酸いも甘いも、苦味も渋みも。 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

随分前のことだが、外国人講師から「"Cool"を日本語で言えば何?」と聞かれたことがあった。
「いいね」とか「カッコいい」などと挙げてみたが、もう一歩、しっくりいかない。
そこで、「シブい」が思い浮かび、伝えたところ、
"Cool" と言いたいところで「シブイ」と言ってみると大ウケだったという。
こんな言葉を外国人が使うところが面白かったようだ。

こんな風に、もともと味覚表現の言葉だったものが感覚表現として使われたもの。
他に感覚を越えた表現には、「甘い囁き」などというのがある。
また、かつては「甘いマスク」というイケメンを表す表現もあった。
「どこが甘いねん?」とツッコミたくなるが、
いつの間にやら感覚器官を越える表現に対する抵抗はほとんどなくなっている。

フランスの19世紀の詩人・ランボーに『母音』と題する詩がある。


この詩は、聴覚的なものを色彩的、視覚的に捉えようとするもの。
その「詩」の冒頭部分を抜粋すると、
「Aは黒、Eは白、Iは赤、Uは緑、Oは青、
母音たちよ、オレはいつかお前たちの秘められた誕生を語ろう」
こんな風に始まる。
この詩でランボーが語っているのは、母音の音を聴くと、
決まって色彩が思い浮かんでくるというもの。
すなわち、聴覚として捉えたものから視覚的な色彩が思い浮かんでくるということらしい。

視覚、聴覚ばかりではない。英語の"Cool" も、元々は触覚表現。
それが触覚以外の表現になっている。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚などの"五感" の感覚器官は、
それぞれに互換性があるものらしい。

そう言えば、時々、どの感覚か、わからなくなる時がある (^^;

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<了>