題となるだろう。それらの問題を本質的に解決し、末永く人が地球上で地球と調和的に生き残るには、選ばれた人のみが地球人として世界を支配すべきであるという考え方だと思う。

 

 

3)彼らは民主党ウィルソン政権の時に大きく躍進した。その後、民主党は労働者の正統からグローバリストの政党となった。その後保守政党と見られていた共和党に移った人たちも多くなり、かれらはネオコンと呼ばれるようになったようだ。

 

(18:30 第一節最後に一文追加;翌早朝2,3箇所の文章修正し最終稿)