「音無しの構え」もアートか? | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

先日、サウンド・アートに関するトーク・イベントに出かけた。
会場となった音楽ホールは、1980年代の終わり頃の設立されたホール。
これまで様々な音楽シーンを作り上げてきたが、
今、耐震化のリニューアル工事中。
これを機に、再び新しい音楽シーンを作り上げようという企画だった。


親会社はスピーカーメーカー。
新しい形式の音楽ホールを目指して設立されたもの。
ちょうどその頃、世界の音楽シーンは一つの転換期を迎えていた頃。
その頃にあった世界的な一つの大きな出来事は、
オーストラリアのシドニーで開催された"Sound Culture 1991" と呼ばれるイベント。
これは、雑音や雑多な音をアートとして表現しようとする意欲的なもの。
このホールの一つの理念の中に、
この"Sound Culture” を取り入れつつここまできたようである。

一言で言えば、「音楽」と呼ばれるものは、メロディを持っているもの。
譜面にも表すことができるサウンドのことを言う。
自然が作り上げる雑多な音が例えメロディアスでも、
音楽分野には入らない。
このサウンド・アートは、奇妙なサウンドさえ、アートとしての音楽にしてしまおうとするもの。
その部類で奇妙なもので言えば、植物が出す音をサウンドとして聴くアート。
また、石ころを三角錐の氷に閉じ込めたものをつくり、
氷解とともに小石が落ちて、その氷の下の数々の箒のような竹に弾み、
奇妙なサウンドを奏で、それを楽しもうという。

思えば、このような奇妙なサウンドを心地いい音楽として聴いてきた日本文化もあった。
一つは、「水琴窟」と呼ばれるもの。
近くの美術館の庭にある水琴窟

山伏が吹く法螺貝。
涼感を求める風鈴など。
これらは、メロディを楽しむというより、音そのものの心地よさを楽しむもの。
古来より日本にはサウンド・アートが存在していた。
かつて北欧から独特の楽器を持った演奏会もここで聴いた。
さまざまな音楽のジャンルを超えてやってきたホールがリニューアル。

様々な新しい音楽潮流が生まれつつある。
これから、このホールで、また、どんな音楽が聴けるのか楽しみである。

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<了>