以前に「近衛文麿は日本の敗戦を策謀したのか?」という題で、林千勝さんの日米戦争の歴史的モデルを紹介した。今回、それに近いがより説得力のある解説を見たので、紹介したい。当然といえば当然なのだが、その当時の貧困から議論をスタートしている。
大恐慌を乗り切っていないという表現は良く用いられるが、それだけでは説得力に欠ける。それ以前から、貧困が歴史のベースにあったのだろう。貧困から脱した現代の先進国の状況は、歴史的に特異であり、それが現代人の目を塞いでいるように思う。
茂木誠さんは予備校の講師であった方で、非常に世界史に精通されている謎の人物(出身の高校も大学も知られていない。)である。一般に言えることだと思うが、日本では(競争環境にないので)大学の教授よりも(競争下にあるので)予備校講師の方が、教科を教える力は格段に上である。
歴史知識に関する広いバックグラウンドを持っておられる様に感じる。茂木先生に敬意を表したい。