人間は勉強すればするほど馬鹿になる? そんなアホな、と思われる方が多数派だろう。しかし、日本学術会議の委員会メンバーの方々は、相当勉強されてその地位を得られたとすれば、そう思わざるを得ない。
読売新聞の今日の社説に、“日本学術会議の検討委員会が、安全保障に関連する研究に対して、歯止めをかける中間報告をまとめた”とある。この文章は解りにくいが、先に進む。(補足1)“その方策として、「軍事的」な可能性のある研究について、大学等が予め「技術的・倫理的に審査する制度」を設けるよう求めている。関係学会にも、研究審査の指針策定を要請する。”と書かれている。
日本学術会議は1967年に、“戦争を目的とする研究は行わない”と表明し、今回の中間報告もそれに沿ったものだと社説は解説している。この“”で囲った文章も、上記の決議と同様に、同じ理由で、分かりにくい。何故なら、国が滅び国民の命が失われてともよいと考えるのでなければ、国家存亡の危機に、他に手段がなければ、戦争してでも国家を防衛しなければならないと思うのが普通だからである。(補足1参照)
このようなことを決議するのは、委員会のメンバー諸氏が政治も歴史も全くわかっていないからに違いない。日本学術会議の委員会の椅子が大陸関係の方々に独占されているはずはないと思うので、この結論は正しいだろう。
日本学術会議の委員会の方々は、日本の研究者全員を代表する機関の委員にまでなった方々だから、中学生や高校生の時には勉強された筈である。そうすると、冒頭の「人間は勉強すればするほど馬鹿になる」という命題は、「真」ということになる。
補足:
1)この部分は、言語表現として非常に理解しにくい文章である。安全保障に関連する研究なら、是非協力しなければならないのが普通の考えである。つまり、日本学術会議の検討委員会の人たちは、①「他国の利益を優先して、日本国の滅亡を考えている」のか、②「日本政府が安全保障という場合は、日本国民にとって安全障害になる」と信じているのかの、どちらかでなくてはならない。どちらであるかが分かる表現に改めるべきである。
また、“歯止めをかける中間報告”という部分は、「歯止めをかけるべきだとする中間報告」でなくては、中間報告だけで歯止めがかかってしまうことになる。読売新聞の社説担当者も中高生時代に相当勉強されたようだ。