今日はどんと焼きに内々神社に行ってきた。10時半に家を出て15分ほどで到着。飾り物を炎の中に入れて、神社に参拝して帰路につくのが11時という短時間の参内だった。

内々神社は内津峠の春日井市側にある。いわゆる下街道と呼ばれ、中山道から名古屋に向かう南側の道に面している。

昨年作り変えられた鳥居の前で一礼をして境内に入る。それをスキップする人が多いが、正しい作法として知ってしまった以上やらざるを得ない。
この神社の謂れはヤマトタケルの東征の時に遡るというから、大変古い。

どんと焼きは正月の飾りを神社の聖なる火の中に焼べることに付随した祭である。宗教など意味がないと頭の中で思っていても、「宗教は?」と問われれば「神道です」と答えることにしている。外国に行くことは今やなかろうから、それを試すことはないだろう。

大きな炎を見ることがほとんどなくなった今、炎の暖かさを全身で感じることができるのは、一年に一度のこの機会だけである。それが聖なる炎であると感じているから、なおさらあたたかい。

手水を使って手と口を清めて、本殿に拝礼する。賽銭を投げ入れ大きな鈴を鳴らしたのち、二礼二拍一礼の形式通りに、お参りする。鈴を鳴らす行為には若干抵抗がある。なぜなら、神様を改めて呼ぶような行為が必要だとは思えないからである。

ちなみに、神道の神社を英語に翻訳するとき、普通Shinto Shrineというが、これは違和感がある。例えば内々神社という場合、鳥居から本殿や庭園などすべてをいうので、本当はUtutu Shinto Templeが正しいだろう。Shrine は英語では小さい礼拝場所一つを指す。
語源辞書には以下のような記述がある。
shrine (n.)
Old English scrin "ark (of the covenant); chest, coffer; case for relics," from Latin scrinium "case or box for keeping papers," of unknown origin. From late 14c. as "a tomb of a saint" (usually elaborate and large).
つまり、shrineとは聖なるものの安置場所や礼拝所であり、神社全体を指すことばではない。常識のウソはいたるところにある。