アメリカ軍兵士の男による性的暴行事件が13日沖縄県那覇市であった。犯人は逮捕されたのだが、この事件に抗議して名護市辺野古の基地前で大規模な抗議集会が開かれた。動画を見ていただきたい。http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20160321-00000047-nnn-soci
 

しかし何か変だ。兵士個人による犯罪を政治利用している様に見えるのである。上記サイト動画に出てくるデモのプラカードを見ると、政治利用をデモの主催者が白状している。そのプラカードにはUnforgivableと大書きし、その下にThat woman is Okinawaと書かれている(補足1)。許せない(unforgivable)はわかる。しかし、その次の文章は、「あの女性は沖縄である」と読める。つまり、その文章は「沖縄を米国軍が性的暴行した」という意味に解釈される。

その論理を無視したやり方は、近代国家にはふさわしくない。米軍基地を置くことに反対なら、正々堂々とこの種の刑事事件とは別に行えば良い(補足2)。次のようなアナロジーを考えてもらいたい。


イスラム教徒の男が性的暴行を犯して逮捕されたとする。その抗議に、イスラム教信が米国をレイプしたというプラカードを掲げて、「イスラム人を米国から追放しろ」と要求するのと、今回のデモは相似である。これをまともなデモとして報道するのは誠に不思議である。
 
沖縄県議会でも明日抗議決議を行うそうだが、今回のデモと同じ論理で行うのだろうか(補足3)?

補足:
1)That woman is an okinawan.ではない。That woman is Okinawa.
とは意味がことなる。この論理のすり替えがわかりにくいかもしれない。
2)暴行されたのは観光客だというから、県外の人だろう。「全基地撤去」とか、「辺野古への新基地はいらない」というのが主な主張だと思う。
3)沖縄の負担が大きいのは分かるが、沖縄を中国が取ることを考えている以上、そして日本が中国の属国になっていない以上、基地を置くことになると思う。日本軍が本来警備すべきだと思う。
=pm9:30編集=